クラウドPBXとは(電話交換機)?メリットやデメリット、料金をまとめ!
クラウドPBXとは、インターネット上からPBXを利用できるサービスを言います。PBXとはPrivate Branch eXchangeの略称で、直訳すると「私的支部交換」となりますが、日本語では「電話交換機」と呼ばれることが多いようです。
通常、会社にかかってきた電話を部署内で内線に回したり、離れた地域にある部署と部署とを内線でつないだりするシステム・機械を言います。近年はインターネット技術が発達し、PBXの専用機を設置しなくても、インターネットを通じて同様のサービスを利用できるようになりました。インターネットを利用した電話交換サービスをクラウドPBXと呼んでいます。
- PBX・クラウドPBXとは
- クラウドPBXの仕組み
- PBXとクラウドPBXの違い
- 従来のPBX運用
- 進化したクラウドPBX運用
- IP-PBXとは?
- PBX・クラウドPBXのメリット
- ①移転・模様替えしやすい
- ②固定電話機が不要
- ③ほかのツールと連携できる
- ④リモートワークにも活用できる
- クラウドPBXのデメリット
- ①電話番号が変わってしまう可能性がある
- ②通話品質が安定しないことがある
- ③緊急通報ができない
- クラウドPBXの料金
- クラウドPBXを選ぶときのポイント
- 拡張性と柔軟性で選ぶ
- セキュリティにあわせて選ぶ
- コストにあわせて選ぶ
- ユーザビリティのしやすさで選ぶ
- 音質と通信品質
- PBX・クラウドPBXの導入目的・利用シーン
- 病院・クリニック
- ホテル業
- 小売業
- 教育業
- 不動産業
- ポイント別、おすすめPBX・クラウドPBXツール
- 拡張性と柔軟性で選ぶPBX・クラウドPBX
- コストで選ぶPBX・クラウドPBX
- 顧客管理機能で選ぶPBX・クラウドPBX
- ユーザビリティに優れるPBX・クラウドPBX
- PBX・クラウドPBXの活用事例
- クラウドPBXを検討しているならIVRyをおすすめする理由
PBX・クラウドPBXとは
PBXとは電話交換機のことを指し、企業でよく使われる電話転送や内線を可能にするシステムです。PBXは社内にサーバー機器を設置するのに対し、クラウドPBXでは設備がいりません。インターネット回線を通じてPBX機能を使うことができます。
そのためクラウドPBXはリモートワークにも対応でき、コロナ禍を経て急速に浸透しています。
クラウドPBXの仕組み
PBXとクラウドPBXの違い
クラウドPBXが生まれる前のPBXでは、会社へかかってきた電話は、専用のPBX(電話交換機)を経由して、それぞれの電話機へ回される仕組みになっていました。
一方クラウドPBXでは、専用のPBXの代わりにクラウド上にPBXを置き、インターネット回線を通じてサービスを利用できるようにしたイメージです。
従来のPBX運用
従来のような専用のPBXの設置・導入・維持には多大なコストがかかるため、中小企業・個人企業にはハードルが高いものでした。
具体的にはPBX機械本体の価格が数万~数百万円、月額の基本料金が数千~数万円、更に別途、専門業者に依頼してPBXのメンテナンスを行わなければならず、定期的なメンテナンス費用がかかるほか、PBX機械本体の経年劣化があり、数年ごとに買い替えが必要です。
進化したクラウドPBX運用
クラウドPBXは、専用のPBX(電話交換機)本体が不要です。クラウドPBXの提供者がメンテナンスをするので、買い替えや保守点検を手配する手間・コストもいりません。
また、スマートフォンや携帯電話など、外出先からでも同じPBXを利用できるので、世界中どこにいても外線・内線通話ができるなど、クラウドPBXならではのメリットもあります。
クラウドPBXを利用する際の費用も低コスト化が進み、登録料などの初期費用が数万円、月額基本使用料が数千~数万円程度です。
IP-PBXとは?
