応答率50%を90%に改善——アイエーが30店舗のオートバックス運営で挑む、人的資本の最適配置とアプリ予約4倍増の仕組みづくり

オートバックスFC30店舗を展開��する株式会社アイエーは、店舗の電話応答率50%という課題をアイブリーで解決。受電の60%以上を自動化し応答率90%超を達成。電話からアプリへの誘導でアプリ予約4倍、年間アプリ会員10万人増を実現。執行役員の倉智さん、店長の三原さんに導入の背景と効果を伺いました。

オートバックスのフランチャイズパートナーとして、首都圏および東海エリアに30店舗を展開する株式会社アイエー。カー用品の販売から整備、車の売買や保険に至るまで、「車のことならすべて」を担う同社の店舗では、お客様からの電話が鳴り止まない状況が続いていました。しかし、その応答率は50%を下回っていたのです。

電話に出られなければ、お客様は他店へ流れてしまい、貴重な売上機会が失われます。さらに、店舗を熟知したベテラン社員ほど電話対応に追われ、本来注力すべき来店客への接客や、戦略的な業務に割く時間が奪われてしまう——。こうした悪循環を断ち切るため、同社が導入を決めたのが「アイブリー」でした。

本記事では、株式会社アイエー 執行役員 営業サポート部長 兼 保険事業部長を務める倉智さんと、オートバックス川崎さいわい店の店長である三原さんにインタビューを実施。アイブリー導入の背景から具体的な活用法、そして店舗にもたらされた劇的な変化について、詳しくお話を伺いました。

アイブリー導入の成果サマリー

  1. コスト構造の改革:採用が厳しい労働市場の中、人件費にかかるコストをSaaS費用と変動費にシフト。受電の60%以上が自動化されることで人海戦術モデルを打破し、貴重な人的資本を売上機会、顧客満足度の向上、戦略業務に投下できる環境を構築。
  2. LTVの最大化とデジタルシフト:電話を「アプリ会員獲得のエンジン」へ転換。月間アプリ予約を4倍に、自然な流れで年間会員数を10万人増加させ、リピート顧客のデジタル・リテンションを確立。

電話が鳴り止まないのに、誰も出られない——応答率50%の厳しい現実

オートバックスの各店舗には、本部のコールセンターをはじめ、アプリやWeb予約といった多様な受付チャネルが用意されています。しかし現実には、お客様がネットで店舗の代表番号を検索し、直接電話をかけてくるケースが大半を占めていました。

「2016年頃から、本部のコールセンター番号やアプリ予約のご案内を続けていますが、お客様の行動を変えるのはなかなか難しいのが実情です」と倉智さんは語ります。

加えて、本部のコールセンターで対応可能なのは、オイル交換や車検といった定型的な予約のみ。「実際には、車のトラブルをきっかけとしたお電話が圧倒的に多いのです。ご相談内容による事前の振り分けが難しく、少人数で運営している店舗では、鳴った電話をすべて自分たちで受けるしかありませんでした」(倉智さん)。

結果として、店舗の電話応答率は50%を下回ることもあったといいます。電話が繋がらなければ、お客様は他店へ流れてしまいます。それは文字通り、売上機会の損失を意味していました。

繁忙期にはベテラン幹部が電話に追われる過酷な環境

カー用品業界には特有の繁忙期が存在します。特に11月から12月にかけての冬タイヤへの履き替えシーズンには、受電量が通常の5倍にも膨れ上がります。

三原さんは当時の状況をこう振り返ります。「11月と12月は、ひたすら電話で予約を受けている状態でした。日によっては、本当に1日中電話を取り続けていることも。1件の予約電話に5分から10分かかり、それが1日に何十件も鳴り響くため、目の前にご来店くださっているお客様に時間を割けない状況だったのです」。

さらに事態を深刻にしていたのが、電話対応の負担がベテランスタッフに集中する構造です。

「今の若い世代は、固定電話を取ることに慣れていません。自宅に固定電話がないケースも多いですからね。結果として、店舗の事情を一番よく知っていて、もっともお店を回せるはずのベテラン幹部たちが一日中電話に追われてしまう。これが非常に大きな課題でした」(倉智さん)。

