おすすめクラウド型ID管理システム(IDaaS)比較10選!特徴も解説
まとめWebシステムは、私たちにさまざまな恩恵をもたらしてくれます。しかしその一方で、大量のIDやパスワードを管理しなければならないという新たな問題も生み出しています。その結果、本来避けるべきパスワードの使いまわしなども課題になっています。
そこで有効となるのが、クラウド型ID管理システム(IDaaS)の活用です。本記事では、主要なクラウド型ID管理システム(IDaaS)10選を比較し、それぞれの特徴や強みを解説します。
1. IDaaSとは
IDaaS(Identity as a Service)とは、クラウド上で提供されるID管理・認証サービスのことです。企業や組織は、自社でID管理システムを構築・運用する必要がなくなり、クラウドサービスを通じて、従業員や顧客のID管理、多要素認証、シングルサインオンなどを実現できます。
IDaaSを利用することで、以下のようなメリットがあります。
- コスト削減: システム構築・運用コストを削減できます。
- セキュリティ強化: 多要素認証などの高度なセキュリティ機能を利用できます。
- 利便性向上: シングルサインオンにより、複数のシステムへのログインを簡略化できます。
- 柔軟性: クラウドサービスのため、事業規模の変化に合わせて柔軟に対応できます。
IDaaSは、オンプレミス環境とクラウド環境が混在する現代の企業において、セキュリティと利便性を両立させるための重要なソリューションとなっています。
2. 主なクラウド型ID管理システム(IDaaS)の比較表
システム名 | 価格(税抜) | 主な機能 | 実績 |
---|---|---|---|
SeciossLink | 1ユーザー150円/月~ |
| ・30名~3万名以上の組織に対する導入実績 |
CloudGate UNO | 1ユーザー400円/月~ |
| ・導入実績1,600契約以上 |
Gluegent Gate | 1ユーザー100円/月~ |
| 要お問い合わせ |
OneLogin | 1ユーザー4ドル/月~ |
| ・多くのグローバル企業に対する導入実績あり |
ROBOT ID | 1ユーザー1,000円/月~ |
| 要お問い合わせ |
Digital Workforce | 1ユーザー200円/月~ |
など | ・累計ユーザー数25万人以上 ・利用継続率96%以上 |
GMOトラスト・ログイン | 1ユーザー0円/月~ |
| ・累計導入社数1万社以上 |
HENNGE One Identity Edition | 1ユーザー300円/月~ |
| ・約2,800社を超える多少な業種・業態への導入実績 |
JumpCloud | 要お問い合わせ |
| ・世界20万社以上の導入実績 |
Keyspider | 要お問い合わせ |
| ・富士通 など |
3. 主なクラウド型ID管理システム(IDaaS)10選
代表的なクラウド型ID管理システム(IDaaS)の特徴や強みを解説します。
SeciossLink(株式会社セシオス)
https://www.secioss.co.jp/seciosslink/
SeciossLinkは、堅牢なセキュリティを有する国産のID管理サービスであり、さまざまなシステムに分散管理されたユーザーの一元管理が可能です。全国の大学や研究機関の連合体である「学術認証フェデレーション」に対応しているため、大学などに豊富な導入実績があります。
また、ログイン画面やユーザー専用のポータル画面をカスタマイズできる点も魅力です。
CloudGate UNO(株式会社インターナショナルシステムリサーチ)
https://www.cloudgate.jp/lineup/uno
CloudGate UNOは、2008年にサービスを開始以来、15年以上の運用実績を有するIDaaSサービスです。「全てのアクセスを信用しない」というゼロトラストアーキテクチャを採用しています。100%自社でシステムを開発しているため、トラブル時にも素早い対応が可能です。
また、サポートチームの質も高く、問い合わせの約90%を24時間以内に対応した実績があります。
Gluegent Gate(サイオステクノロジー株式会社)
https://www.gluegent.com/service/gate/
