フリーダイヤル(0120・0800)とは?番号の取得方法や導入時の注意点を解説

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執筆者 : IVRy編集部
フリーダイヤルについて、発信者の通話料が無料になる仕組みは広く知られていますが、電話番号の取得方法や具体的な費用、導入時の注意点まで理解している人は少ないかもしれません。本記事では、フリーダイヤルの基礎知識や番号の取得方法をはじめ、導入前に知っておきたいデメリットや注意点、おすすめのサービスまで詳しく解説します。

着信課金電話番号の代名詞とも言える「フリーダイヤル」。発信者側の通話料が無料になる仕組みは広く知られていますが、電話番号の取得方法や具体的な費用、導入時の注意点まで理解している人は少ないかもしれません。

本記事では、フリーダイヤルの基礎知識や番号の取得方法をはじめ、導入前に知っておきたいデメリットや注意点、おすすめのサービスまで詳しく解説します。

フリーダイヤルとは?

フリーダイヤルとは、電話番号の契約者が通話料を負担する電話サービス(着信課金サービス)です。フリーダイヤルに電話をかけた場合でも、フリーダイヤル番号から電話を受けた場合でも、通話料は番号の契約者が負担します。

通常、「0120」や「0800」で始まり、10~11桁の番号で構成されています。電話の発信者(電話をかける側)が通話料を気にせず連絡できることから、カスタマーサポート、問い合わせ窓口、注文受付など、企業の顧客対応窓口に広く導入されています。

フリーダイヤルは誰が提供しているの?

「フリーダイヤル」はNTTコミュニケーションズの登録商標ですが、着信課金番号やサービスの総称として認識されています。現在は、NTTコミュニケーションズのほか、KDDIやソフトバンクなどの通信事業者、クラウド型電話サービス事業者もフリーダイヤルサービスを提供しています。

フリーダイヤルの番号は、総務省の電気通信番号計画に基づいて事業者に割り当てられ、電気通信事業法に則って厳格に運用・管理されています。

フリーダイヤルを取得する方法

フリーダイヤルは、NTTコミュニケーションズをはじめとする電気通信事業者、またはクラウド型電話サービスを通じて取得できます。電話番号は、原則として現在未使用の物から選択しますが、過去に使用された番号であっても、一定期間が経過していれば再利用できる場合もあります。

申し込みから利用開始までは、番号の選定、契約手続き、着信設定などを経て、数週間程度が一般的です。

なお、NTTコミュニケーションズのフリーダイヤルなど、一部のサービスでは、契約時に着信番号としてNTT系の固定電話(ひかり電話など)を必要とする場合があります。

一方、クラウド型電話サービスは、既存のインターネット回線を利用するため、新たに電話回線を引く必要がなく、工事も不要です。申し込みから運用開始までのプロセスもオンラインで完結することが多く、最短で数営業日以内に利用開始できます。

フリーダイヤル番号の種類

フリーダイヤルには「0120」と「0800」で始まる2種類の番号があります。どちらも電話番号の契約者が通話料を負担する着信課金サービスに利用されています。

・0120

1985年に日本で初めてフリーダイヤルサービスが開始されたときから、おなじみの番号です。長年使われてきた実績から広く認知されており、顧客に安心感を与えやすい番号です。ただし、人気の番号や覚えやすい番号は取得しづらい場合があります。

・0800

0120番号の利用増加に伴い、フリーダイヤル番号が枯渇してきたため、1999年に導入された番号です。0120に比べて、希望の番号を取得しやすいというメリットがあります。近年は、0800も広く利用されており、0120との認知度の差は以前よりも縮小しています。

フリーダイヤル料金の仕組み

フリーダイヤルの料金は、主に初期費用、月額基本料、通話料で構成されています。以下に料金の一例を紹介します。ただし、料金体系は事業者や契約プランによって異なるため、詳細は各事業者へ見積もりを依頼しましょう。