新卒採用が年々難しくなる時代背景もあり、限られた貴重な人材が電話対応に拘束されてしまうことは、経営視点で見ても看過できないコストだったのです。

展示会での偶然の出会いから、自社に最適な振り分け体制を構築

「いよいよ電話対応が限界にきている」という現場の課題解決のため、外部のコールセンター委託先を探しに展示会へ足を運びました。そこで偶然たどり着いたのが、アイブリーのブースでした。

「コールセンターの代行会社は、『うちへ丸ごと委託しませんか』という提案ばかりで、当社のニーズとは合いませんでした。諦めて帰ろうとしたとき、まったく別のエリアにアイブリーのブースがあったんです」(倉智さん)。

一度はコスト面で見送ったものの、他社のサービスをいくら比較検討しても、自社の運用にフィットするものが見つかりません。そこで再びアイブリーに連絡を取り、トライアル導入を実施。充実した毎月のサポート体制と、アイエーの事業に対する理解の深さに信頼を寄せ、本格導入へと踏み切りました。

「オンラインでの面談でしたが、『この担当者は自社サービスについて本当に熟知しているな』と安心できました。こちらの要望に即答し、やりたいことへ柔軟に寄り添ってくれる。毎月のケアも手厚い。これほど信用できる会社なら、導入店舗をどんどん増やしていこうと決断しました」(倉智さん)。

緊急性が高い電話を取りこぼさない「振り分け設計」

アイブリーの導入にあたっては、単純な自動応答システムを導入するだけでなく、店舗特有の事業構造に合わせた綿密な「振り分け設計」を構築しました。

  1. 緊急性が高い電話を最優先で受電:バッテリー交換やパンク修理といった緊急性が高いお問い合わせは、固定電話への転送と同時に専用アプリへの通知も発信するように設定。スタッフは通知音で「優先度の高い電話だ」と即座に判断でき、確実に応答できる体制を整えました。
  2. 予約電話をアプリ会員獲得の導線へ転換:ご予約に関するお電話には、まず公式アプリでの予約をご案内する音声フローを設計しました。「当社のアプリは、一度使っていただくとその便利さに気づいてもらえます。アイブリーを通じて、自然な流れでアプリ利用へと誘導できるようになった効果は非常に大きいですね」(倉智さん)。
  3. 店舗の特性に応じた柔軟な運用:人員体制が充実しているスーパーオートバックスでは、お客様からの細かな相談に寄り添うため、有人対応の割合を高く維持しています。一方で、通常規模のオートバックスではAIによる一次受付を積極的に活用。限られた人員でも最大限の応答率を実現できるよう、店舗ごとの最適化を図っています。

アイブリー活用イメージ

アイブリー活用イメージフロー

応答率50%から90%超へ。売上機会の回復と従業員のストレス軽減を同時に実現

アイブリーの導入により、川崎さいわい店や稲城店では受電の60%以上を自動化することに成功。店舗の応答率は劇的な改善を遂げました。

店舗名

応答率(導入後)

自動化率

オートバックス川崎さいわい店

90%以上

60%以上

オートバックス稲城店

80%台

60%以上

スーパーオートバックス246江田店

70%台

約40%

スーパーオートバックス246江田店の自動化率が控えめなのは、高度な専門相談が多いという店舗特性を踏まえた意図的な設計によるものです。「知識豊富なスタッフが配置されているため、アイブリーで電話の絶対数を半分に減らし、残りの半分は確実に応答するという方針をとっています。現在は電話に出られる状態になりました」(倉智さん)。

