電話の自動応答を自作で実現するには?音声ガイダンスの例文やコツも紹介

人手不足や営業時間外の対応など、電話業務の効率化は多くの企業が直面する課題です。こうした状況の解決策として、電話の自動応答システムが注目されていますが、導入のハードルや設定の複雑さから、踏み切れない方もいるでしょう。
本記事では、電話の自動応答を自作するための手順やコツ、音声ガイダンスの例文を紹介します。
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資料をダウンロードする電話の自動応答を実現する方法
電話の自動応答を実現する効果的な方法として、IVR(電話自動応答システム)があります。
IVRとは「Interactive Voice Response」の略で、「〇〇に関するお問い合わせは1番を」という音声ガイダンスと顧客のプッシュ操作により、情報提供や担当窓口への振り分けを自動で行う仕組みです。
IVRを導入する主な利点は以下の通りです。
- 24時間365日の電話受付が可能
- 用件に応じた適切な情報提供や担当部署へのスムーズな振り分け
- 定型的な問い合わせや一次対応を自動化し、オペレーターの負担を軽減
- 顧客の待ち時間削減による満足度の向上
IVRは電話対応の質と効率を両立させる有効な手段と言えるでしょう。
電話自動応答サービスで分岐・音声ガイダンスを自作する手順
IVRは業務効率化や顧客満足度の向上に貢献しますが、その効果を最大限に引き出すには、自社に合った設定が重要です。この章では、効果的な分岐ルールや音声ガイダンスを作成するための手順を解説します。
- よくある問い合わせを洗い出す
- 各問い合わせへの対応方法を検討する
- 問い合わせの種別を整理する
- 音声ガイダンスの内容を考える
- 音声ガイダンスを登録する
1.よくある問い合わせを洗い出す
まず、顧客からどのような電話が多いのか、日々の問い合わせ内容をリストアップしてみましょう。
例
- 営業時間は何時から何時までですか
- 今日の予約状況を教えてください
- 製品Aの在庫はありますか
- 〇〇への行き方を教えてください
頻繁にかかってくる質問や対応に時間が取られている内容を把握することが大切です。自動化で業務負担を軽減できる箇所が見えてくるはずです。
2.各問い合わせへの対応方法を検討する
よくある問い合わせを洗い出したら、それぞれどのような対応を行うか具体的に決めていきましょう。
例えば、営業時間や休日についてなど定型的な質問には音声ガイダンスで回答する、資料請求の希望者にはSMSでウェブサイトのURLを自動送信する、複雑な相談やクレームには電話を転送するといった対応が考えられます。
利用する電話自動応答サービスによって対応できる範囲は異なりますが、弊社「IVRy(アイブリー)」の場合、SMS自動送信や音声案内による自動ガイダンス、電話転送などさまざまな対応を設定できます。
問い合わせ内容に合わせた最適な対応方法を設定すると、業務の効率化が図れます。
3.よくある問い合わせの種別を整理して分岐を作る
よくある問い合わせをグループに分けて整理しましょう。
顧客が音声ガイダンスを聞いた際に、どの番号を選べば自分の用件に合うかがわかるように、大きなカテゴリーでまとめるのがコツです。
例えば、以下のような分け方が考えられます。
用件で分ける
- 予約について(例:新規予約、予約変更、キャンセル)
- 提供サービスについて(例:料金プラン、サービス内容の詳細)
- 店舗について(例:営業時間、アクセス方法、駐車場)
- お支払いについて(例:請求内容の確認、支払い方法の変更)
- 採用について(例:求人情報、応募方法)
発信者の属性で分ける
- 新規の顧客
- 既存の顧客・会員
- お取引先
- 関係業者
このグループ分け作業が、音声ガイダンスで顧客に提示する選択肢(例:「1. 新規予約、2. 予約変更」など)、つまり分岐を作る設計図になります。
IVRyならブラウザやアプリから直感的に操作でき、分岐の作成も簡単です。

