対応と応対の意味の違いは?電話 応対の基本マナーやコツとあわせて解説

「対応」と「応対」は、意味が異なることをご存知ですか。電話を受ける際にはマナーがあり、取引先などからの電話には丁寧な受け答えが必要です。
本記事では、ビジネス上の電話応対と電話対応の違いを解説した上で、基本的なマナーやスキルを向上させるためのコツをご紹介します。電話業務への不安を解消するヒントとして、ぜひお役立てください。
対応と応対の違いとは?
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「対応」と「応対」は混同されがちですが、それぞれ意味が異なります。特に電話業務においては、この違いを正しく理解し、適切に使い分けることが重要です。
「電話応対」 は電話業務において適切に返答することを指し、「電話対応」は電話の取次ぎや伝言の記録など、応対後の行動までを含むものです。
「対応」とは?
「対応」とは、特定の状況や問題に対して適切な行動をとることを指します。例えば、緊急時の行動や課題の解決など、幅広い業務を含みます。
辞書サイトでは、下記のように記載されています。
周囲の状況などに合わせて事をすること。「現実に—した処置」「—策」
引用:weblio辞書(対応)
「電話対応」の場合、電話の取次ぎや伝言の記録など、次の行動までを含むことが一般的です。
「応対」とは?
「応対」とは、人とのコミュニケーションにおいて、相手の話を聞き、適切に受け答えすることを意味します。
相手になって、受け答えすること。「どんな客にも巧みに—する」「電話の—がうまい」
引用:weblio辞書(応対)
「電話応対」とは、話し手の意図を正確に理解し、丁寧に返答することを指します。
特に、電話越しでは相手の顔が見えない分、丁寧な言葉遣いや、聞き取りやすい声のトーン、会話のテンポなどが重視されます。
電話対応を上達させるには?
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ビジネスシーンでは、電話対応が会社の印象を左右します。しかし、新卒で入社したばかりの方や急に電話番を任された方にとっては、「何を話せばいいのか」「どのように対応すれば良いのか」と、不安を感じることも多いでしょう。
この章では、電話対応で好印象を与えるポイントや、信頼を築くための具体的なコツをご紹介します。
良い印象を与えるためのポイントを押さえる
電話対応での印象は、最初の数秒間で決まるといわれています。相手に好印象を与えるためには、明るくはっきりとした声で話すことが大切です。
電話では相手の表情が見えないため無表情になりがちです。しかし、笑顔を意識して話すことで声が自然と明るくなり、好印象を与えやすくなります。
特に、普段から声が小さい方やトーンが低い方は、意識して声を大きくしたり、トーンを高くしたりするよう心がけましょう。慣れるまでは、同僚や上司に電話をかけてもらい感想を聞く、自分の声を録音して客観的に聞き取りやすさを確認する、といった方法もおすすめです。
また、言葉遣いについて、正しい敬語やクッション言葉(例:「お手数ですが」「恐れ入りますが」など)を適切に使うことで、より丁寧でプロフェッショナルな印象を相手に与えられます。
信頼を築くための電話応対をする
電話応対で相手と信頼関係を築くためのポイントは、相手が話す内容をしっかりと聞き、誠実に応じることです。例えば、相手の名前や用件をメモしたり、内容を復唱したりすることで、誤解を防ぐとともに「真剣に話を聞いている」という姿勢を示すことが可能です。
また、電話越しの相手がなにかに不安を抱えている場合には、具体的な対応策を伝えることで安心感を与え、信頼の構築につながります。例えば、「私でよろしければ、代わりに用件をお伺いします」「本日中に担当者から折り返しご連絡いたします」と具体的に伝えることで、相手は信頼を寄せやすくなります。
さらに、電話応対中に分からない点があれば、無理に答えず、「確認して折り返します」と丁寧に対応することが重要です。場当たり的な対応を避け、誠実な姿勢を示すことが、相手との良好な関係構築につながるでしょう。
電話対応・応対の実践的なコツ
