AI活用により電話の自動化率は90%以上。「ユニマットライフ」のIVRy活用事例

ユニマットライフは、受電業務の負担軽減およびリモートワーク推進を目的に、全国133カ所に展開する営業拠点で電話自動応答サービス「IVRy(アイブリー)」を導入しました。IVRyの「AI電話代行サービス」で一次対応することにより、受電業務の自動化率は90%以上を達成。業務効率が改善され、従業員がよりゆとりをもって働けるオフィス環境の実現に貢献しています。

オフィスコーヒーサービスで国内トップシェアを誇り、マットや観葉植物などの環境美化用品のレンタルをはじめとしたオフィスのトータルソリューションを提供するユニマットライフ。同社は「暮らしの中にゆとりとやすらぎを提供する」という企業理念を掲げ、人々のライフスタイルに合わせた快適で豊かなオフィス環境を提案し、社会貢献を目指しています。

ユニマットライフでは、コロナ禍を経て「新たなオフィスの価値」が求められる中、従業員のエンゲージメント向上や多様な働き方を支える環境づくりを重視。組織横断的に業務プロセスのデジタル化を推進し、業務の効率化と生産性の向上を積極的に進めています。

その取り組みの一環として、受電業務の負担軽減およびリモートワーク推進を目的に、全国133カ所に展開する営業拠点で電話自動応答サービス「IVRy(アイブリー)」を導入しました。IVRyの「AI電話代行サービス」で一次対応することにより、受電業務の自動化率は90%以上を達成。業務効率が改善され、従業員がよりゆとりをもって働けるオフィス環境の実現に貢献しています。

本記事では、株式会社ユニマットライフ 代表取締役社長 落合 昭さん、社長室 課長 穴井 友喜さん、OCSレンタル事業本部 マネージャー 堀江 久美子さん、OCS東京事業部 渋谷営業所 事務係長 金子 美樹さんに、IVRy導入の背景や具体的な活用方法、導入による具体的な効果について詳しく伺いました。

動画インタビュー

働く人々がゆとりと安らぎを感じられる環境づくりを

——ユニマットライフの事業について教えてください。

落合:ユニマットライフは、オフィスコーヒーサービスや環境美化用品のレンタルサービスを主要事業として展開しています。「働く人々を笑顔に」をモットーに、オフィス空間だけでなく、そこで働く人々がゆとりと安らぎを感じられる環境づくりを目指しています。そのために、全国133カ所の営業拠点を中心にお客様と直接向き合い、多様なニーズに丁寧かつ柔軟に対応しています。

——DXに関する取り組みについて教えてください。

落合:まずは組織を横断した業務プロセスの見える化を進め、業務の効率化・生産性向上による労働時間の有効活用、従業員のエンゲージメント向上を図ることをファーストステップとして取り組んできました。
次に、ペーパーレス化、経費精算システムの導入、情報共有基盤の構築を実施しています。特に、業務負担が大きかった電話応答業務については、IVR(自動音声応答)を導入することで、従業員の業務負担軽減を実現しました。

DXツールを導入するにあたっては、実際に使う従業員の使い勝手を重視しています。ツール導入後も定期的に効果を検証し、想定通りの成果が得られているかの確認と、継続的な改善を行っています。

——労働環境改善への取り組みについてはいかがでしょうか。

落合:社内アンケートやエンゲージメントアセスメントを活用し、従業員のニーズを細かく把握するようにしています。それをもとに、リモートワークや時差出勤制度の導入、オフィスのレイアウト変更など、柔軟な働き方ができる仕組み作りを推進しています。また、ITやDXを活用し、従業員一人ひとりが場所や時間に縛られず、自分の能力を最大限に発揮できる職場環境を整備し、働き方改革の実現に取り組んでいます。 

受電業務がリモートワーク推進の壁に

—— IVRy導入以前の電話業務に関する課題について教えてください。

穴井:営業所では受電業務の割合が非常に高く、ほかの業務が頻繁に中断され、生産性の低下につながっていました。また、受電対応のために常に誰かが出社しなければならず、リモートワーク導入の妨げにもなっていました。
さらに、電話応答のために席を離れられない状況が発生しており、スタッフの精神的な負担になっていたのも課題でした。

—— 電話業務はどのような体制で対応されていたのでしょうか?