1. 初期費用

フリーダイヤルを利用する際には、フリーダイヤル番号の取得費用と、着信電話番号設定工事費(フリーダイヤル番号と実際に着信する電話回線を紐づける設定費用)が発生します。多くの事業者では、1番号または1回線あたりの料金が設定されており、相場は1,000円~3,000円程度です。番号変更や番号の追加時に再度費用が発生するケースもあります。

2. 月額基本料(番号・回線の維持費)

月額基本料は、フリーダイヤル番号を維持するために毎月必要な費用です。事業者やプランによって異なりますが、1番号あたり数百円〜数千円程度です。番号ごとに課金される「番号単位課金」、回線数に応じた「回線単位課金」、複数番号をまとめて契約することで割引になるプランなどがあります。利用状況によって費用対効果が変わるため、自社の利用規模に応じたプラン選びが重要です。

3. 通話料(従量課金)

フリーダイヤルでは、電話番号の契約者が通話料金を負担します。通話料は従量課金制で、通話時間と発信元の回線(固定電話、携帯電話、公衆電話など)によって料金が変動します。一般的に、携帯電話からの着信は固定電話よりも割高になる傾向があるため、事前に電話の着信傾向を確認することがコスト管理のカギになります。

フリーダイヤル導入のデメリットと注意点

通話コストが膨らみやすい

フリーダイヤルは、発信者側に通話料の負担がないため、電話をかける心理的なハードルが低くなります。その影響で、通話が長引いたり、問い合わせ以外の着信が増えたりする傾向があります。

特に、携帯電話や公衆電話からの着信が多い場合は、通話単価が高くなり、月々の通信コストが想定を上回るケースも考えられます。

不要な着信にも通話料が発生する

迷惑電話や間違い電話など、本来の業務とは無関係な着信に対しても通話料を負担することになるため、無駄なコストや対応負担が発生し、業務効率の低下につながる恐れがあります。

このようなリスクを軽減するために、IVR(自動音声応答)の導入や着信制限、ブラックリスト登録などにより、不要な着信をフィルタリングする仕組みを整えることが重要です。

一部の電話・地域からは利用できない

フリーダイヤルは、発信元の電話番号や地域によっては接続できない場合があります。例えば、IP電話や海外からの国際電話は、回線の仕様や契約条件により接続が制限されるケースがあります。

これにより、一部の顧客がフリーダイヤルを利用できない可能性があるため、チャットや問い合わせフォーム、代表電話番号など、複数の連絡手段を併用すると良いでしょう。

フリーダイヤル導入のメリットと効果

企業イメージの向上

フリーダイヤルは1985年にスタートした歴史の長いサービスです。NTTコミュニケーションズの調査によると、フリーダイヤルの認知度は90.5%(※)と非常に高く、多くの人がフリーダイヤルの番号やロゴを認識しています。フリーダイヤルを導入する企業は、サービスの高い認知度や信頼性を活用してイメージの向上を図ることができるでしょう。

※出典:NTTコミュニケーションズ

顧客満足度の向上

フリーダイヤルは発信者が通話料金の心配をすることなく電話をかけられることから、顧客側の負担が軽減され、企業への信頼感にもつながります。

また、気軽に利用できる問い合わせ窓口を提供することで、顧客は問題解決の手段を迅速に得ることができ、結果的に企業に対する満足度の向上も見込めるでしょう。

顧客接点の増加

フリーダイヤルの導入により、顧客側からの積極的なコンタクトが期待できます。顧客との接点が増えることで、より多くのフィードバックを収集できるため、サービスの改善にも役立ちます。

さらに、顧客の生の声を収集することで、市場ニーズやトレンドの変化を察知しやすくなり、競合他社との差別化や新たなビジネスチャンスの発見につながる可能性があります。

電話対応の効率化

フリーダイヤルにオプション機能を組み合わせることで、効率的で質の高い顧客対応が実現できます。例えば、IVR(自動音声応答)を導入すれば、問い合わせ内容に応じて適切な部署や担当者へ自動で振り分けることができ、対応スピードの向上や担当者の負担軽減につながります。