Gluegent Gateは、シンプルでわかりやすく、直感的に操作できるクラウド型ID管理システムです。統合ID管理機能はもちろん、一度のログインで複数サービスの認証をクリアできるシングルサインオン(SSO)や多要素認証、アクセス制限などの機能を備えています。サポートサービスである「クラウドコンシェルジュ」では、お知らせやリリース情報をはじめ、操作方法やマニュアルも公開されているため、安心して利用できるでしょう。
OneLogin(OneLogin Japan)
https://www.onelogin.com/jp-ja/
OneLoginは、米国製のクラウド型ID管理システムです。世界で5,500社以上の導入実績を有しています。 Active Directory、LDAP、Workday、Google Appsなど、さまざまなディレクトリとユーザを同期できます。多要素認証も18種類以上から選択できます。
ROBOT ID(ブルーテック株式会社)
https://www.bluetec.co.jp/robotid/
ROBOT IDは、認証プロトコルの一つである「SAML2.0」の規格に対応し、高いセキュリティ性を有しています。インターネットの標準規格「FIDO2」にも対応しているため、対応機器を用意すれば生体認証によるログインが可能です。
また、ログインできるアプリケーションの権限やパスワードのセキュリティレベルを柔軟に設定できるほか、設定値のCSVインポート/エクスポートが可能で、効率的な管理を実現できます。
Digital Workforce(株式会社ユニリタ)
Digital Workforceは、累計ユーザー数25万人を超えるID管理システムです。クラウドやオンプレミスを問わずハイブリッドなシングルサインオン環境を構築可能であり、自社のIT環境のセキュリティを高レベルで統一できます。実際に本システムの導入により、ID関連作業の工数を77%削減した事例もあります。
各IDの利用状況やアラートの一覧表示などにより内部統制に活用できるほか、ログイン情報と勤怠システムのデータを突き合わせることで労務管理にも活用可能です。
GMOトラスト・ログイン(GMOグローバルサイン株式会社)
GMOトラスト・ログインは、累計導入者数1万社、連携アプリ7,800以上を誇るID管理システムです。シングルサインオンは、ID/Passwordを記憶するフォームベース認証をはじめ、SAML認証やBasic認証など、さまざまな認証方法に対応できます。初期登録が無料で、さまざまなオプションもわずか100円から利用できるため、手軽に導入が可能です。
なお、無料プランでもチャットやメールなどでオペレーターがサポートしてくれるため安心して運用できます。
HENNGE One Identity Edition(HENNGE株式会社)
https://hennge.com/jp/service/one/
HENNGE One Identity Editionは、大手企業や行政機関などへの導入実績を多数有するクラウド型ID管理システムです。わかりやすく直感的に操作できるUIが特徴で、2021年にはグッドデザイン賞を受賞しました。
また、企業のさまざまなシステムのIDに対して、シングルサインオンによるID統合と、MFAによるアクセス管理、不正アクセス対策をワンストップで提供しています。
JumpCloud(JumpCloud)
https://ip.act1.co.jp/jumpcloud
JumpCloudは、世界160ヶ国で約20万社が利用しているクラウドベースのID管理およびデバイス管理プラットフォームです。SaaSやWebアプリケーションへのシングルサインオン、多要素認証(MFA)などの機能を有しています。豊富な実績を有するクラウド型ID管理システムを探している方におすすめです。
Keyspider(Keyspider株式会社)
Keyspiderは、日本企業向けの国産クラウド型ID管理システムです。ID管理はもちろん、ユーザー情報、組織情報、権限情報などを関連システムから同期可能なため、管理コストを削減できます。さらに、権限管理は所属、役職、社員区分のほか、兼務職制や業務引継ぎ期間などにも対応しています。人事異動などの発令日を起点としたデータ同期も可能です。日本特有の人事制度にマッチするID管理システムを導入したい企業におすすめです。
クラウド型ID管理システム(IDaaS)は、複数のWebシステムを利用している企業におすすめのツールです。アカウント情報の一元管理により、運用業務の効率化を図れるほか、セキュリティリスクの低減にもつながります。特徴や料金を比較し、自社のニーズに合ったクラウド型ID管理システムを選びましょう。