クラウドPBXでFAXは利用できる?送受信の仕組みと導入ポイント

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執筆者 : IVRy編集部
クラウドPBXやクラウド型IVRとFAXを併用する方法やメリット、導入時のポイントなどをわかりやすく解説します。

ペーパーレス化が進むなかでも、FAXは依然として多くの業界・業務で使われている通信手段です。特に、注文書や契約書、図面などのやり取りにFAXを活用している企業は少なくありません。そして、近年ではFAXをデジタル化し、クラウドPBXと併用する動きも出てきています。

本記事では、クラウドPBXやクラウド型IVRとFAXを併用する方法やメリット、導入時のポイントなどをわかりやすく解説します。

1.  クラウドPBXでFAXを利用できるのか?

一部のクラウドPBXやクラウド型IVRはFAX受信機能を搭載しており、PDFなどのデジタルデータで保存・確認が可能です。FAX送信には対応していないケースが多いのですが、なかにはIVRy(アイブリー)のAI-FAXなど、送受信が可能なインターネットFAX機能を備えたサービスもあります。

ここでは、AI機能の概要や、クラウドPBXでFAXを利用するメリットを解説します。

AI連携によるFAXの自動データ化が可能なサービスも登場

近年では、AI機能が搭載されたクラウドPBXやクラウド型IVRが登場しています。AIの活用により、FAXと連携して受信したデータを自動でPDFやテキストに変換し、格納や配信まで行うことが可能です。

こうしたインターネットFAXの技術をベースに、AIでの処理・転送・データ連携を可能とした構成により、以下のような対応が可能となり、業務効率化につながります。

  • 注文書の内容を販売管理システムに自動登録する
  • 問い合わせFAXを担当者へ自動で振り分ける(メールやチャットに自動配信)

クラウド型IVRやクラウドPBX経由でFAX機能を使うメリット

前述したAI連携によるFAXの自動データ化に加えて、クラウド型IVRやクラウドPBX経由でFAX機能を使うと、以下のようなメリットを得られます。

  • 通話履歴とFAX履歴の一元管理により、顧客対応の全体像をつかみやすくなる
  • 権限設定や通知ルールを電話と一括管理することで、運用ミスを防げる
  • 電話システムとFAXの契約・請求・サポート窓口が一本化され、管理の手間とコストを削減できる

2.クラウド型IVRやクラウドPBXでFAXを利用する2つの方法

クラウド型IVRやクラウドPBXは、用途に応じた構成の選定が重要です。

ここでは、クラウド型IVRやクラウドPBXでFAXを利用する代表的な方法を2つ紹介します。

方法1:インターネットFAXサービスの併用

インターネットFAX機能が組み込まれたクラウド型IVRやクラウドPBXを利用する方法です。インターネット回線を用いて、FAXの送受信を行います。

従来のFAX機は不要で、受信したFAXは電子データで閲覧できます。オフィス外やテレワーク環境でのFAX業務にも対応でき、柔軟な通信体制の構築が可能です。

方法2:FAX専用回線の併用による従来機器の継続使用

FAXを従来どおり確実に使いたい場合は、既存のFAX機と固定電話回線を残す方法が適しています。

クラウド型IVRやクラウドPBXはインターネットを通じて音声通話を処理しますが、FAXは画像信号をアナログ回線で送受信する仕組みです。クラウド型IVRやクラウドPBXの導入時に、FAX専用のアナログ回線を残したままにすることで、従来機器を継続できます。

変換アダプターを設置して、クラウドPBXとFAXを接続することも可能ですが、インターネット回線では正常にFAXを送信できないケースも想定されます。そのため多くの現場では、FAX送信が安定稼働できるように回線を分ける構成が選ばれています。

3.クラウドPBXとFAXの併用がもたらす業務効率化

クラウドPBXと、インターネットFAXやAI-FAXを併用することで、従来のFAX業務を大幅に効率化できます。

紙の削減・保管負担の軽減による情報管理の最適化

受信したFAXを自動的に電子データに変換し、クラウド上に保存されるので、紙での印刷・仕分け・保管といった作業が不要となります。これにより、紙代やインク代などのコストを削減できるほか、スペース確保や書類管理の簡素化にもつながります。検索性の高いファイル管理が可能となり、利便性も高まるでしょう。

また、クラウド保管によるバックアップ機能により、災害時のデータ損失リスクを低減するBCP対策としても有効です。

対応履歴の一元管理と品質向上

クラウドPBXやクラウド型IVRには、通話履歴や発着信のログを管理する機能があります。これにFAX受信データの記録が加われば、顧客からの問い合わせ対応や注文処理におけるやり取りの全体像を、一元的に把握することが可能です。

トラブル発生時の履歴確認がしやすくなるほか、オペレーター間での情報共有や対応品質の均一化にもつながり、顧客満足度の向上やクレーム対応の迅速化が期待できます。

FAX内容の自動化と作業削減

AI-FAX機能を活用すれば、受信したFAXの内容をOCRで自動認識し、自動で分類・仕分けして各担当者に転送することが可能です。たとえば、注文書が届いた場合、販売管理システムに自動登録したり、問い合わせ内容を該当部門へチャットやメールで即時送信したりできるため、省力化かつ正確な処理が実現します。

これまでFAX業務にかかっていた確認・仕分け・転送などの作業が効率化されれば、他業務へのリソース転換も可能となり、組織全体の生産性が向上するでしょう。

4. FAXの構成を選ぶ際に確認すべき2つのポイント

クラウドPBXとFAXを併用する際、どの方法が自社に適しているかを判断するには、機能面だけを見るのではなく、業務内容や運用体制に即した検討が不可欠です。

以下の2つのポイントを押さえてFAXの構成を選ぶことで、導入後のギャップやトラブルを防げるでしょう。

ポイント1:FAXの利用頻度と業務への重要度

FAXが日常業務で頻繁に使われ、かつ業務プロセス上の重要度が高い場合は、安定性を重視してFAX専用の回線を残す構成が望ましいでしょう。一方で、使用頻度が低く、業務上の影響が限定的な場合は、インターネットFAXなどの簡易な構成でも十分に対応可能です。

導入後の運用負荷や業務フローとの整合性を十分に検討したうえで選択することが重要です。

ポイント2:セキュリティと情報管理の要件

FAXは個人情報や取引先の機密文書など、重要な情報を取り扱うケースが多いため、セキュリティ対策も慎重に検討すべき項目です。具体的には、暗号化通信、操作ログの取得、データの自動バックアップ、アクセス権限の設定などの機能が必要となります。

クラウド型のサービスを利用する場合は、こうしたセキュリティ機能が提供されているか、第三者認証を受けているかといった観点も確認しておきましょう。

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IVRy編集部

(株式会社IVRy / IVRy編集部)

IVRy編集部です。電話に関する様々な情報をわかりやすく解説します。 【IVRyとは?】 IVRy(アイブリー)は1日100円から利用できる電話自動応答サービス(IVRシステム)です。自由な分岐設定と自動応答・SMS返信・電話の転送(リダイレクト)・録音機能を活用し、営業電話・顧客からの問い合わせ・注文・予約等の様々なシーンを自動化します。また、営業時間内と営業時間外でルールを変えることや、電話履歴の確認や顧客登録機能等、多数の便利な機能が存在しています。

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