IP電話の導入方法は?メリットやオススメの使い方まとめ

IP電話は、電話回線ではなくインターネット回線を利用した電話のことを言います。電話の利用料を安く抑えたり、PCとの連携がしやすいなど、様々なメリットがあります。この記事では、IP電話の導入方法やメリット、使い方などについて解説します。

IP電話は、電話回線ではなくインターネット回線を利用した電話のことを言います。電話の利用料を安く抑えたり、PCとの連携がしやすいなど、様々なメリットがあります。

この記事では、IP電話の導入方法やメリット、使い方などについて解説します。

IP電話の導入背景とメリット

IP電話の普及と導入の背景

総務省によると、IP電話は2000年代半ばから利用が増え始め、現在では固定電話の6割以上をIP電話が占めています。

合わせて、携帯電話の利用が増加し、反対に一般加入電話への加入が少なくなっていることから、NTT東日本・西日本では固定電話サービスの一部を終了しました。

こうした背景から、IP電話の普及が広がっており、導入する企業や家庭が増加しています。

IP電話のメリットとビジネスへの貢献

IP電話は、一般加入電話よりも通話料金が安く、遠方との通話でも品質が落ちにくいというメリットがあります。インターネット回線を通して利用できるため、電話回線を引く必要がない、という手軽さも人気です。

このほか、PCとの連携がしやすく、様々なツール、アプリと合わせて利用できることから、ビジネス用の電話として多用されています。

IP電話のメリットについて

通話料金の削減について

一般加入電話は、遠方との通話になると、料金が割高になってしまうデメリットがありました。これは電話線の維持費や遠方までの通信費が加算されていたからです。

一方IP電話は、インターネット回線を遠方までずっと伝っていくわけではありません。ネットワーク上で信号をやり取りするため、通信がごくわずかで済みます。特に、同一のサービス同士だと、同一サーバー間で通信が完結するので、通話料が無料になるのです。

拡張性の高さについて

IP電話はPCと連携させることができ、電話がかかってきたときに番号から顧客情報を検索して画面に表示させる、などの拡張機能を利用できます。

顧客管理システムのほかにも、予約管理、自動応答、データ分析、表計算ほか多くのシステムと連携可能です。

機能性の向上について

一般加入電話では、基本的に内線や転送といった機能はありません。IP電話は内線、転送、保留などの機能を標準的に備えており、オフィスの電話設備を簡単に整えることができます。

保守・管理の容易さについて

IP電話は、電話交換機(PBX)を保持する必要がなく、保守管理が容易です。一般加入電話で内線機能のある電話を利用したいなら、PBXと呼ばれる機器を設置し、定期的なメンテナンスを行わなければなりません。

外部業者にメンテナンスを依頼する場合はそのコストも発生するでしょう。IP電話であれば、基本的には提供者がメンテナンスを適宜行っており、利用料金の中にそのコストがふくまれています。

IP電話の導入方法について

クラウドPBXとオンプレミスPBXの違いと選び方

IP電話を導入するには、クラウドPBXまたはオンプレミスPBXを導入するのが一般的です。クラウドPBXは電話端末を用意する必要がなく、スマホやPCにソフトをインストールするだけで利用可能です。初期費用は安いですが、月額利用料が継続的に発生します。

オンプレミスPBXは、企業内部にPBX機を設置するタイプで、導入に高額の費用がかかります。メンテナンス費用が発生しますが、月額料金はかかりません。

導入手順の概要と注意点

IP電話を導入するには、申込をしたのちにサービス提供者との打ち合わせが必要です。アカウント数(席数)、利用する機能などに合わせて導入するプランを検討します。導入の際は利用規模に見合ったプランを選定しましょう。

IP電話機の選び方と設定方法

IP電話を利用するには、内線、転送、保留などの機能に対応した電話機も必要です。IP電話サービス提供側からIP電話機をレンタルしたり、同時に導入できる業者もありますので、相談してみましょう。

