日本盛が現場DXで年間223時間削減! カミナシ導入で食品安全管理を強化、さらなる業務効率化を目指す
ニュース老舗酒造メーカーの日本盛株式会社(以下、日本盛)が、食品安全マネジメント規格「JFS-B規格」認証取得を機に、現場DXプラットフォーム「カミナシ」を導入しました。品質管理業務のデジタル化により年間223時間の業務時間削減を実現し、さらなる業務効率化と品質向上を目指します。
創業120年の伝統を守りながら、革新的な商品開発を推進
創業120周年を迎えた日本盛は、「もっと、美味しく、美しく。」というスローガンのもと、伝統を守りながら革新的な商品開発を推進しています。2015年には業界初の缶入り日本酒を販売開始するなど、若者層をはじめとする新たなターゲットに向けた商品展開も積極的に進めています。
食品安全への取り組み強化とデジタル化の必要性
日本盛は、製造現場の品質管理体制強化にも注力しており、2022年に食品安全マネジメント規格「JFS-B規格」の認証を取得しました。これにより、施設や設備、衛生管理など、様々な要求事項の管理が強化されました。しかし、認証取得に伴い紙帳票が急増し、記録作業の工数が大幅に増加しました。さらに、より高度な食品安全認証「FSSC22000」の取得を検討する中で、従来の紙帳票による管理体制では限界を感じていました。
カミナシ導入による業務効率化と品質向上
日本盛は、紙帳票による管理の限界を克服し、さらなる品質向上を目指してカミナシを導入しました。カミナシの高い操作性と柔軟性が導入の決め手となりました。
「カミナシ」は、株式会社カミナシが提供する、現場業務をノーコードでデジタル化するプラットフォームです。作業チェックリストの作成、情報共有、データ分析などを効率化し、現場の業務プロセスを改善します。製造、飲食、小売、物流など、さまざまな業界で10,000箇所以上の現場で導入されており、その効果が実証されています。
カミナシ導入の成果
- 年間223時間の業務時間削減: 20以上の帳票をデジタル化し、印刷・保管の手間を削減。年間223時間の業務時間削減を実現しました。
- 入力ミス・記録漏れの大幅削減: 入力時にアラートが表示されるなど、入力ミスや記録漏れを防止する機能により、精緻な記録管理を実現しました。
- 監査業務の効率化: 監査に必要な資料の準備や確認作業を効率化し、監査業務の負担を軽減しました。
今後の展望:サプライチェーン全体のデジタル化へ
日本盛は、今後もカミナシの活用範囲を拡大し、年間1,000時間の業務時間削減を目指します。さらに、醸造工程や物流工程にも展開し、サプライチェーン全体のデジタル化を推進します。特に、品質管理面においては、人の感覚に頼らざるを得なかった味や香りを評価する「官能検査」の標準化など、より良質な商品の製造を可能にする「品質保証システム」の確立を見据えています。
日本盛の事例は、伝統的な産業においてもDXを推進することで、業務効率化と品質向上を実現できることを示しています。食品安全への関心が高まる中、カミナシのような現場DXプラットフォームの活用は、食品業界全体にとって重要な課題と言えるでしょう。