SIP電話とは?仕組みから導入方法、サービスの選び方まで徹底解説

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執筆者 : IVRy編集部
「通話コストが高い」「拠点の増設が面倒」「テレワークに対応できない」そんな電話業務の課題を抱えていませんか?SIP電話を導入す�れば、インターネット回線を活用して通話料を削減し、場所に縛られない柔軟な働き方や業務効率の向上が実現できます。  本記事では、SIP電話の基本的な仕組みから導入方式の違い、クラウド型サービスの選定ポイントまでを体系的に解説します。自社に最適な電話環境を検討するうえで、ぜひ参考にしてください。

「通話コストが高い」「拠点の増設が面倒」「テレワークに対応できない」そんな電話業務の課題を抱えていませんか?SIP電話を導入すれば、インターネット回線を活用して通話料を削減し、場所に縛られない柔軟な働き方や業務効率の向上が実現できます。

本記事では、SIP電話の基本的な仕組みから導入方式の違い、クラウド型サービスの選定ポイントまでを体系的に解説します。自社に最適な電話環境を検討するうえで、ぜひ参考にしてください。

1. SIP電話とは? 

SIP(Session Initiation Protocol)電話とは、インターネット回線を使って通話できる「IP電話」の一種です。SIP電話は、拡張性や利便性が高く、固定電話に代わる選択肢として多くの企業で導入が進んでいます。

SIP電話の概要と仕組み

SIP電話の通話そのものの伝送はRTP(Real-time Transport Protocol)が担います。SIPは通話を制御し、RTPは音声データをリアルタイムに転送する役割をもつプロトコルです。

SIP電話での通話を始める前に、お互いの情報をSIPサーバーに登録し、接続の準備をします。通話が始まると、SIPサーバーは登録されている情報をもとに、お互いの端末を識別します。その後、音声通話データは端末同士でやり取りされ、遠隔地でも安定した音声通信が可能です。

2. 従来の電話システムとの違い

従来のオフィス電話は、アナログ回線やISDNと構内交換機(PBX)で構築されており、専用機器の設置や配線工事が必要でした。そのため、初期費用や保守コストが高く、拠点の増設やオフィス移転時には大きな手間が発生します。また、社内や拠点間の通話でも通信事業者を経由するため、通話料が発生するケースもあります。

一方のSIP電話は、インターネット回線を利用するため、専用の電話回線や大がかりな機器の設置は必要ありません。PCやスマートフォンでも会社の代表番号で発着信が可能で、自宅や外出先からもスムーズに業務を行えます。

社内通話や拠点間通話もインターネット経由で行うため通話料がかからず、通信コストの削減が可能です。配線の自由度も高く、組織の変化や働き方の多様化に柔軟に対応できます。

3. SIP電話の機能とメリット

SIP電話は、単なる通話手段にとどまらず、業務効率の向上や通信コストの削減、柔軟な働き方の実現を支援する多機能なツールです。ここでは、SIP電話を導入するメリットを紹介します。

通話料の削減(内線通話の無料化)

SIP電話はインターネット回線を使用するため、従来の固定電話網を利用する場合と比べて通話料を大幅に削減できます。同一ネットワーク(同じSIPサーバー)内の通話は内線扱いとなり、無料でやり取りが可能です。特に、拠点間や在宅勤務者との通話において大きなコストメリットがあります。

柔軟な働き方への対応(テレワーク、モバイルワーク)

SIP電話では、ソフトフォン(電話アプリ)を活用することで、PCやスマートフォンから会社の電話番号での発着信が可能です。オフィス外でも会社の代表番号を使った電話対応が可能となり、在宅勤務や外出先での業務をスムーズに行えます。