業種やユースケースのテンプレートから作成することも可能です。

4.音声ガイダンスの内容を考える
分岐の設計が固まったら、顧客を案内する音声ガイダンスの内容を考えます。丁寧な言葉遣いを基本とし、誰にとってもわかりやすい内容で作成しましょう。
音声ガイダンスの例
- 「ご予約をご希望の方は1番、ご予約の変更・キャンセルをご希望の方は2番を押してください」
- 「新規申し込みをご希望の方は1番、ご予約の変更・料金プランに関するお問い合わせは2番を押してください」
より具体的な言い回しやシーンに応じた例文は「【シーン・目的別】音声ガイダンスの例文・テンプレート集」で詳しく紹介しているので、ぜひそちらも参考にしてください。
5.音声ガイダンスを登録する
音声ガイダンスの登録方法としては、ガイダンスのテキストをシステムに入力する方法や、あらかじめ録音した音声ファイルをアップロードする方法などがあります。
例えば、IVRyでは、以下のように機能設定画面からテキストを入力するだけで、音声ガイダンスを簡単に作成・登録できます。
1.設定画面メニューバー「機能設定」→「プッシュルール設定」の順にクリック

2.「ルールを作成する」もしくは「ルールを追加する」をクリック

3.「ルール名称」を入力し、対応方法「音声案内」を選択

4.自動応答テキストに音声案内で再生するテキストを入力

問題なければ「保存」をクリックすれば、登録完了です。音声のイントネーションがおかしい場合は、漢字からひらがなに変更したり、句読点を追加したりして調整してみましょう。
電話自動応答サービスで分岐・音声ガイダンスを自作する3つのコツ
作成手順に沿って基本的な形は作れますが、それだけでは「わかりにくい」「使いづらい」といった課題が残る場合もあります。ここでは、電話自動応答サービスで分岐・音声ガイダンスを作成する際のコツを3つ解説します。
顧客にとって使いやすい分岐設計にする
音声ガイダンスの途中で顧客が迷って離脱してしまうのを防ぐため、分岐の設計は重要なポイントです。顧客が直感的に操作でき、わかりやすい分岐を設計するために、以下の点を意識しましょう。
- 階層は深くしすぎず、3段階程度にする
- 1つの案内での選択肢は3~4つ程度に絞る
- 問い合わせの多い項目から案内する
- 専門用語は避け、顧客が理解しやすい言葉を選ぶ
こうした一つひとつの配慮が、顧客をスムーズに目的へと導き、満足度の向上につながります。
音声ガイダンスは短く簡潔にする
音声ガイダンスは、顧客に必要な情報をわかりやすく伝えるため、できる限り短く簡潔にまとめましょう。顧客は早く問題を解決したい、あるいは情報を得たいと考えて電話をかけてきます。
例えば、営業時間を案内する場合を比べてみましょう。
×回りくどい例:「弊社の営業時間は、月曜日から金曜日の午前9時から午後6時までとなっており、土曜日、日曜日、ならびに祝祭日は休業させていただいております」
⚪︎簡潔でわかりやすい例:「営業時間は平日の9時から18時までとなっております」
このように同じ内容を伝える場合でも、表現を工夫するだけで顧客の負担は大きく変わります。不要な言葉を削ぎ落とし、すっきりとしたメッセージを心がけましょう。
聞き取りやすいスピードや間を意識する
音声ガイダンスは、顧客にとって聞き取りやすいスピードと適切な間を意識しましょう。AI音声でも人が録音する場合でも、早口では聞き逃しの原因となり、遅すぎると顧客の離脱につながります。
例えば、選択肢を読み上げたあとに一呼吸おく「間」を設けると、顧客は落ち着いて考える余裕が持てます。AI音声では、読点や改行などでこの間を調整可能です。
作成した音声を聞き返し、最適な読み上げ方を追求しましょう。
【シーン・目的別】音声ガイダンスの例文・テンプレート集
この章では、シーンや目的に合わせた音声ガイダンスの例文をご紹介します。音声ガイダンスを作成する際のヒントにしてください。
