IP電話アプリおすすめ比較【2025年】無料・有料別に紹介

リモートワークの普及や働き方改革が進む現代では、ビジネスコミュニケーションの効率化が企業にとって大きな課題となっています。その解決策の一つとして需要が高まっているのがIP電話アプリです。
しかし、IP電話アプリにはさまざまな種類があるため、どれを選べば良いかお悩みの方も多いでしょう。本記事では、IP電話アプリの選び方や利用メリットを解説し、おすすめのIP電話アプリを料金や機能面から比較してご紹介します。
最近の更新内容
- 2025/07/21の更新 比較表を2025年7月21日時点の情報にアップデートしました 2025/04/30の更新 比較表を2025年4月30日時点の情報にアップデートしました
IP電話アプリとは?
IP電話アプリとは、インターネット回線を利用して音声通話を行うためのアプリケーションです。VoIP(Voice over Internet Protocol)技術を活用し、音声データをデジタル信号として送受信することで、従来の固定電話や携帯電話回線を使わずに通話を実現します。この仕組みにより、PCやスマートフォン、タブレットなどのデバイスから通話が可能になり、通信コスト削 減にもつながります。
企業利用においては、PBX(構内交換機)やクラウドPBXと連携することで、拠点間の内線通話やリモートワーク環境での発着信が可能になります。また、IP電話アプリを利用すれば、外出先でも会社の固定電話番号で発着信できるため、顧客対応や業務の効率化を強化できます。
近年では、コールセンターやテレワークの需要拡大に伴い、ビジネスにおける重要なコミュニケーションツールとして導入が広がっています。
IP電話アプリで利用できる電話番号の種類
IP電話番号には主に以下の3つの種類があります。
1. 050番号
「050」から始まる11桁の番号で、IP電話サービスを提供する事業者から割り当てられます。全国一律の番号体系を持ち、地理的な制約を受けないため、個人からビジネスまで広く利用されています。
2. 0AB-J番号
東京「03」や大阪「06」など、市外局番で始まる電話番号を利用できるIP電話です。0AB-J番号を提供する事業者は、総務省が定める品質基準や物理的要件を満たす必要があります。そのため、全てのIP電話アプリで0AB-J番号を利用できるわけではありません。
3. 電話番号不要型
SkypeやLINEのような一部の通話アプリは、電話番号を必要とせず、アプリ内の独自IDやユーザー名を使って通話が可能です。連絡先をアプリ内 で管理し、同じアプリ利用者同士の通話は基本無料となる点が特徴です。
電話番号ごとの特徴やメリット・デメリットについて、詳細は「電話番号の種類一覧!固定電話、携帯電話、IP電話ほか」にて解説しているので、ぜひご参照ください。
法人向けIP電話アプリを選ぶ際のポイント3つ
IP電話アプリを選ぶ際は、以下の3つのポイントをチェックすることが大切です。
1. アプリの導入目的を明確にする
IP電話アプリを導入する前に、目的を明確にすることが重要です。目的が明確であれば、課題解決に向けた適切な機能選定ができ、運用中に問題が発生した場合でも迅速に軌道修正できます。
導入目的の具体例:
- リモートワークや外出先でも会社の電話番号で発着信したい。
- 業務用途ごとに電話番号を使い分けたい。
- 維持コストや通話料金を抑えたい。
特にコストを重視する場合は、「かけ放題」プランのあるアプリを選択することで、予算管理が容易になり、通話コスト削減が期待できます。また、IP電話アプリはコミュニケーションの課題解決を目的に導入されることが多いため、関係部署や現場担当者の意見を集約し、課題を具体化したうえで導入目的を明確にするプロセスが重要です。
2. 必要な機能を整理する
IP電話アプリの導入目的と現状の課題が見えてきたら、次は必要な機能を洗い出します。どのような機能でどの課題を解決するのか、具体的に検討しましょう。それぞれの課題に対して最適な機能を選定することがポイントです。
代表的な機能一覧
- IVR機能:かかってきた電話に対し自動で応答する機能
- 発信・着信機能:架電や受電ができる機能
- 留守番電話機能:電話に出られなかった際にメッセージを録音する機能
- パーク保留機能:保留後に別の担当者につなぐ機能
- 電話帳機能:連絡先を一元管理する機能
- 通話録音機能:通話内容を自動で録音する機能
- 転送機能:かかってきた電話を転送する機能
例えば、電話での顧客対応が中心となる場合は、IVR機能があることで、全ての電話に出る必要がなくなり、業務効率が向上します。また、部署間の連携が重要であれば、パーク保留機能や転送機能が必須となるでしょう。最新のIP電話アプリでは付加価値の高い機能(通話録音や文字起こし機能など)も利用できることがあります。
