NTT、電話番号案内「104」と紙版「タウンページ」を2026年3月末で終了へ
NTT東日本とNTT西日本は、2026年3月末をもって紙の電話帳「タウンページ」と電話番号案内「104」のサービスを終了すると発表しました。
NTTはサービスを終了する背景として、インターネットやスマートフォンの普及に伴い、番号案内の利用数が大幅に減少した点があげています。なお、紙版のタウンページは2026年3月まで地域ごとに発行される予定です。
電話番号案内「104」と紙版「タウンページ」とは
電話番号案内「104」とは、104にダイヤルし、利用者が氏名と住所を伝えることで、該当する電話番号を案内してもらえるサービスです。1案内ごとに番号案内料として66円〜の費用がかかります。
電話帳と番号案内サービスは1890年に開始され、130年以上の歴史があります。現在の形態の番号案内「104」は1989年に導入されました。共同通信社によるとピーク時である1989年には年間約12億8,000回利用されていましたが、2022年度には約2,000万回まで減少しています。
終了の背景と理由
電話番号案内「104」は、1995年以降のインターネット普及に伴い、利用者数が減少し始めました。特に2008年のiPhone上陸以降、その減少傾向は顕著となっています。スマートフォンを使って、いつでもどこでも簡単に電話番号を検索できるようになったため、多くの利用者がこの新しい方法に移行したと考えられます。
この変化に伴い、タウンページへの広告掲載数も減少しました。これを受けて、紙資源の消費を削減し、環境負荷の低減を図る観点からも、紙版「タウンページ」を終了する決定がなされました。
サービス終了後の電話番号案内について
サービス終了後に関しては、インターネット版タウンページ「iタウンページ」で電話番号検索が可能です。
紙版タウンページの終了に伴い、2024年秋に「iタウンページ」がリニューアルされます。このリニューアルでは、スマートフォンやパソコンに不慣れな人でも簡単に検索できるようデザインが改修されるほか、利用者の好みや条件に合わせて事業者を検索・比較できる機能も追加される予定です。
さらに、「iタウンページ」はこれまでの「電話番号検索中心のインターネット電話帳」から「地元を支える総合ライフポータル」へと拡張されます。暮らしに役立つ情報や自治体の情報など、コンテンツの充実が図られる予定です。
なお、視覚障がい者向けの「点字電話帳」や、聴覚障がい者向けの番号案内サービス「ふれあい案内」については、今後も継続して提供されます。
ソース:電話帳(タウンページ等)および番号案内(104番)の終了について(NTT西日本)/電話帳を引き継ぎ、地域の皆さまの暮らしをもっと便利に~地元を支える総合ライフポータルとして、iタウンページを今秋リニューアル~(NTTタウンページ)