また、IVR以外にも、営業時間外の自動音声ガイダンス、迷惑電話対策のためのブラックリスト機能、通話録音など、さまざまなオプションがあります。これらを活用することで、顧客満足度を高めながら、電話対応業務の効率化を図れます。

フリーダイヤルを取得できるサービス5選

NTTコミュニケーションズのフリーダイヤル以外にも、フリーダイヤルと同様の着信課金サービスを提供している企業があります。ここでは、フリーダイヤルを取得できるおすすめのサービスを5つ紹介します。

1. IVRy(アイブリー)

IVRy(アイブリー)」は、月額2,980円から利用できるクラウド型のIVR(電話自動応答)サービスです。「0120」や「0800」から始まるフリーダイヤルに加え、全国の市外局番や「050」から始まるIP電話番号を、本人確認後、最短2営業日で取得できます。

「IVRy」では、インターネット回線を利用するため、フリーダイヤルの着信用に専用回線や電話番号を用意する必要はありません。PCやスマートフォンがあれば、固定電話がなくてもフリーダイヤルの着信に対応できます。

また、「IVRy」は、電話業務を効率化する多彩な機能を提供しています。よくある質問への自動応答、担当者への自動振り分け、迷惑電話のブロック、通話録音、メールやチャットでの受電通知、顧客管理など、日々の電話業務を支える機能が充実しています。

2. フリーアクセス(NTT東日本・西日本)

フリーアクセス」はNTT東日本およびNTT西日本が提供しているフリーダイヤル(着信課金サービス)で、「0120」や「0800」から始まる番号を契約できます。

導入には、基本工事費2,200円(1工事ごと)、交換機工事費1,100円(1サービス番号ごと)、基本料金330円(月額)が発生します。NTT東日本・西日本が提供する電話サービス(固定電話など)への加入が必要です。なお、「フリーアクセス」は同一県内の通話のみが対象のため、他県からの着信は接続できません。

3. フリーコール(KDDI)

フリーコール」はKDDIが提供する法人向けのフリーダイヤル(着信課金サービス)で、「0120」や「0800」から始まる番号を利用できます。

料金プランは、番号体系や付加機能を限定し、基本料金を安く抑えた「フリーコールS」(月額1,100円)と高機能な付加サービスを利用できる「フリーコールDX」(月額1,650円~)があります。「フリーコールDX」では、KDDIの識別番号である「0077」から始まる番号も選択できます。KDDIのIP電話サービスを利用することで通話料が割安になります。

4. フリーコールスーパー(ソフトバンク)

フリーコールスーパー」は、ソフトバンクが提供するフリーダイヤル(着信課金サービス)です。「0120」や「0800」から始まる番号が提供されています。

月額利用料は1番号につき2,000円ですが、ソフトバンクの電話番号を着信回線に指定することで、月額利用料が実質無料になるケースもあります。利用開始まで約2~3週間程度、他事業者から切り替える場合は約3~4週間程度かかります。

5. フリーボイス(楽天コミュニケーションズ)

フリーボイス」は、楽天コミュニケーションズが提供するフリーダイヤル(着信課金サービス)で、「0120」や「0800」から始まる番号を利用できます。初期工事費は500円、月額利用料は600円、900円、2,000円のプランから選べます。

NTTの固定電話回線がなくても、楽天コミュニケーションズのIP電話サービスをフリーボイスの着信先として設定できます。申し込みから利用開始までは約2週間かかります。

フリーダイヤルについてよくある質問

Q1:フリーダイヤルとIP電話・ナビダイヤルの違いは何ですか?

フリーダイヤルは、「0120」や「0800」から始まる番号で、通話料金を電話番号の契約者が負担する着信課金サービスです。

IP電話は、インターネット回線を利用した電話サービスで、「050」から始まる番号が一般的です。ナビダイヤルは「0570」から始まる番号で、通話料金を発信者(電話をかける側)が全額または一部負担する仕組みとなっており、通話時間に応じて課金されます。

【関連記事】0570(ナビダイヤル)の電話番号はどこから?料金やフリーダイヤルとの違いを解説!