もしPCやスマホを利用する場合は必ずしも電話機は必要ありません。その場合はヘッドセットなどの設備を整えましょう。

IP電話の導入前に知っておくべきこと

ネットワーク環境の確認と対応策

IP電話を利用するには、前もってインターネット環境を整えておく必要があります。また、社員ひとりひとりがインターネットを使う上での基礎的な知識を持っていることも重要です。パスワード管理を始めとするネットリテラシーを身に着けておきましょう。

IP電話の導入に必要な帯域幅と計算方法

IP電話の通話品質は、帯域幅によって決まります。回線数が増えると、その分、帯域幅を増やさないと、遅延が発生したり、音声品質が劣化しやすくなります。

音声をデジタル信号に変換するには、G.711(64Kbps)もしくはG.729(8Kbps)のいずれかの方式を使用するのが一般的です。64Kbpsの方が品質が良く、その分、大きな帯域幅が必要となります。現在は、1通話あたりG.711なら100Kbps、G.729なら40Kbpsの帯域を使う、と考えることが多いです。

これを元に、必要とする回線数に合わせた帯域幅が必要です。IP電話の帯域幅だけ大きくしても、インターネット回線の契約が小さな帯域にしか対応していないと、IP電話をうまく使いこなせないことがあります。

くわしくは、IP電話のサービス提供者に相談するのが良いでしょう。

セキュリティの確保と対策方法

IP電話でのセキュリティ対策では、ア基本的には外部からの不正アクセスを防ぐことが重要です。

サービス業者の方でも通信の暗号化や不正アクセスブロックなどの対策をしていますが、不正アクセスの一番の要因となるのはIDとパスワードの流出だと言われます。

東京商工リサーチによると、受信したメールの添付ファイルからウィルスに感染したり、うっかりIDとパスワードを外部へご送信してしまうといった例が大部分を占めています。

日頃からの注意が重要なことが分かりますね。

IP電話の導入後の活用方法

IP電話の機能的な使い方と設定方法

IP電話を導入後は、顧客管理ソフトを始めとするアプリやシステムと連携させ、ビジネスに役立てていくのが良いでしょう。IP電話を契約する時点で、このようなシステムと連携させたプランを選択することもできます。必要に応じて少しずつ機能を増やしていくのも良いでしょう。

顧客情報や企業の機密事項などを扱う際は、ID(アカウント)ごと、部署・チームごとにアクセスできるレベルや範囲を設定し、厳重に管理するのがオススメです。

コミュニケーションの効率化とビジネスへの貢献

IP電話は運用コストが低く、内線通話が無料になることから、社内コミュニケーションを活発にするなど、ビジネスに大きく貢献します。遠方への内線電話も無料で、なおかつ通話品質は劣化しないというメリットがあり、近年ではリモートワークにも広く活用されています。

顧客対応の改善とカスタマーサポートの強化

IP電話は通話録音がかんたんで、録音したデータはPC上で操作できるなど、保管にも適しています。通話中の内容を管理者がモニタリングすることも可能です。対応が長引いているオペレーターがいると、管理者へ通知が飛んだり、管理者からオペレーターへチャットを飛ばすといった機能もあり、コールセンター運営にも最適です。

こうした機能を利用して顧客対応の改善をはかったり、カスタマーサポートを強化するのにも役立つでしょう。

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まとめ

IP電話とは、インターネット回線を利用する電話です。インターネットに接続できる環境があれば、別途、電話回線を引く必要はありません。電話機も不要という手軽さや、通話料や月額利用料の安さから、契約数が増加しています。

PCと連携させて顧客管理機能や自動応答機能を始めとする様々なシステムを運用できます。ビジネスを有利に進めるために必須とも言えるツールのひとつです。

IP電話を導入する際は、担当者との打ち合わせがポイントとなるでしょう。サポート機能がしっかりしている業者を選ぶことをオススメします。