IVR機能について、詳細は「IVRにできることとは?機能一覧と実際の導入成功事例も紹介」にて解説しているので、ぜひご参照ください。
3. 通話品質をチェックする
IP電話アプリの通話品質はインターネット回線や端末性能に依存するため、利用環境を事前に確認することが重要です。無料トライアルやデモを活用して、以下の点を確認しておきましょう。
- 音声の明瞭度: 声が途切れたり、ノイズが入ったりしないか。
- 音声遅延の有無: 発話から相手に聞こえるまでの遅延がないか。
- 安定性: 長時間の通話でも品質が安定しているか。
- 端末との相性: 使用するスマートフォンやタブレットとの相性に問題はないか。
高品質な通話を求める場合は、0AB-J番号(市外局番から始まる番号)に対応したIP電話アプリを選択することで、固定電話に近い安定した通話品質が期待できます。ただし、インターネット回線の品質、利用環境(無線LANの状況など)、IP電話アプリの性能、その他の要因によって、通話品質は変動する可能性があります。
個人・副業向けIP電話アプリの選び方とメリット

個人事業主や副業でビジネスを行う方にとって、IP電話アプリはコストを抑えつつ信頼性を確保できる強 力なツールです。このセクションでは、個人利用に特化したメリットや、最適なアプリを選ぶためのポイントを解説します。
個人利用のメリット・デメリット
IP電話アプリを個人で利用する場合、以下のようなメリット・デメリットが考えられます。
メリット
- プライバシー保護: スマートフォン1台で仕事用とプライベート用の電話番号を使い分けられ、個人の携帯番号を公開する必要がありません。
- コスト削減: 固定電話回線の契約に比べて、初期費用や月額料金を大幅に抑えることができます。
- 場所を選ばない働き方: インターネット環境さえあれば、自宅や外出先など、どこでも仕事用の電話番号で発着信できます。
デメリット
- 社会的信用の懸念: 050番号は手軽に取得できる反面、市外局番付きの番号に比べて社会的信用度が低いと見なされる場合があります。
- 品質の不安定さ: インターネット回線の状況によっては、通話品質が不安定になる可能性があります。
選び方のポイント
個人や副業でIP電話アプリを選ぶ際は、以下のポイントを意識すると良いでしょう。
- 番号の種類: ビジネスの信頼性を重視するなら市外局番(0AB-J番号)が取得できるサービスを、手軽さとコストを優先するなら050番号が適しています。
- 料金体系: 自分の通話スタイル(発信が多いか、着信がメインか)を把握 し、月額料金と通話料のバランスが取れたプランを選びましょう。
- 必要な機能: 留守番電話や通話録音など、自分の業務に必要な機能が備わっているかを確認することが重要です。
法人向けIP電話アプリを利用するメリット
ここからは、IP電話アプリを利用するメリットを解説していきます。
導入費用や通話料金を安く抑えられる
IP電話アプリは、スマートフォンやPCにアプリをインストールすれば利用開始できるため、専用機器の設置や配線工事が必要な固定電話と比べて、導入コストを大幅に削減できます。
また、通話料金は「1分あたり10円程度」が一般的です。距離にかかわらず一律料金が適用され、同じアプリ間の通話は無料になるケースもあります。ただし、国際電話や特定番号への発信は別途料金が発生することがあるため、利用目的に応じた適切なプラン選定が重要です。
インターネット環境があればすぐに導入できる
IP電話アプリは、インターネット環境があれば、アプリをインストールしてすぐに利用開始できます。既存のネットワークを活用できるため、新たな設備投資の必要はありません。導入から利用開始までの期間が短いので、すぐに電話環境を整えたい場合や短期プロジェクトにも適しています。
また、クラウドPBXやBYOD(個人端末のビジネス利用)との連携により、複数拠点での内線利用やリモートワークにも柔軟に対応可能です 。
用途に合わせて電話番号を使い分けられる
IP電話アプリは、一つのアプリで複数の電話番号を効率的に管理できる点もメリットです。例えば、部署や担当業務ごとに異なる電話番号を設定できるため、電話の取り次ぎや折り返し対応を効率化できます。 また、BYODを採用している企業では、仕事とプライベートの電話番号を使い分けることで、従業員のストレス軽減や業務効率の向上が期待できるでしょう。
さらに、電話番号ごとに通話履歴や通話料金を管理できるため、経費精算や業務分析もスムーズに行えます。
スマートフォンやタブレットから代表電話番号の発着信ができる
IP電話アプリは、スマートフォンやPC、タブレットからも会社の電話番号で発着信できるため、外出先やテレワーク環境でもオフィスと同じ感覚で通話が可能です。特にモバイル端末で発着信できる点は、テレワークや外出の多い企業にとって大きなメリットでしょう。
