クラウドPBXのセキュリティは安全?選定ポイントや対策の勘所を解説

クラウドPBXは、インターネット経由でサービスが提供される電話システムです。各種データもサービス事業者のクラウド上に管理されるため、セキュリティ面で不安を感じる方も多いでしょう。
クラウドのメリットを得たいものの、セキュリティの懸念から利用を躊躇しているという声も聞かれます。
そこでこの記事では、クラウドPBXのセキュリティ性やセキュリティリスクと対策、ユーザ側で実施できる対策などを解説します。
1.クラウドPBXのセキュリティは安全なのか
まずは、クラウドPBXのセキュリティリスクと対策について解説します。
結論としては、一般的な業者であれば必要十分なセキュリティ対策が実施されており、安心して利用できます。
しかし、セキュリティリスクがゼロというわけではありません。
クラウドPBXが抱えるセキュリティリスク
クラウドPBXには「インターネット経由でどこからでも利用できる」「自社で運用する必要がない」といったメリットがある反面、以下のようなセキュリティリスクに注意が必要です。
インターネット経由で利用することで起こりうるリスク
- 不正アクセス、不正ログインによるデータ漏洩
- サイバー攻撃によるサービス停止(DoS、ランサムウェアなど)
- 通話の盗聴
サービス事業者がデータを管理していることで起こりうるリスク
- 事業者のオペレーションミスによるデータ漏洩や消去
- 不十分なセキュリティ対策や脆弱性によるハッキング
クラウドPBXがサイバー攻撃を受けた際に想定される被害
利用するクラウドPBXがサイバー攻撃を受けた場合、電話の発着信を含む電話業務がすべてストップしてしまう危険性があります。
また、サイバー攻撃により、クラウドPBX上のデータが漏洩したり、削除されたりする場合があります。
クラウドPBXには自社や他社の電話帳情報、通話録音データ、通話履歴など、重要なデータや個人情報が保管されているため、これらが漏洩すると顧客や取引先からの信頼を大きく損ないかねません。
クラウドPBXは厳格なセキュリティ対策がされている
クラウドPBXはその特性上、前述したようなリスクがありますが、サービス事業者側で以下のような厳格なセキュリティ対策が講じられており、安心して利用できます。
- 適切なセキュリティ対策機器の導入(FWやIDSなど)
- 頻繁なソフトウェアアップデートによる脆弱性対策
- データや通信の暗号化
- 厳格な認証(ブルートフォースアタック対策・多要素認証など)
- データセンターでの厳重な管理と24時間365日の監視
2.セキュリティが安全なクラウドPBX事業者を選ぶ際のポイント
上述したとおり、一般的にはクラウドPBX事業者側で適切なセキュリティ対策を実施しています。
しかし、サイバー攻撃のヒントになるのを防ぐため、多くの事業者はセキュリティ対策の詳細を明らかにしていません。
そこでここでは、ホームページなどで公開されている情報から、セキュリティ面で安全なクラウドPBX事業者を選ぶ際のポイントを紹介します。
ISMS認証の取得
情報セキュリティマネジメントシステムであるISMSは、事業全体に対してセキュリティ対策を絶えず実施できる体制・運用があるかを確認し、認証する仕組みです。ISMS認証を取得して公式Webサイトなどで公開している事業者は、一定のセキュリティ対策を実施しているといえます。
プライバシーポリシーの公開
顧客情報や電話に関する情報といったプライバシーデータは、個人情報保護法などによって厳格な管理が求められています。詳細なセキュリティポリシーをホームページで公開している企業は、重要なデータの保護に力を入れている可能性が高いでしょう。
リリースノートなどによる頻繁なアップデート
セキュリティ対策でもっとも重要なポイントは、常に最新のソフトウェアにアップデートすることです。クラウドPBX事業者は、機能追加やバグ修正などと合わせて、セキュリティに関するソフトウェアのアップデートも実施しています。サービスやソフトウェアアップデートのリリースノートが頻繁に公開・更新されていれば、セキュリティリスクを低減できるでしょう。
まずは、クラウドPBX事業者のホームページやカタログから上記のポイントをチェックして、安全なサービスかどうかを判断しましょう。不安が残る部分は、クラウドPBX事業者に個別で問い合わせすると、より安全なサービスを選定できます。
3.自社でできるセキュリティ対策
ここまで述べてきたように、クラウドPBXのセキュリティ対策は事業者に依存します。
しかし、サービスを利用する企業側でも、セキュリティ強化のために実施できることがあります。
クラウドPBXは、自社の電話端末やスマートフォンなどからインターネット経由で利用します。そのため、ログイン情報の漏洩や社内ネットワーク・端末のウイルス感染、スマートフォンの紛失などに注意しなければなりません。こうしたリスクへの対策として、以下の取り組みが有効です。
- ログイン情報の厳重な管理(特にパスワードは他サービスとの使いまわしを避ける)
- 社内ネットワークへのセキュリティ対策機器導入や、電話機として利用する端末(スマートフォンやタブレット、PC)へのウイルス対策ソフトのインストール
- 社員へのセキュリティ教育と、リモートロックなどの端末管理の導入
スマートフォンやPCなどでも利用する場合は、MDM(モバイルデバイス管理)を導入して一括管理するとよりセキュリティ性が高まります。
クラウドPBXは、インターネット接続環境があればどこからでも多様な電話機能を利用でき、機器のメンテナンスなども自社で実施する必要がありません。
また、サービス事業者側で厳格なセキュリティ対策が実施されているため、基本的には安心して利用できます。
一方で、クラウドサービスという特性上、セキュリティ面については自社でコントロールできない点があることも事実です。
本記事で紹介したポイントをふまえて、適切なセキュリティ対策を実施している事業者を選定しましょう。また、自社でも3章で解説したセキュリティ対策を行うことで、より安全にクラウドPBXを利用できます。
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