電話応答を8割削減!複雑な「忘れ物」問い合わせもIVRyの文字起こしでフローの大幅短縮へ【アルピコ交通株式会社】

同社の長野営業所ではかつて、ひっきりなしにかかってくる電話の対応に追われ、本来の業務である運行管理に支障をきたすほどの状況でした。お客様からの時刻や運賃、忘れ物に関するお問い合わせに加え、乗務員からの緊急連絡、あらゆる入電が現場を圧迫していました。
この課題を解決すべく、電話自動応答サービス「IVRy」を導入。その結果、電話応答の件数を8割削減することに成功。従業員の業務負荷と精神的負担を大幅に軽減し、安全運行の要である運行管理業務に集中できる環境を整えることができました。
今回はアルピコ交通株式会社 長野営業所 所長の植松 誠さんに、IVRy導入に至った背景やその効果、そして今後の展望について詳しく伺いました。
「鳴り止まない電話」が業務を圧迫。電話対応で人手が足りず現場が圧迫
ー IVRy導入前は、どのような電話応答の課題を抱えていらっしゃいましたか?
私は長野営業所の所長に就任して1年少しになりますが、当時は基本的に人手不足で、全ての電話を取りきれない状況でした。営業所の電話は鳴りっぱなしで誰も出られない、これは良くないと思っていました。
お問い合わせの内容は、お客様からの時刻・運賃・お忘れ物に関するものが、「三大お問い合わせ」と言えるほど非常に多かったです。合わせて、乗務員からの突発事項や出勤に関する連絡なども同じ電話で受けていたため、取りきれておらず、特に緊急度の高い重要なお電話を取りこぼす恐れがありました。

管理者が状況を把握できる「文字起こし機能」が導入の決め手に
ー IVRy導入の決め手は何でしたか?
電話が鳴りっぱなしの状況でしたので、何らかの対処をしなければいけないと思っていたところでした。IVRyにご相談する中で、「問い合わせが多い」という私たちの課題に対し、一つひとつ解決策として「このようなやり方はいかがですか」とご提案をいただき、これなら安心して利用できそうだと感じました。他社サービスとの比較はしていませんが、お話を伺う中で非常に良いなと思いましたので、もう導入まで一直線でした。
一番印象に残っているのは文字起こし機能です。お電話の内容を録音する機能はどんなサービスにもあると思いますが、文字起こし機能があることで、担当者本人でなくても、どんな電話内容だったのかを簡単に確認できる点が、最初に伺った中で記憶に残っています。
電話応答の8割を自動化し、運行管理者は業務に集中
ー 導入により、どのくらい業務負荷が減った印象ですか?
体感では、とにかく電話が鳴らなくなった、ということに尽きます。以前は営業所に入ると常に電話が鳴っていましたが、その状況がなくなりました。実際にIVRyの管理画面で見ると、8割ほどの電話が自動化できています。業務負荷が大幅に軽減されたことを実感しています。
ー 電話応答の件数削減以外に、良かった点はありますか?
やはり文字起こし機能ですね。これは管理者としても非常に役立っています。現場の担当者がどのようにお客様とやり取りしているのか、一日の内容をざっと見ていけるので、状況把握が容易になりました。電話を直接受ける担当者以上に、管理する側にとって、とても良いポイントだったと感じています。
ー スタッフの皆様の反応や、導入時に苦労された点はありましたか?
スタッフからは、電話の着信数が減ったので、精神的な負荷はだいぶ軽減されたと聞いています。IVRyに入ったお問い合わせを見逃してしまうことが一番の問題になりますが、忙しくない時間にその作業を行うことができるので、結果的に良かったと思います。
導入で苦労したのは社内への周知です。これはこちらの問題ですが、「今までのやり方がこう変わる」「お客様が電話をするとこうなる」ということを知らせるのに苦労しました。運行管理者は毎日入れ替わるので、一堂に集めて説明することが難しく、メールや貼り紙だけでは伝わらないため、一人ひとりに説明して回る必要がありました。その点は苦労しましたが、伴走体制には満足しており、非常に良かったと思っています。
複雑な忘れ物対応もIVRyで効率化。担当営業所への情報連携がスムーズに
ー 特に課題だった「忘れ物」の対応は、IVRyでどのように変わりましたか?
当社の路線は各営業所にまたがっていて、例えば新宿線は複数の営業所で運行していたり、大阪線は大阪営業所の管轄だったりと様々な事情があります。以前は電話で「お忘れ物をしたのは、何時何分の何線ですか?」と直接伺い、それが別の営業所の管轄であれば、そちらに問い合わせてから折り返す、というやり取りだったため、お客様を解決までお待たせしていました。
現在は、お客様に必要な情報(時間、路線など)を音声で残していただき、その内容を録音や文字起こしで確認後、担当営業所から直接折り返しのご連絡ができるようになったため、フローが劇的に軽減されて、お客様を電話口でお待たせすることがなくなりました。
今後の展望とIVRyへの期待
ー 今後、IVRyをどのように活用していきたいとお考えですか?
現状に満足しています。ただ、今後も人手不足は続いていくでしょうし、その中で運行管理の体制を見直していく必要があります。IVRyを仕組みの一つとして組み込ませていただいたと思っていますので、今後、運行管理体制をより効率的にしていく際に、役立てさせていただければと考えています。その際には、また何かご相談させていただくことがあるかもしれません。
ー 最後に、IVRyに激励のメッセージをいただけますでしょうか。
バス業界は、多くの業界と同様に、深刻な人手不足に直面しています。それに加え、DXへの対応が比較的遅れている業界だと感じています。実際に、当社がそうであったように「電話が鳴りっぱなし」という環境が、今も多くの現場に残っているのではないでしょうか。IVRyのようなサービスは、こうした会社が抱える課題を解決する大きな力になると信じています。
ー 本日は貴重なお話をありがとうございました!ご担当者様のご期待に添えるよう電話DXを引き続きサポートして参ります!
※記事内のアイブリーに関する情報はインタビュー時点のものです。現在は異なる場合がありますので、予めご了承ください。