クラウドPBXでiPhoneは使える？ 連携する電話機の種類も解説

インターネットを介して通話システムを提供するクラウドPBXは、オフィスに物理的な電話機や専用回線を設置する必要がなく、コスト削減や柔軟な業務の推進に貢献します。場所を問わずに内線通話やビジネス専用番号での着信が可能なため、出先やモバイルワークにおいても高い生産性を確保できるでしょう。

特に、スマートフォンを内線化することで、業務を効率的に進めることが可能です。では、クラウドPBXはiPhoneでも使用できるのでしょうか。

本記事では、クラウドPBXとiPhoneとの連携が可能かどうかや、クラウドPBXで利用できる電話機の種類について解説します。

1.クラウドPBXはiPhoneで使えるのか？ 

結論からいうと、クラウドPBXはiPhoneでも使用可能です。クラウド上にPBXが構築されるため、インターネット環境さえあれば、PCやスマートフォン、タブレットなどさまざまな端末で利用できます。

スマートフォンに関しても、基本的には機種を問わず利用でき、iPhoneにも対応しています。iPhoneを内線化できれば、外出先や自宅からでもオフィスにいるのと同じように業務を行えるため、業務効率化やコスト削減につながるでしょう。

クラウドPBXの基本的な仕組み

従来のPBXは、オフィスに専用の機器を設置し、電話回線を物理的に接続する必要がありました。一方、クラウドPBXでは、クラウド上に構築された仮想の交換機を通じて通話データがやり取りされます。そのため、インターネット環境があれば、どこからでも電話システムを利用可能です。特に、スマートフォンやPCと連携することで、柔軟で効率的な業務運営が可能となります。

iPhoneでのクラウドPBXの利用方法

iPhoneでクラウドPBXを利用するには、専用アプリのインストールが必要です。多くのクラウドPBXサービスでは、iPhone用のアプリを提供しています。アカウント情報の設定が完了すれば、オフィスの内線番号や外線番号を使った発着信を行えるようになります。

さらに、通話中の転送や通話履歴、着信転送など、オフィスの電話と同じ機能をiPhoneでも利用できます。

ビジネスフォンにiPhoneを使うメリット

クラウドPBXとiPhoneを組み合わせることで、以下のようにさまざまなメリットを得られます。

通話品質の向上とコスト削減につながる

クラウドPBXはIP電話技術を使用しているため、通話品質が高く、通信コストも従来の固定電話と比べて大幅に削減できます。

BYOD（Bring Your Own Device）に対応できる

個人のスマートフォンを利用（BYOD）できるため、業務用の携帯電話を別途用意する必要がありません。iPhone1台で仕事とプライベートの両方をこなせます。

オフィス同様の機能を使える

着信転送や通話履歴の管理、内線・外線の利用など、オフィスで使用するビジネスフォンの機能をそのままiPhoneで利用可能です。出張中や在宅勤務時にも、オフィスと同じ環境を提供できるため、生産性の向上につながります。

クラウドPBXとiPhoneの連携により、従来のオフィスに縛られない働き方が可能となり、リモートワークや出張時の業務効率が大幅に向上します。さらに、企業の成長に合わせてクラウドPBXの機能を柔軟に拡張できるため、長期的な視点で見ても価値のあるシステムといえるでしょう。

2.クラウドPBXで利用可能な電話機の種類

クラウドPBXで利用可能な電話機の種類は以下のとおりです。

• ソフトフォン
• IP電話機（SIPフォン）
• コードレスIP電話機

  
  

それぞれの特徴について解説します。

ソフトフォン

ソフトフォンとは、パソコンやスマートフォンにアプリをインストールして通話する電話で、以下のような特徴を持ちます。

• 柔軟性
  インターネット接続があれば、どこでも通話が可能です。自宅やカフェ、出張先でも活用できます。

• さまざまなデバイスに対応
  iPhoneのみならず、Android端末やタブレットなど幅広いデバイスに対応しています。前述のBYODにも対応可能なため、業務効率が大幅に向上します。

• アクセサリーが多彩
  イヤフォンやヘッドセット、パソコン内蔵のマイク・スピーカーなどを使って効率的に業務を行えます。

IP電話機（SIPフォン）

IP電話機、またはSIPフォン（SIPプロトコルを利用したIP電話の一種）は、従来の電話機と似た形状を持ちながら、インターネット接続を介して通話を行います。

• 高音質
  通常の固定電話を超える音質の機種が多く、通話音質低下のストレスを軽減します。

• 操作性の良さ
  物理ボタンやディスプレイなどの操作性が高いため、頻繁に電話を利用するオフィス業務に適しています。

• 多機能
  留守番電話、転送機能、複数ライン対応など、ビジネスに必要な電話機能が充実しています。

コードレスIP電話機

コードレスIP電話機は、Wi-FiやDECT（デジタルコードレス通信技術）を活用して通話を行うデバイスです。

• 機動性
  コードレスのため、オフィス内を移動しながら通話が可能です。受付や倉庫、会議室間などの移動が多い環境に適しています。

• 多機能
  機動性を持ちながらも、IP電話機と同様、オフィス業務向けの多彩な機能を使えます。

3.電話機の使い分け・活用方法

クラウドPBXの特性を活かすためには、利用シーンに応じて適切な電話機を選択することが重要です。

リモートワーク環境での利用

会社や自宅などでパソコンを利用できる環境では、ソフトフォンをインストールし、ヘッドセットを接続して通話する方法が有効です。これにより、チャットツールとの併用もスムーズに行えます。

出張や外出時の利用

出張や外出時など、パソコンを開くことが難しい状況では、スマートフォンにソフトフォンアプリを導入して通話を行うことで、出先でもオフィスと変わらない連絡体制を維持できます。

オフィス内での活用

IP電話機やコードレスIP電話機を活用することで、デスクワークや移動が多い業務にも対応可能です。これらの機器は、通話の安定性や操作性を重視する場面で大きな効果を発揮します。

クラウドPBXには、高音質や低コスト、拡張性などさまざまなメリットがあります。クラウドPBXとiPhoneを組み合わせることで、企業の多様なビジネスニーズに対応できるでしょう。高品質な通話環境を実現し、働き方改革を支える重要なツールとして活用してみてはいかがでしょうか。

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