クラウドPBX導入で何が変わる?導入メリットと、導入方法まとめ!
PBXとはPrivate Branch eXchangeの略で、日本語では「電話交換機」「構内交換機」と訳されます。これは社内での内線通話や、保留・転送などを可能にする仕組みのことで、従来は専用のPBX機を導入しなければ使うことができず、機械本体の金額やメンテナンスなどに数十万~数百万というばく大な費用がかかっていました。
近年ではPBXのクラウド化が進み、インターネット環境さえあれば専用機を導入しなくてもPBXの仕組みを利用できるようになっています。クラウドPBXと呼ばれており、月々数千円~という低コストで運用できるので、中小企業や個人企業主にも広まっているサービスです。
クラウドPBXの導入メリットとは
PBXよりもコストダウンになる
クラウドPBXは、従来のPBXよりも低価格で利用できるので、現在すでにPBXを使っている企業ではクラウドPBXに切り替えることで、固定費を大幅に下げることができます。
顧客管理機能が充実している
クラウドPBXは、電話の発着信履歴をデータで保存するため、CSVファイルなどで一括ダウンロードすることができます。ダウンロードしたデータから資料を作ったり、どんな電話が多いのか、顧客が何を求めているのか、分析して商品開発や顧客満足度アップに役立てることができます。
セキュリティなどの専門的な知識がいることを安価に任せることができる
顧客情報などは強固なセキュリティシステムで守る必要があります。クラウドPBXであればセキュリティシステムも一任できるので、金庫にカギをかけて管理する必要がありません。また災害時は自動的にスペアのクラウドPBXに切り替わるなどして情報を守るので、紛失や盗難のリスクも少なくなるでしょう。
メンテナンス不要
従来のPBXでは定期的なメンテナンスが必要で、メンテナンス業者に依頼したり、そのたびにコストが発生していました。しかしクラウドPBXではメンテナンスもサービス提供者が行ってくれるので、本来の業務だけに集中することができます。
固定電話不要になる
クラウドPBXは、スマホやPCのブラウザ・アプリから電話を受けたり、電話をかけたりできます。そのため固定電話をわざわざ導入する必要がありません。固定電話機(ビジネスフォン)本体の費用や、電話線や電源コードの配置を考えたりする必要もありません。多くの手間から開放されるのです。
個人のスマホで内線を受けられる・個人のスマホで会社の代表電話から発信できる
クラウドPBXはインターネット環境さえあれば、どこにいても社内へかかってきた電話を受けることができます。そのため社員ひとりひとりが個人で所有しているスマホを固定電話代わりに使うことができるのです。
また、個人のスマホで電話を発信しても、会社の代表電話から発信した扱いになり、代表電話からかけた時と同様の通話料がかかります。携帯電話で発信した時の通話料と比べても安く抑えることができるのです。
レンタルオフィスや在宅勤務もできる
クラウドPBXはインターネット環境さえあれば、どこにいても使うことができます。そのためレンタルオフィスを利用している方や、在宅勤務、海外出張中など、あらゆるシーンで利用可能です。テレワークやリモートワークに活用する動きも広まっています。
工事不要
従来のPBXでは、利用前や増設時に電話線の工事が必要になるほか、オフィスの模様替えや移転をする際にも業者に立ち合いを依頼する必要がありました。しかしクラウドPBXは工事もいらないので、申込後すぐ即日から稼働できます。そのため新規起業時、オフィス増設時、引っ越し直後などのスタートアップ、オフィスの模様替えなどに強いという特徴があります。
クラウドPBXがよく使われるケース
①企業の代表電話での利用ケース
従来のPBXでは、企業の代表電話に電話がかかってきたとき、社内にいる従業員の誰かが電話に出ていました。そのため電話がかかってきた時に誰もいないと、電話に出る人がいなくなってしまうので、電話番が残っていて伝言を受ける役割があります。また、自分の席やほかの人の席から電話をかけても、会社の代表電話番号から発信されます。