詳しくは関連記事の「固定電話の着信をスマホで受けるには?おすすめアプリやサービス、選び方を解説」をご覧ください。
法人向けIP電話アプリのデメリット
法人向けIP電話アプリは、コスト削減や利便性向上に貢献する便利なツールですが、導入前に理解 しておくべきデメリット(注意点)も存在します。ここでは、主な3つのデメリットと、それぞれに対する具体的な対策について解説します。
インターネット環境に依存するため通話品質が不安定になることがある
IP電話はインターネット回線を利用するため、通信環境によっては通話品質が不安定になることがあります。例えば、Wi-Fiの電波が弱い場所や、多くの人が同時にインターネットを利用している環境では、音声が途切れたり、ノイズが入ったりする可能性があります。安定した通話品質を求める場合は、契約前に無料トライアルなどを利用して、実際の利用環境でテストすることをおすすめします。
緊急通報(110番・119番)や一部の特殊番号に発信できない
多くのIP電話アプリでは、110番(警察)や119番(消防)といった緊急通報や、一部のフリーダイヤル(0120)、ナビダイヤル(0570)などの特殊な番号に発信できない場合があります。これは、IP電話の仕組みによるもので、発信先の特定が難しいことなどが理由です。ビジネスでこれらの番号にかける機会がある場合は、代替手段を確保しておくか、これらの番号にも発信可能なIP電話サービスを選ぶ必要があります。
詳しくは「050(IP電話)は緊急電話ができない!?対処法をご紹介!」をご覧ください。
ネットワーク障害時に利用できなくなる可能性がある
IP電話アプリは、通話にインターネット回線を使用するため、ネットワーク障害が発生すると利用できなくなる可能性があります。
特に、Wi-Fi接続のみで利用している場合、停電などでWi-Fiルーターが停止すると通話不能になる事態が考えられます。
BCP(事業継続計画)の観点からは、こうしたリスクを最小限に抑えるため、Wi-Fiだけでなく複数キャリアのモバイル回線を契約するなどの対策が推奨されます。
高品質な通話を求める場合は、0AB-J番号(市外局番から始まる番号)に対応したIP電話アプリを選択することで、固定電話に近い安定した通話品質が期待できます。ただし、インターネット回線の品質、利用環境(無線LANの状況など)、IP電話アプリの性能、その他の要因によって、通話品質は変動する可能性があります。
無料で使えるIP電話アプリはある?
「無料で使えるIP電話アプリ」を探している方も多いでしょう。しかし、「無料」にはいくつかの種類があり、ビジネスで活用するには注意が必要です。ここでは、「月額無料」と「通話料無料」の違いや、無料アプリを選ぶ際のポイントを解説します。
月額無料と通話料無料の違い
「無料」という言葉は、主に「月額基本料が無料」の場合と「特定の条件下で通話料が無料」になる場合の2つの意味で使われます。
種類 | 説明 | 主な用途 | 注意点 |
|---|---|---|---|
月額無料 | 月額基本料が0円のサービス。 | 着信がメインの場合。 | 発信は有料になることがほとんど。ビジネス利用で発信もする場合は、別途通話料がかかります。 |
通話料無料 | 同じアプリ・サービス利用者同士の通話料が0円になるサービス。(例: LINE、Skype) | アプリ利用者間の内線通話のような使い方。 | 固定電話や携帯電話への発信は有料です。外部との連絡には向きません。 |
無料アプリを選ぶ際の注意点
無料のIP電話アプリを選ぶ際には、以下の点に注意してください。
- ビジネス利用の限界: 完全に無料でビジネス用途の通話を完結させるのは困難です。多くの場合、着信専用と割り切るか、最低限の有料プランを契約する必要があります。
- 機能制限: 無料プランでは、留守番電話や通話録音といったビジネスに必要な機能が制限されている場合があります。
- 広告表示: アプリ内に広告が表示されるなど、ビジネス利用には不向きなケースもあります。
IP電話アプリの導入・設定方法
IP電話アプリは、従来の電話回線のような複雑な工事が不要で、手軽に導入できるのが魅力です。ここでは、申し込みから実際に利用を開始するまでの具体的な流れを解説します。
申し込みから利用開始までの流れ
一般的な導入手順は以下の通りです。
- サービス選定・Web申し込み: 利用したいサービスを選び、公式サイトからプランを選択して申し込みます。
- 本人確認: 画面の指示に従い、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類をアップロードします。(※2024年4月の法改正により、050番号の取得には本人確認が義務化されています。)
- アプリのインストール: 審査完了後、スマートフォンに公式アプリをインストールします。