穴井:全国133カ所の営業所が、各エリアが担当するお客様の電話窓口として対応しています。各営業所で1〜3名の事務員が主に電話応答を行っており、多いところでは1日に20件ほどの電話を受けていました。事務員が対応できない場合は、営業担当や所属長などが対応することもありました。

—— IVRyを導入した経緯や決め手、そして導入効果について教えてください。

穴井:コロナ禍でリモートワークを検討した際、事務職の業務を調査したところ、受電対応が大きな課題であることが分かりました。そこで、業務改善のためにIVRをはじめとするDXツールの導入を検討し始めました。

当初、IVRは単に用件ごとに電話を振り分けるサービスだと考えていましたが、詳しく調べるうちに、通話内容の文字起こしやAIによる要約機能など、機能が大きく進化していることを知りました。特にAI機能に優れているIVRyを見つけ、導入の検討を進めました。

実際にテスト導入してみたところ、自動化率や受電業務にかかる時間の削減を実感しました。また、シンプルな操作性と柔軟なカスタマイズ性にも優れていたため、本格的な導入を決定しました。

受電業務の自動化率は90%以上。本来の業務に集中できる環境に

—— IVRy導入後、どのような変化や改善が見られましたか?

金子:IVRyのAI電話代行サービスで一次受付するようになったことで、受電業務の自動化率は90%以上になりました。
導入前は、電話応答を最優先するために作業が中断されることが頻繁にありましたが、IVRy導入後はAIによる一次対応が可能になり、本来の業務に集中できるようになりました。結果として、業務効率が大きく向上しました。

堀江:従業員からは「休憩中に電話応答する必要がなくなった」「感情的なお客様の電話を直接受けることがなくなり、ストレスが軽減された」といった声が寄せられています。また、電話応答で会議が中断されることもなくなり、会議に集中して臨めるようになりました。以前は電話の後に会議に戻ると「どこまで話をしていましたっけ?」と内容を振り返る必要がありましたが、そういった時間のロスも解消されました。

電話で作業が中断される

—— IVRyのどのような点に価値を感じていらっしゃいますか?

金子:電話応答による作業の中断がなくなり、本来の業務に集中できる時間が増えた点です。ある研究によると、1度中断した作業に戻るには平均23分15秒かかると言われています。たった4回中断しただけでも、1日約1時間も無駄になってしまうことになります。IVRy導入により、中断されることがなくなったので、生産性が向上しました。重要な仕事に集中できる時間が増えたことを最大のメリットだと感じています。

また、文字起こし機能により電話内容が記録されるため、口頭での確認や伝達に要する時間が短縮されました。正確な記録が残ることでコミュニケーションミスが減り、業務の効率化にもつながっています。さらに、記録を後から見返せることで情報共有や引き継ぎもスムーズになりました。

—— 電話が鳴らない環境について、どのように感じていらっしゃいますか?

金子:離席していても電話に出るために慌てて席に戻る必要がなくなり、静かな環境で落ち着いて業務に取り組めるようになりました。また、社内会議や業務の引き継ぎもスムーズに行えるようになり、働きやすい環境になったと感じています。

以前は、電話が鳴ったらすぐに対応しなければならないというプレッシャーがありましたが、今はそれがなくなり、精神的なストレスが軽減されました。

—— DX推進の観点で、今後取り組んでいきたいことを教えてください

落合:今後の取り組みとして、FAX受信業務の課題解決を進めていきたいと考えています。将来的には組織横断的な形で全体最適化を実現し、さらなる業務基盤の強化を図れるように、AIやIoTといった、デジタル技術の活用を推進していきたいと考えております。そして顧客起点のビジネスモデルの改革につなげる動きを進めていきます。