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法務DXを加速させるGVA TECHが12月にグロース市場上場へ

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DX Stock編集部DX Stock編集部
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法務業務とIT技術を融合し、企業活動をより効率化する「リーガルテック」。この分野で注目を集めるGVA TECH株式会社は、2024年12月26日に東京証券取引所グロース市場への上場が決定しました。成長著しいリーガルテック市場を牽引する存在として、今後の更なる飛躍が期待されています。

法務向けDXを加速させるリーガルテック

GVA TECHは、「法とすべての活動の垣根をなくす」というパーパスを掲げ、企業や個人がより創造的かつ効果的に活動できる社会の実現を目指しています。そのために、法務部門や法律事務所向けに法務業務のDXを推進する「LegalTech SaaS事業」と、スタートアップや中小企業でも容易に登記手続きを行える「登記事業」の2つのサービスを提供しています。

同社の主力サービスであるLegalTech SaaS事業では、全社を支える法務OS「OLGA」をクラウドサービスとして提供。「OLGA」は、「AI法務アシスタント」「法務データ基盤」「AI契約レビュー」「契約管理」の4つのモジュールで構成され、法務部門の業務効率化と質の向上を支援します。それぞれのモジュールは個別に導入することも可能で、企業のニーズに合わせた柔軟な対応が可能です。

「AI法務アシスタント」と「法務データ基盤」モジュールは、散在しがちな法務関連の情報を一元管理し、過去のナレッジ活用を促進します。例えば、過去の類似案件をAIが自動で検索・提案することで、担当者の負担軽減と迅速な意思決定を可能にします。また、データ分析ダッシュボード機能は、業務効率化施策や人員計画の立案にも役立ちます。

「AI契約レビュー」モジュールは、AIが契約書の条文の抜け漏れやリスクとなる単語を検知し、契約審査業務の効率化と品質向上を実現します。大きな特徴として、利用企業独自の基準にカスタマイズできる点が挙げられます。企業独自のルールやマニュアルに合わせた契約審査が可能になるため、法務部門の成熟度が高い企業にとって特に有用です。

「契約管理」モジュールは、契約書のデータをアップロードするだけでAIが自動で必要な項目を抽出し、管理台帳を作成・管理します。契約期限のアラート通知機能も搭載しており、契約更新漏れのリスクを低減します。

一方、「登記事業」では、「GVA法人登記」と「GVA登記簿取得」の2つのサービスを提供。「GVA法人登記」は、商業登記の変更申請書類を簡単に作成できるサービスで、累計約2万社の企業に利用されています。登記情報PDFから変更前の情報を自動反映する機能や、書類の製本・送付を代行するオプションも提供しています。顧客アンケートでは約9割の顧客が継続利用を希望しており、高い顧客満足度を誇ります。また、「GVA登記簿取得」は、履歴事項全部証明書などを24時間365日、Webサイトから簡単に請求できるサービスです。

LegalTech SaaS事業はサブスクリプション型、登記事業はトランザクション型の収益モデルを採用しています。今回のグロース市場上場により得られる資金を活用し、GVA TECHは更なる事業拡大を目指します。リーガルテック市場の成長とともに、同社の今後の動向に注目が集まります。


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