アプリ予約が約4倍に増加——電話を「顧客資産化」の入り口に

電話からアプリへと誘導するスマートな振り分けにより、月間のアプリ予約件数は25件から100件へと、約4倍に跳ね上がりました。

「アプリ会員数は驚くほど伸びており、この1年間で10万人も増加しました。アイブリー経由でアプリへ誘導できているため、店舗への電話そのものが減少しています。さらに、一度アプリ会員になっていただければ、次回以降もスムーズにご予約いただけます。この好循環は非常に大きいですね」(倉智さん)。

これまでは1件の予約電話に「空いている日はいつですか」「この日は予約でいっぱいです」と10分近くかかっていました。それが今では、お客様ご自身がアプリで空き状況を確認し、ボタンを押すだけで完了します。スタッフの負担はもちろん、口頭での聞き間違いといったトラブルも同時に解消されました。

「こんなに電話が鳴っていたのか」——現場が実感するストレスからの解放

三原さんが導入の最大の価値として挙げるのが、「従業員のストレス軽減」です。

「スタッフの精神的な負担が減ったことが、何より大きいですね。導入前は、一日中電話が鳴り響いているのが当たり前でした。お客様への接客を終えて事務所に戻り、自分の業務に取り掛かろうとすると電話が鳴る。誰も出られないから自分が出る。その繰り返しでしたから」(三原さん)。

三原さんはアイブリー未導入の別店舗を訪問した際に、その環境の違いに改めて驚かされたと言います。「肌で感じましたね。『導入前は、こんなに電話が鳴っていたのか』と」。

事務スタッフの業務効率にも、目に見える効果が表れています。「電話対応に割かれる時間が減ったことで、事務作業が飛躍的に進むようになりました。以前は夕方5時の定時ギリギリまでかかっていた日次業務が、今では午後2時や3時には終わるようになり、他の業務を任せられる余裕も生まれました」(三原さん)。

目の前のお客様へ、親身な接客ができる喜びに

電話対応の負担が減ったことで、フロアスタッフは来店されたお客様と向き合う時間に集中できるようになりました。

「フロアスタッフが、目の前のお客様にしっかりと時間をかけられるようになりました。以前は、接客の途中で電話が鳴り、中座して電話を取らざるを得ないスタッフもいて、どうしても心苦しい思いをさせていました。今では、より親身で丁寧な接客ができています」(三原さん)。

録音機能がもたらすカスハラ抑止と、接客品質の向上

アイブリーの通話録音機能は、昨今問題となっているカスタマーハラスメント(カスハラ)対策としても予期せぬ効果を発揮しています。

「クレームのお電話口で、お客様ご自身から『録音されていると思うんだけどさ』と切り出されたことがありました。システムのアナウンスがしっかりと伝わっており、落ち着いたトーンでお話しいただけたのです。録音されていることで、お客様ご自身も冷静になっていただける部分があるのだと感じました。実際、頭ごなしに怒鳴られるようなお電話は目に見えて減りましたね」(三原さん)。

また、この録音機能は自社スタッフの対応力向上にも活かされています。「電話対応が原因でお客様を不快にさせてしまったケースがあった際、録音音声をすべて聞き返しました。『これは確かにお客様がお怒りになるのも無理はない』と客観的な事実を把握できたため、適切な謝罪と対応へ繋げることができました。あの録音がなければ、事態はもっとこじれていたかもしれません」(三原さん)。


応答率の改善、アプリ予約の増加、従業員のストレス軽減、そして来店されたお客様への接客品質の向上。アイブリーの導入がもたらした変化は、単なる電話業務の効率化にとどまりません。「電話に追われる組織」から「人が本来の価値を発揮できる組織」へ。アイエーの取り組みは、限られた人的資本をどこに集中させるかという経営判断そのものでした。テクノロジーに任せられることはテクノロジーに委ね、人にしかできない「目の前のお客様に寄り添う接客」に全力を注ぐ。アイエーは、カー用品業界における顧客接点の新しいスタンダードを築き上げようとしています。


アイブリー

電話自動応答のアイブリー

ポイント1
電話業務を自動化
ポイント2
月額3,980円から最短5分ではじめられる
ポイント3
固定電話番号(市外局番)も手軽に取得