IP-PBXはクラウドPBXが生まれる前にできたサービスで、PBXのサービスも利用でき、インターネット接続もできるサービスです。ただしPBXの専用機を導入する必要があり、メンテナンスも必要です。
インターネット接続をしていることで内線コストがかからず、外部とのやり取りの記録を保管したり、共有しやすいという利点があります。
PBX・クラウドPBXのメリット
①移転・模様替えしやすい
従来のPBXでは、事務所を移転する際などはPBXの移転を専門業者に依頼する必要がありました。しかしクラウドPBXではその必要はなく、電話番号の追加・削除・変更なども自分で自由に設定できます。
②固定電話機が不要
クラウドPBXはインターネットを経由しているので、電話機も必要ありません。電話アプリやブラウザを使って、PCやスマートフォンから電話の送受信ができます。
③ほかのツールと連携できる
クラウドPBXの中には、自動応答サービスなどの付加機能も同時に提供していることがあります。業種や形態に合わせたサービスと連携させることで、さらなる効率化を図ることができるでしょう。
④リモートワークにも活用できる
クラウドPBXでは、従来のようにPBX機を導入した建物の中にいる必要がありません。インターネット回線を通じてどこからでもサービスを利用できるので、自宅や外出先からでも会社内と情報を共有でき、リモートワークなどの在宅勤務に活用できます。
PBX・クラウドPBXのメリット・デメリットについて、詳しくはこちらの記事にまとめています。
クラウドPBX導入で何が変わる?導入メリットと、導入方法まとめ!
クラウドPBXのデメリット
①電話番号が変わってしまう可能性がある
クラウドPBXによっては電話番号が変わってしまう可能性があります。電話番号を変更したくない場合は、それに対応した業者を選ぶか、電話を転送するなどの手続きが必要になります。
②通話品質が安定しないことがある
インターネット回線を通じてサービスを利用している以上、通信環境がよくない場合、通話品質が悪くなってしまうことがあります。まずは業者を選ぶときによく吟味したり、お試し期間を上手に利用するのがよいでしょう。
③緊急通報ができない
クラウドPBXは、IP電話と呼ばれており110番・119番などの緊急通報のほか、0570で始まるナビダイヤルなど、発信できない番号がいくつかあります。緊急通報可能な電話と併用するなどの対策を講じるとよいでしょう。
クラウドPBXの料金
クラウドPBXの料金は、初期導入費用(契約料など)、月額利用料、付加機能利用料などで構成されています。また、利用する人数が多いほど料金が加算される仕組みになっています。
業者によっては最低利用期間を設けている場合もあります。
クラウドPBXの料金について詳しく知りたい方は「クラウドPBXサービス比較!料金・価格など、選ぶポイントを紹介します」をご覧ください!