Q2:フリーダイヤルは海外から利用できますか?

フリーダイヤルは日本国内専用のサービスとして提供されているため、海外から直接フリーダイヤル番号に発信することはできません。

ただし、一部の事業者では国際フリーダイヤル(ユニバーサルアクセス番号など)と呼ばれるサービスを提供しており、対象国から特定の番号を使って接続できる場合があります。

Q3:携帯電話からフリーダイヤルへ発信できますか?

携帯電話からフリーダイヤル番号への発信は可能です。ただし、一部のフリーダイヤル番号では、携帯電話からの着信を受け付けていない場合もあります。具体的な対応状況はフリーダイヤルの提供会社や契約内容によって異なります。

Q4:0120と0800の違いは何ですか?

「0120」と「0800」から始まる電話番号は、いずれもフリーダイヤルとして利用されている着信課金番号で、発信者側は無料で通話できます。

「0120」は1985年に導入された番号帯です。番号の需要が増加したことで、1999年に「0800」が追加されました。番号の仕組みや通話料金の負担者に違いはありません。

Q5:フリーダイヤルは誰が通話料を負担するのですか?

フリーダイヤルは、電話番号の契約者が通話料を負担します。フリーダイヤルは、顧客が通話料を気にせず気軽に問い合わせや注文ができるよう、多くの企業で導入されています。

IVRyで簡単に電話番号を取得できます

IVRy」なら最短即日、簡単に電話番号を取得できます。全国の市外局番やフリーダイヤルに対応しており、以下の番号すべての取得に対応可能です。

電話番号種別

取得できる電話番号

IP電話

050番号

フリーダイヤル

0120番号、0800番号

市外局番

東京03番号、大阪06番号をはじめとした全国の市外局番

※番号の在庫がない場合はご希望に添えない可能性があります

※050番号の場合は即日、フリーダイヤル・市外局番は数営業日かかります

PC・スマホで固定電話が使えるようになる

「IVRy」で電話番号を取得することで、PC・スマホからフリーダイヤルや固定電話番号で発着信ができるようになります。

外出先やリモートでも会社の電話番号での発信や、固定電話がなくても固定電話番号の利用ができるため、電話業務の利便性向上や固定電話機のコスト削減が可能です。

電話自動応答として便利な機能も多数

「IVRy」は電話番号の取得が可能になるだけでなく、電話自動応答システムとして便利な機能を多数搭載しています。

よくある質問の自動回答や営業電話のブロック、担当者への振り分け、Webページへの誘導、電話内容の管理など、電話番の代わりとして電話業務を効率化します。


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「IVRy」の無料アカウント登録フォームから基本情報を入力し、050番号の場合は即時発行、固定電話番号の場合は本人確認の手続き後の番号申請フォームよりご希望の市外局番を承ります。

※番号の在庫がない場合はご希望に添えない可能性があります

さらにIVRyは基本料金・電話番号維持費が初月無料で利用できます(通話代は発生)。

手軽に電話番号を取得したい、電話業務を楽にしたい方はぜひ、「IVRy」の無料トライアルをお試しください。


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IVRy編集部

(株式会社IVRy / IVRy編集部)

IVRy編集部です。電話に関する様々な情報をわかりやすく解説します。 【IVRyとは?】 IVRy(アイブリー)は1日100円から利用できる電話自動応答サービス(IVRシステム)です。自由な分岐設定と自動応答・SMS返信・電話の転送(リダイレクト)・録音機能を活用し、営業電話・顧客からの問い合わせ・注文・予約等の様々なシーンを自動化します。また、営業時間内と営業時間外でルールを変えることや、電話履歴の確認や顧客登録機能等、多数の便利な機能が存在しています。

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