導入時の挨拶
顧客が最初に耳にする音声ガイダンスは、企業の印象を左右する大切なポイントです。感謝の言葉とともに社名やサービス名を伝えましょう。
次の操作を促す言葉を入れると、顧客はスムーズに操作を進められます。
目的・シーン | ガイダンス例文 |
---|---|
基本の挨拶 | いつも〇〇をご利用いただき、ありがとうございます。こちらは〇〇でございます。ご用件に合わせて番号ボタンを押してください。 |
コールセンターの挨拶 | 〇〇コールセンターへお電話いただき、ありがとうございます。自動音声ガイダンスに従い、ご希望の番号を選択してください。 |
用件別の番号案内
顧客が求める情報へスムーズにたどり着けるよう、用件別に番号を割り振って案内します。選択肢は3~4つ程度にまとめましょう。
目的・シーン | ガイダンス例文 |
---|---|
ECサイトの問い合わせ例 | ご注文に関するお問い合わせは1番、商品の返品・交換に関するお問い合わせは2番、その他のお問い合わせは3番を押してください。 |
テクニカルサポートの問い合わせ例 | 技術的なお問い合わせは1番、料金のお支払いに関するお問い合わせは2番、サービスの解約に関するお問い合わせは3番を押してください。 |
会員サービスの問い合わせ例 | 会員登録に関するお問い合わせは1番、ポイントに関するお問い合わせは2番、キャンペーンに関するお問い合わせは3番、その他のお問い合わせは4番を押してください。 |
営業時間外・休日アナウンス
営業時間外にかかってきた電話への対応は、応答できない理由を伝え、問い合わせフォームやFAQページなどを案内するとよいでしょう。
目的・シーン | ガイダンス例文 |
---|---|
問い合わせフォームを案内する場合 | 誠に申し訳ございませんが、ただいま営業時間外でございます。営業時間は〇時から〇時までとなっております。またのお電話をお待ちしております。緊急のお問い合わせにつきましては、公式サイトのお問い合わせフォームをご利用ください。 |
メール案内・URLを案内する場合 | 営業時間外のお問い合わせは、公式サイトのお問い合わせフォームまたはメールにて承っております。また、営業時間は〇時から〇時までとなっております。またのお電話をお待ちしております。 |
FAQを案内する場合 | 本日の営業は終了いたしました。サービスに関するお問い合わせは、公式サイトのFAQをご確認ください。FAQは、公式サイト上部のメニューからご覧いただけます。 |
電話の自動応答なら月額2,980円から導入できるIVRy
本記事では、電話の自動応答を自作する手順やコツを解説しました。分岐やガイダンスの設計は可能ですが、最適なルールを考え、継続的に改善していくには手間と時間がかかります。
もし、より手軽かつ柔軟に自動応答を自作・運用したいとお考えなら「IVRy(アイブリー)」がおすすめです。
IVRyは、電話の着信に対して自動音声ガイダンスが応答し、顧客のボタンプッシュ操作や音声認識をもとに適切な内容を返答するクラウド型の電話自動応答システムです。

「IVRy」が選ばれる理由
- 一次受付の自動化:自動音声ガイダンスによって24時間安定した一次対応を実現。従業員はコア業務に集中できます。
- 低コストかつ手軽に導入可能:初期費用不要、月額2,980円〜。専門知識がなくても、スムーズに運用を開始できます。
- 直感的な操作で分岐・音声ガイダンスを作成可能:アプリやブラウザから、応答メッセージを自由に作成できます。複数の分岐ルールも設定可能です。
IVRyは、電話対応の自動化を通じて業務負荷を軽減し、従業員がより重要な業務に集中できる環境づくりに貢献します。
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