鉄道各社が共同でカスハラ防止キャンペーンを開始。駅構内に啓発ポスターを掲示

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執筆者 : IVRy編集部
近年、社会問題化しているカスタマーハラスメントに対し、JR・民鉄各社が共同でカスハラ防止キャンペーンを開始しました。本記事では、キャンペーンの詳細やポスターが示すカスハラの具体例、企業が従業員を守るために取るべき対策例などを解説します。

近年、社会問題化しているカスタマーハラスメントに対し、JR・民鉄各社が共同でカスハラ防止キャンペーンを開始しました。駅構内には「知らないうちに カスハラしてませんか?」というメッセージを掲げた啓発ポスターが掲示され、利用者に協力を呼びかけています。

本記事では、キャンペーンの詳細やポスターが示すカスハラの具体例、企業が従業員を守るために取るべき対策例などを解説します。

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JRグループ旅客6社と民鉄協、共同で啓発ポスターを掲出

JRグループ旅客6社と日本民営鉄道協会(民鉄協)に加盟する鉄道会社は、共同でカスハラ防止に向けた啓発キャンペーンを開始しました。

2025年4月17日より順次、駅構内でのポスター掲示やデジタルサイネージでの放映を通じ、利用者に対してカスハラ行為の防止を呼びかけています。

今回の取り組みには、JR旅客6社をはじめとした、以下の鉄道事業者や団体が参加しています。鉄道業界全体が一体となり、カスハラ問題へ対策を講じる姿勢を示す重要な一歩と言えるでしょう。

実施事業者

JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州、東京都交通局、一般社団法人 日本民営鉄道協会、東北鉄道協会、北陸信越鉄道協会、関東鉄道協会、中部鉄道協会、関西鉄道協会、中国地方鉄道協会、四国鉄道協会、九州鉄道協会

どんな行為がカスハラにあたる?ポスターで見る具体例

今回のキャンペーンで掲示されている啓発ポスターには「知らないうちにカスハラしてませんか?」という問いかけとともに、具体的なカスハラ行為が4つのイラストでわかりやすく示されています。

  • 暴力的な言動
    イラストからは、駅係員や乗務員に対して大声で怒鳴る、威嚇する、罵倒するといった状況がうかがえます。列車遅延時などに感情的になり、従業員個人を攻撃するケースが想定されます。
  • SNSへの投稿
    従業員の姿や名前を許可なく撮影し、その写真や動画をSNSなどに無断で公開する場面が描かれています。
  • 長時間の拘束
    同じ主張を何度も執拗に繰り返すなどして、従業員の業務を長時間妨害する様子が示唆されています。
  • 過度・過剰な要求
    謝罪として土下座を求めたり、社会通念上相当な範囲を超える見返りを要求したりする行為が表現されています。

ポスターで示されているこうした行為は、従業員の心身を疲弊させるだけでなく、鉄道サービスの安定供給を妨げる要因となり得るものです。

鉄道業界でカスハラ対策が進む背景

鉄道業界でカスハラ対策が強化されている背景には、従業員への悪質な言動が後を絶たないという深刻な実態があります。

国土交通省の調査※によれば、令和4年度に発生した鉄道係員への暴力行為は全国で569件にのぼりました。さらに、同省が同年度から集計を始めた、暴力行為を含むより広範なカスタマーハラスメントの発生件数は1,124件に達しています。

※出典:国土交通省「鉄道係員に対する暴力行為の発生状況(令和4年度)」「鉄道係員に対するカスタマーハラスメントの発生状況(令和4年度)

こうした状況は、従業員の心身の健康を脅かし、離職リスクを高める大きな要因です。また、カスハラは従業員の意欲を削ぎ、安全な運行やサービス品質の維持にも悪影響を及ぼしかねません。労働力不足が懸念される中、従業員の安全と心身の健康を守ることは喫緊の課題と言えるでしょう。

加えて、2025年3月にはカスハラ対策を企業に義務付ける労働施策総合推進法などの改正案が閣議決定され法整備に向けた動きが本格化している点も、業界全体での対策推進を後押ししています。

企業はどうカスハラから従業員を守る?これからの対策とは

企業がカスハラから従業員を守るためには、組織として明確な方針を示し、具体的な対策を講じる必要があります。

例えば、西武グループでは、従業員保護を最優先にカスハラへ毅然と対応する方針を掲げ、グループ全体で体制整備を進めています。

西武鉄道における具体的な取り組みには、次のようなものがあります。

  • 音声録音機能付き防犯カメラ: 主要駅の窓口や駅ナカ店舗「トモニー」に設置。映像と音声を記録し、トラブル発生時の状況把握や証拠保全に役立てます。


  • ボディカメラ:82駅に配備。必要に応じて駅係員が胸部等に装着し、映像や音声を記録します。
  • スタッフの名札表記変更:駅ナカ店舗「トモニー」では、スタッフが本名か仮名かを選択可能。個人情報保護と心理的負担軽減を図ります。

参照:カスタマーハラスメントに対する取り組み|西武鉄道

こうした対策は、カスハラの抑止や発生時の適切な対応、そして従業員が安心して働ける環境づくりにつながります。企業には自社の状況に合わせた多角的な対策の検討と導入が求められます。

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(株式会社IVRy / IVRy編集部)

IVRy編集部です。電話に関する様々な情報をわかりやすく解説します。 【IVRyとは?】 IVRy(アイブリー)は1日100円から利用できる電話自動応答サービス(IVRシステム)です。自由な分岐設定と自動応答・SMS返信・電話の転送(リダイレクト)・録音機能を活用し、営業電話・顧客からの問い合わせ・注文・予約等の様々なシーンを自動化します。また、営業時間内と営業時間外でルールを変えることや、電話履歴の確認や顧客登録機能等、多数の便利な機能が存在しています。

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