電話業務の自動化・一元管理

SIP電話は、電話業務の効率化につながる以下の機能を備えています。

  • 電話自動音声応答による着信振り分け
  • 通話録音/通話ログの保存と検索
  • 着信転送や不在時のガイダンス設定

これらの機能により、応対業務の属人化を防ぎ、品質の標準化を実現できます。録音内容や通話履歴は、トラブル対応の記録や応対スキル向上の教材としても活用可能です。

クラウド上で全拠点の電話状況を一元管理できるため、管理負荷も軽減されるでしょう。

4. SIP電話の導入方法と必要な機器

SIP電話には、主に「自社構築型」と「クラウド型」の2つの方式が存在します。それぞれの特徴と必要な機器を理解し、スムーズな導入と運用につなげましょう。

自社構築型とクラウド型

自社構築型は、社内にSIPサーバーを設け、自社で通信管理を行う方式です。カスタマイズ性が高い反面、技術的負荷と初期・維持コストがかかります。

一方のクラウド型は、通信事業者が提供するSIPサービスを活用する方式で、サーバー構築は不要です。低コストかつ短期間で導入できるメリットがあります。セキュリティや障害対応はサービス提供者側が担うため、社内に専門人材がいなくても安心して利用できます。

自社構築の際に必要な機器

自社構築型のSIP電話は、大きく「ハードウェア型」と「ソフトウェア型」に分けられます。いずれも、SIP対応電話機とSIPサーバーが必要です。

ハードウェア型(SIPフォン)

従来の電話機に似た専用の端末を設置し、LANやWi-Fi経由で接続します。設置の際はネットワーク構成の確認が必要です。

ソフトウェア型(ソフトフォン)

専用アプリをインストールして使用するタイプです。既存の端末を活用できるため初期費用を抑えやすく、リモートワークにも柔軟に対応できます。

クラウド型導入の際に必要な機器

クラウド型のSIP電話は、基本的にSIP対応の電話機とインターネット回線があれば利用可能です。ハードウェア型とソフトウェア型のいずれにも対応しています。自社の業務や通信環境に適したサービスを選びましょう。

クラウド型のSIP電話サービスには、従来の市外局番(例:03、06など)をPCやスマートフォンで使える機能も含まれており、電話業務の柔軟性が格段に向上します。

5. クラウド型SIP電話サービスの選定ポイント

クラウド型SIP電話は、導入ハードルの低さが魅力です。複数のサービスを比較検討し、自社に適したものを選びましょう。クラウド型SIP電話サービスを選ぶときのポイントを紹介します。

導入コストと運用コストの比較

クラウド型SIP電話サービスの多くは月額課金制で、サーバー機器の購入や保守費用が不要です。サービス選定時には、以下の観点で費用を比較するとよいでしょう。

  • 初期費用の有無
  • 月額基本料、通話料などの従量課金
  • 長期契約時の割引や無料トライアルの有無


コスト構造を明確にすることで、将来の運用計画も立てやすくなります。

提供される機能と拡張性

電話自動応答、録音、転送機能などの有無を確認し、自社業務に合うサービスを選びましょう。

また、将来的な成長を考慮し、拠点追加やCRM・SFAとの連携、API対応などの拡張性を確認することも重要です。

サポート体制とセキュリティ対策

SIP電話は業務の根幹にかかわるため、トラブル時のサポート体制は非常に重要です。また、管理画面の操作性やマニュアルの整備状況は、日常運用のしやすさに直結します。

セキュリティ対策も見落とせないポイントです。以下のような基本セキュリティ機能が備わっているかを確認しましょう。

  • 通信の暗号化(SIP over TLSやSRTP)
  • アカウントごとのアクセス制御やIP制限
  • ログイン履歴や操作ログの監査機能

信頼できる通信事業者かどうかも、サービス選定の重要な判断材料となります。

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(株式会社IVRy / IVRy編集部)

IVRy編集部です。電話に関する様々な情報をわかりやすく解説します。 【IVRyとは?】 IVRy(アイブリー)は1日100円から利用できる電話自動応答サービス(IVRシステム)です。自由な分岐設定と自動応答・SMS返信・電話の転送(リダイレクト)・録音機能を活用し、営業電話・顧客からの問い合わせ・注文・予約等の様々なシーンを自動化します。また、営業時間内と営業時間外でルールを変えることや、電話履歴の確認や顧客登録機能等、多数の便利な機能が存在しています。

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