電話対応や応対は、会社の印象を左右する重要な業務の一つです。特に、初めて電話業務を担当する方にとっては、緊張や不安がつきものですが、基本マナーや便利なフレーズを習得することで、自信を持って応対できるようになります。
この章では、電話対応の基本マナーや便利なフレーズ、トラブル時の対処法を詳しく解説します。
電話対応の基本マナー
電話対応には、いくつかの基本マナーがあります。なによりも、相手が話したい担当者に正しく取り次ぐことが重要です。相手の会社名と名前を確認し、「○○部の○○ですね。少々お待ちください。」などと取り次ぐ担当者名を復唱します。それから電話を保留にし、担当者に取り次ぎましょう。
担当者が不在の場合は、用件や連絡先、担当者がどのように対応すべきか確認します。正確に聞き取るためにメモを取り、内容を復唱することで確認を徹底できます。特に、電話番号や日時のような重要な情報は、聞き間違いがトラブルの原因になりやすいため、慎重に扱うことが大切です。
ほかにも、電話を終える際は相手が通話を終了したあとに受話器を静かに置くなど、細かな配慮を忘れないようにしましょう。
電話応対のフレーズ集
電話対応をスムーズに行うためには、状況ごとに適したフレーズを覚えておくと便利です。ここでは、ビジネスでの基本的な場面で使えるフレーズ例をご紹介します。
電話を受けたとき
- 「お電話ありがとうございます。○○株式会社の○○でございます。」
- 「お世話になっております。私でよろしければ、代わりにご用件をお伺いいたします。」
担当者に取り次ぐ場合
- 「担当者におつなぎいたしますので、少々お待ちください。」
- 「○○部の○○ですね。確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか。」
情報を確認するとき
- 「恐れ入りますが、御社名とお名前をもう一度お伺いしてもよろしいでしょうか?」
- 「念のため、お電話番号を復唱させていただきます。03-1234-5678で間違いないでしょうか?」
電話を切るとき
- 「お電話いただき、ありがとうございました。それでは失礼いたします。」
ケース別:電話トラブルの対応方法
電話応対では、思わぬトラブルが発生することもありますが、冷静に対応することで円滑に解決できます。ここでは、よくあるトラブルとその具体的な対処法を解説します。
相手の声が聞き取りにくい
相手の声が遠かったり周囲の雑音が多かったりする場合は、「聞こえません」ではなく、丁寧な表現で伝えましょう。
例: 「少々お電話が遠いようです。恐れ入りますが、もう一度お願いできますでしょうか?」
先方が外出先などにいるために雑音が大きい場合には、「音声が聞き取りづらいため、大変お手数ですが、再度ご連絡いただけますでしょうか」と提案することも適切です。
担当者が不在で取り次げない
担当者が不在の場合、相手に再度電話をかけてもらうのは失礼にあたります。
そのため「申し訳ございません、○○はただいま外出しております。戻り次第、こちらから折り返しご連絡いたします。」や、「私でよろしければ、代わりにご用件をお伺いします。」といった提案をすることが望ましいです。
誤解が生じる可能性がある
相手の話が理解できない場合は、無理に解釈せず確認を徹底するようにしましょう。「○○という内容でよろしいでしょうか?」と確認することで、誤解を防ぐことができます。
また、相手の話を理解できなかった場合は、「大変申し訳ございません。○○の点についてもう少し詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか?」など、丁寧に伺うようにしましょう。
まとめ
本記事では、「対応」と「応対」の違いを踏まえ、電話対応・電話応対それぞれの基本マナーや実践的なコツについてご紹介しました。電話でのやり取りは相手の顔が見えないため、より丁寧で誠実な対応が求められます。
声の大きさや聞き取りやすいトーン、適切な言葉遣いを意識することで、相手に良い印象を与えることができます。最初は緊張したり、うまく話せなかったりするかもしれませんが、経験を重ねることで徐々に慣れていくでしょう。
今回ご紹介したポイントを押さえ、電話業務への不安を解消し、自信をもって取り組みましょう。