CXとは?UXとの違いやポイント【DX用語辞典】
DX用語辞典DX Stock編集部
CXは「カスタマーエクスペリエンス (Customer Experience)」の略で、顧客がある企業の製品やサービスと接する中で得られるあらゆる体験を指します。Webサイトの閲覧、商品の購入、カスタマーサポートの利用など、顧客が企業とのあらゆる接点がCXに含まれます。顧客にとって快適で、価値のある体験を提供することがCX向上の目的です。
CXとUXの違い
CXと似た言葉に「UX (ユーザーエクスペリエンス)」がありますが、CXとUXは異なります。UXは特定の製品やサービスを利用する際の体験に焦点を当てているのに対し、CXは企業とのあらゆる接点を含む、より広範囲な概念といえるでしょう。例えば、企業が発信するメッセージのすべても顧客体験の一つとして捉えることが重要です。
CX向上の3つのポイント
CX向上において重要なのは、以下の3点です。
- 顧客理解: ターゲット顧客は誰か、どんなニーズや課題を持っているのかを深く理解することが重要です。顧客インタビュー、アンケート調査、データ分析などを通じて顧客の行動や心理を把握しましょう。顧客を深く理解することで、真に顧客にとって価値のある体験を提供できます。
- タッチポイントの最適化: Webサイト、アプリ、実店舗、コールセンターなど、顧客と企業が接するすべてのポイント (タッチポイント) を洗い出し、それぞれにおいて最適な体験を提供できるように改善していく必要があります。顧客がどのタッチポイントを重要視しているかを理解し、優先順位をつけて改善に取り組みましょう。
- パーソナライゼーション: 顧客一人ひとりのニーズや好みに合わせた、個別化された体験を提供することが重要です。顧客の属性や過去の行動履歴に基づいて、最適な商品やサービスを提案することで、顧客満足度を高めることができます。
今すぐできるCX改善のヒント
- 統一された体験を提供する: 企業が発信するメッセージとブランドの思想に矛盾がないか、すべての顧客接点を網羅的に捉えているかなど、顧客体験における一貫性を意識しましょう。ブランドコンセプトを明確に定義し、社内外で共有することで、顧客とのあらゆる接点で統一感のあるメッセージやサービスを提供できます。これは、顧客の信頼感獲得に重要です。
- 顧客の声を直接聞く: 顧客インタビューやアンケート調査を実施し、製品やサービスに対する意見、要望、不満などをヒアリングしましょう。オンラインアンケートツールなどを活用すれば、手軽に実施できます。得られたフィードバックは、今後のCX改善に役立つ貴重な情報源となります。
- 顧客接点をマッピングする: 顧客が企業と接触するすべてのタッチポイント(Webサイト、アプリ、実店舗、コールセンター、SNSなど)を洗い出し、可視化してみましょう。カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客体験の流れを把握し、改善ポイントを見つけやすくなります。
- パーソナライズされた体験を提供する: 顧客の属性や行動履歴に基づいて、個別に最適化されたコンテンツやオファーを提供しましょう。メールマーケティングツールやWebパーソナライゼーションツールなどを活用することで、顧客一人ひとりに合わせたメッセージ配信や商品推薦などが可能になります。
CXは、顧客満足度を高め、持続的なビジネス成長に不可欠な要素です。顧客中心の考え方を持ち、CX向上に継続的に取り組むことで、企業の競争力を高めることができるでしょう。小さな改善でも大きな成果に繋がる可能性があります。今日からCX改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。