クラウドPBXを選ぶときのポイント
クラウドPBXを選ぶときは、料金とサービス内容のバランスを考慮するのがポイントとなります。業務の拡大・縮小を考え、柔軟に変更ができる業者を選ぶのも良いでしょう。
顧客情報を共有する場合などは、流出などの心配がないようセキュリティ面もチェックしましょう。
拡張性と柔軟性で選ぶ
PBXは比較的大規模なコールセンターや、大人数のスタッフが利用するのに適したサービスです。クラウドPBXは少人数~中規模に適しており、柔軟なプラン変更がしやすいサービスです。将来的に規模を拡大する予定があるならクラウドPBXが良いでしょう。
PBXシステムの中には、機能の追加やカスタマイズのたびに打ち合わせが必要なものも。初めてPBXを導入するならカスタマイズ性が高いものを選ぶのがおすすめです。
セキュリティにあわせて選ぶ
PBXは自社内での管理が重要となりますが、クラウドPBXであればセキュリティ対策がされているか必ず確認しましょう。外部からの攻撃、情報漏えい対策と合わせて、障害時・災害時の対策もチェックしてください。
コストにあわせて選ぶ
PBXは設備費用や導入時に数十万~数百万円のコストがかかるほか、システムのアップデートやソフトウェアの更新・保守などメンテナンス費用も考えなければなりません。
クラウドPBXは月額数千円~で利用でき、初期費用もかからないこともあります。しかし長期的に使う場合や、オプション利用料が追加されるとかえって割高になってしまうことも。どちらのつかい方がふさわしいか、よく考えて選びましょう。
ユーザビリティのしやすさで選ぶ
PBXを管理するにはサーバー機器の基礎知識も求められますが、クラウドPBXであれば、最低限、カスタマイズする部分だけ操作できればOKです。
実際にデモ画面に触れてみて、操作しやすい、使いこなしやすいツールを選ぶのが良いでしょう。
音質と通信品質
PBX・クラウドPBXを選ぶときは音声や通信の質に問題がないかどうか、よく確認しましょう。遅延や途切れが発生していないかどうかもチェックしてください。
その際は一度だけではなく、一定の期間試すことで、日によって品質に差が出ないか確認することをおすすめします。
PBX・クラウドPBXの導入目的・利用シーン
病院・クリニック
PBXシステムは顧客管理機能と連携させやすいので、病院・クリニックでは電話対応の際に患者のカルテを呼び出して、ひとりひとりに最適な対応することができます。
クラウドPBXであればオンライン診療にも対応しやすく、患者の通院負担を減らすのに役立つでしょう。
ホテル業
ホテルや宿泊施設内にPBXシステムを導入すると、各客室とフロントや調理場など、各部署と連携が取りやすくなります。スタッフ同士でコミュニケーションを取ったり、顧客からの連絡を受け、サービス改善に生かすことができるでしょう。
小売業
小売業では、各店舗にPBXシステムを配置することで店舗間のコミュニケーションを活発にするような使い方が多く見られます。
カスタマーサポートセンターを構築するのにも役立ち、センターと各店舗が密な連携を取ることができます。
教育業
教員の長時間労働が問題視されていますが、クラウドPBXを導入すれば改善できるかもしれません。自宅にいながら学校・教員・家庭からの電話に対応できるようになり、残業を減らすのに役立ちます。
教員同士のコミュニケーションも取りやすくなり、よりきめ細かい対応ができるでしょう。
不動産業
不動産業では物件の内覧希望や、住んでいる物件のトラブルなどの電話が多くかかってきます。これら多種多様な業務をひとりの担当者がこなすことも多いようです。
クラウドPBXなら外出先・自宅でも電話に出られるため効率化につながり、社内同士でのコミュニケーションにも役立ちます。
ポイント別、おすすめPBX・クラウドPBXツール
拡張性と柔軟性で選ぶPBX・クラウドPBX
電話自動応答サービスIVRy(アイブリー)は、電話の一次対応を自動化できるIVRシステムを提供しています。
音声ガイダンスや分岐フローは自分で自由にカスタマイズでき、スタッフのアカウントを登録すれば通話料も節約できます。月額2,980円~という低コストで利用でき、柔軟性・拡張性ともに申し分ありません。
小規模企業向けのプランから、大規模コールセンター向けのプランまで幅広い形態に対応しており、拡張性・柔軟性の高いサービスになっています。コールセンター向けとあって、社員ひとりひとりのステータスを確認できる機能も搭載されています。
