5割あった予約電話をAIで自動化。「台所ようは」が実現した料理や接客に専念できる空間

そんな「台所ようは」では、電話による予約受付業務を自動化するために、IVRyの「AI電話予約サービス」を2024年3月から試験導入しました。リクルート社が提供する予約管理・台帳アプリ「レストランボード」と連携したこのサービスにより、AIによる自動応答で、24時間いつでも予約受付が可能になりました。これにより、月150件ほどある着電のうち、5割以上の予約電話の自動化を実現しています。

築50年の古民家を改装した、温かみのある空間が魅力の「台所ようは」。農家から直接仕入れた旬の野菜を使ったおばん菜や鍋料理など、「毎日食べたくなるごはん」をテーマに、心と体に優しい料理を提供しています。
女性だけで切り盛りする店内は、BGMがなく、料理を作る音や客たちの楽しげな会話だけが響き渡る、心地よい空間です。

そんな「台所ようは」では、電話による予約受付業務を自動化するために、IVRyの「AI電話予約サービス」を2024年3月から試験導入しました。
リクルート社が提供する予約管理・台帳アプリ「レストランボード」と連携したこのサービスにより、AIによる自動応答で、24時間いつでも予約受付が可能になりました。
これにより、月150件ほどある着電のうち、5割以上の予約電話の自動化を実現しています。

※「AI電話予約サービス」は、2023年11月から実証実験の位置付けで提供を開始し、2024年10月8日から正式にサービスを開始しました。

2〜4名の少人数で運営する同店では、電話応答による業務負担が大きな課題となっていましたが、「AI電話予約サービス」の導入により、その課題を解消しました。今回は、店長の秋山梨砂さんに導入の経緯や効果についてお話を伺いました。

動画インタビュー

農家から仕入れた旬の野菜を活かした「毎日食べたくなるごはん」

「台所ようは」は、古民家の雰囲気を活かし、郷土料理としてのおばん菜を提供するお店としてスタートしました。オーナーである大塚さんの「郷土料理がなくならないように」という想いから、農家から直接仕入れた旬の野菜を使い、家庭料理をベースにしながらも、家ではなかなか味わえないようなスパイスを取り入れた料理を提供しています。

――お店のテーマである「毎日食べたくなるご飯」にはどのような想いが込められているのですか?

当店では鍋やコース料理も提供していますが、日々のご飯として、おばん菜と一杯のお酒から気軽に立ち寄れるというコンセプトも大切にしています。

好きな数だけ単品のお皿を注文できるので、その時のお腹の空き具合に合わせて楽しんでいただけるということ。そして、毎日同じ料理を作るのではなく、季節の移り変わりに合わせてメニューも変えていきます。おばん菜だけでも十分に楽しめるというのが、当店の売りになっています。

電話応答のため、調理や接客を中断していた

――IVRy導入前、電話予約においてどのような課題がありましたか?

当店は仕込みから営業まで少人数で運営しているため、仕込み中に電話がかかってくると、その度に手を止めざるをえず、なかなか作業が進まないという課題を抱えていました。また、「電話は出られる人がなるべく早く取る」というルールにしていたのですが、19時〜20時頃の満席に近いピーク時には、どうしても電話に出られないこともありました。BGMがない店内なので、電話音が鳴り響いてしまい、雰囲気を損ねてしまうことも、気になっていました。

また、忙しい中で電話に出たとしても、余裕を持った対応ができないことから、電話の対応が悪いというクレームに繋がってしまうこともあり、電話応答の難しさを感じていました。

電話の課題は以前からどうにかしたいと思っていた

――AI電話予約サービスを導入しようとしたきっかけと決め手はなんでしたか?

以前から電話の課題をどうにかしたいという思いが強かったので、IVRyのことは同業者から聞いて検索したことがありました。
当店は30代〜50代のお客様が中心なのですが、その時は「うちの客層だと​AIが応答する電話は受け入れてもらえないかもしれないな」という考えが強かったので、導入には至りませんでした。
その後、元々使っていたレストランボードと連携したことを知り、「無料で試せるなら」と導入してみることにしました。

いまは「ホットペッパーグルメ」や「ぐるなび」など様々な媒体で予約受付をしているのですが、管理が煩雑になってしまうので、なるべく一元化したいと考えています。
IVRyの「AI電話予約サービス」は、レストランボードと連携しているので、管理の手間を増やすことなく導入できるのが魅力でした。

「電話に出なければ」というストレスから解放、料理や接客に集中できるように

――IVRyを導入した効果はいかがでしたか?

当店では月に150件ぐらいの電話がありますが、その半分以上を自動化できています。
その結果、電話に出なければいけないというストレスから解放され、料理やお客様との会話に集中できるようになったので、とてもよかったです。

導入前は、AIによる電話応答に切り替えたことで予約数が減ってしまうのではないかと懸念していましたが、予約が減ることはありませんでしたし、営業時間外でも予約を受け付けられるようにもなりました。特に、連休明けは予約が集中するため、営業時間外も予約を受け付けられるようになったのは非常に助かっています。

――お客様の反応はいかがでしたか?

常連のお客様からは「最初はびっくりしたけど、結構正確に対応してくれてたよ」とか「ちゃんと予約できてるんだね」などのお声をいただき、特にネガティブな反応はありませんでした。

中には、自動応答に戸惑い、電話を切ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、AIが普及してきていることもあり、全体的には抵抗感が少ないように感じています。

――レストランボートとの連携はいかがですか?

以前だと、電話予約を受け付ける時は、手書きでメモを取って、レストランボードに入力して、というオペレーションになっていたので、非常に手間と時間がかかっていました。

IVRyだと、AIで受け付けた予約が自動でレストランボードに連携されるので、とても助かっています。さらに、レストランボード上で空いている時間帯のみで予約を受け付けてくれるのも嬉しいポイントです。

今後のIVRyに期待すること

――IVRyに期待することはありますか?

いまは席の予約しか受け付けられないのですが、当店では4人以上のご予約は、コースメニューも一緒に注文していただくようにしているので、予約時にコースの選択ができるようになると嬉しいです。すでに今後の対応を検討していただいているとのことなので期待しています。

――最後にIVRyの導入を検討している飲食店へのアドバイスをお願いします

本当に電話のストレスが軽減しました。電話応答を少し回避できるだけでも、料理の手を止めることが減りましたし、お客様との会話に集中できるようになりました。当店のように、少人数で運営されているお店にはとても良いと思います。

台所ようは
所在地:福岡県福岡市中央区大名1-4-28