一方クラウドPBXでは、社内にいなくても、外出中のスマホ、自宅のPC、出張先のノートPCで電話を受けることができます。逆に、社内にいなくても会社の代表電話から発信することができ、電話を受けた人の電話機やスマホには会社の代表電話番号が表示されます。
②病院で利用されるケース
病院・医療機関では、従来からよくPHSが利用されてきました。しかしエレベーターに乗ると電話が切れてしまったり、つながらなくなってしまう、という問題のほか、外線への発信ができない、時間外の電話を受けられないので急患に対応できないなどの問題点もあったと言います。またナースコールやカルテという重要な機能がすべて独立していたために、行き違い・すれ違いが起こることもありました。
しかしクラウドPBXであれば、病院にいなくてもスマホで急患の連絡を受けたり、受け入れの判断や準備に取り掛かることができます。また、ナースコールや電子カルテと連携させることができるので、簡単にスピーディな情報共有ができるようになりました。内線・外線・外部システムとの連携、これがすべてスマホやタブレット端末一台で完結するようになったのです。
③複数拠点で使われるケース
全国各地に拠点を持っているような企業では、地域ごとに市外局番が違ったり、電話番号が異なるという問題点がありました。しかしクラウドPBXを導入すれば、一つの代表電話番号で全国の支店・工場・営業所・店舗・本社・コールセンターなど、どこへでも電話を転送できます。全国どこでも内線ができるので、通話料の節約にもなるのです。
クラウドPBXの導入時の選定のポイントは?
①機能面
クラウドPBXには、様々な機能があります。どんな目的があって、どんな機能を使いたいのか、明確にしておきましょう。テレワークに対応させたいのであれば、スマホで電話の発着信ができる機能、スマホ・PCを内線として使える機能、電話転送機能、顧客情報をクラウド上に保管共有できる機能などが必要です。
コールセンターやサポートセンターとして活用したいのであれば、着信時に顧客情報をポップアップ表示してくれる機能、従業員のステータス表示機能、自動対応機能などがあるとよいでしょう。
セキュリティ対策の一環として考えているなら、被災時対応やバックアップ機能などもチェックしましょう。
②価格
クラウドPBXは、月額利用料、導入時費用、付加オプション利用料などで構成されています。スマホを内線として利用する場合、使う人数が増えると料金が増える仕組みになっています。規模が大きい場合などは従来のPBXの方が割安になる可能性もありますので、よく確認しましょう。
③導入サポート
新規起業や新店舗開設、オフィス移転などのスタートアップ時に新たに電話環境構築を考えているなら、なによりもスピード面を重視すべきです。自社に合わせた柔軟なクラウドPBXを考えているなら、時間がかかっても細かいカスタマイズが可能なクラウドPBXを選んだり、クラウドPBXのシステム自体を開発することも可能です。
また、導入後の使い方サポートや社員向けトレーニングを行っているところもあります。
クラウドPBXとIVRの組み合わせで電話対応を自動化
IVRy(アイブリー)は、自動電話応答サービス(IVR)です。電話をかけると音声ガイダンスが流れ、「○○のお問い合わせは1番を押してください。」と、内容に応じて担当者へ電話を振り分ける仕組みを提供しています。
実は、クラウドPBXとIVRyを組み合わせると、もっと電話業務を効率化することが可能です!「毎日同じような電話に対応している」「営業時間外に電話が来る」「人手が足りなくて電話に出られない」といった問題で悩んだことはありませんか?IVRyなら、営業時間の問い合わせや、お店への行き方など、よくある質問には音声ガイダンスが自動でお答え。予約専用フォームやお店の住所をSMSで自動的に送信することもできますよ。日時や曜日によって流れる音声を変えたり、電話の振り分け先を変えることもできるので、「いつも電話がつながらない」というクレームを防ぐことにもつながります。
営業時間外にかかってきた電話には、自動でお返事したり、録音して要件を聞き取ることもできるので、翌営業日に改めて連絡すれば、ビジネスチャンスを逃す心配もありません。顧客の方は、時間を選ばず電話できるというストレスフリーな使い勝手で、満足度アップ!クラウドPBXを探しているなら、電話自動応答サービスIVRyも、合わせてご検討ください!