オフィスの電話環境から、コールセンター向けPBX環境、テレワーク環境など、用途に合わせて様々なシーンをカバーできるクラウドPBXサービスです。各企業に合わせて柔軟なカスタマイズができるほか、セキュリティ対策には定評があります。
コストで選ぶPBX・クラウドPBX
「スマホで持ち歩けるPBX」をテーマに、初期費用0円、月額基本料850円~と、コストパフォーマンスが優秀なサービスです。スタッフの増減に合わせて月額精算ができるので、繁忙期と閑散期があるような企業におすすめです。
03や06など、市外局番で始まる電話番号を使えるクラウドPBXサービスです。1人から契約できるなど、特に小規模事業者に徳化しており、初期費用0円、月額基本料980円~と、導入しやすい価格で利用できます。
少人数の店舗を多数展開しているなら、IVRyがおすすめです。1店舗につき2,980円~と、導入しやすい価格にくわえて、電話自動応答サービス、顧客管理機能、ブラックリスト機能といった便利な機能も利用することができます。
これらの機能は月額利用料にふくまれており、追加料金はかかりません。
顧客管理機能で選ぶPBX・クラウドPBX
IVRyの顧客管理機能を利用すると、電話がかかってきたときに番号から顧客情報を検索し、画面に表示します。過去のやり取りや注文履歴を見ながら対応でき、通話しながらメモを残すこともできます。
電話履歴などのデータはCSVファイル形式でダウンロードでき、データ分析などマーケティングにも活用出来ます。
スマホで使えるクラウドPBXサービスで、膨大な顧客情報を安全に保管することができます。セキュリティ対策が万全で、同社の事業者データベース・迷惑電話リストを利用し、迷惑電話を強力にブロックします。
NTTコミュニケーションズによるクラウドPBXサービスで、同社が提供する他のサービスと組み合わせることができる点が大きなポイントです。顧客管理機能のほかに商談管理、勤怠管理、リモートアクセスなど多彩な機能を取り揃えており、どんな企業にも最適にカスタマイズできます。
ユーザビリティに優れるPBX・クラウドPBX
IVRyの管理画面は、一目で直観的に理解できるような分かりやすいデザインになっており、誰でも簡単に操作できます。もし困ったときはサポートチームが全力でお手伝いしますので、安心してご相談ください!
昔ながらの電話業務を意識したユーザビリティになっているクラウドPBXサービスです。ビジネス用の電話機がそのままスマホになったようなアプリデザインになっており、従来の電話業務に慣れたスタッフでもスムーズに移行できます。
日本人向けに自社開発されたクラウドPBXサービスで、ユーザーの声を取り入れながら常に使いやすさを追求しています。ビジネスフォンの販売から始まった15年以上の開発実績があり、業種を問わず支持されています。
PBX・クラウドPBXには、ほかにも色んなサービスがあります。ぜひこちらの記事もご参考にしてください!
【2024年最新版】クラウドPBXサービス比較!料金・価格など、選ぶポイントを紹介します
PBX・クラウドPBXの活用事例
コロナ禍をきっかけに、クラウドPBXの利用は急速に浸透しました。固定電話から脱却し、スマホにアプリを入れるだけで使えるクラウドPBXサービスに切り替えた企業も多いです。
その結果、場所に縛られず電話業務ができ、コストダウンもできる、迷惑電話をシャットアウトできるなど、電話業務にかかるストレスが少なくなったと感じているようです。
緊急時やトラブル発生を考えると、電話業務を全てなくすのは難しいですが、PBXを導入することで自由な働き方につながるでしょう。
クラウドPBXを検討しているならIVRyをおすすめする理由
クラウドPBXを検討中なら、電話自動応答サービスIVRy(アイブリー)がおすすめです。IVRyは、電話をかけると「○○の問い合わせは1番をプッシュしてください…」と案内するシステムを提供しています。
IVRyを利用すると、簡単な問い合わせには自動で回答したり、自動でSMSを送信したりできるので、対応する電話の件数が激減します。本当に必要な電話だけを担当者へ転送でき、転送先は複数指定できるほか、どうしても出られないときには留守番電話に切り替わって、メールやLINE等で受電通知を送ります。
つまりIVRyは、クラウドPBXよりもコンパクトでシンプルなサービスと言えるでしょう。ぜひ合わせてご検討ください!