看護師必見!病院で信頼される電話対応マニュアル

看護師による迅速で正確な電話対応は、医療チームの連携を強化するために欠かせない業務です。この記事では、看護師が電話対応を行う際の基本マニュアルと電話対応の課題を解決する方法などを詳しく解説します。

医療現場において、看護師は多種多様な電話に対応しなければなりません。迅速で正確な電話対応は、医療チームの連携を強化するためにも欠かせない業務です。

この記事では、看護師が電話対応を行う際の基本マニュアルと電話対応の課題を解決する方法などを詳しく解説します。

看護師に求められる電話対応スキルとは?

看護師の電話対応では、患者やその家族、医師、他の医療スタッフなど、さまざまな人との会話が必要なため、それぞれの立場や状況に応じた傾聴力、判断力、情報収集力など、幅広いスキルが求められます。

電話越しで得られる限られた情報から、適切に状況を判断し、緊急性の有無を見極める能力も必要です。これらのスキルを活用することで、医療サービスの質をより一層向上させることも可能です。

看護師の電話対応マニュアル:基本の対応

さまざまなタイプの電話に適切に対応するためには、電話対応の基本を正しく理解することが大切です。まずは、以下の基本ステップを確認しましょう。

電話対応マニュアルSTEP1:電話は3コール以内に応答する

医療現場では、緊急性の高い電話も多いため、可能な限り素早く応答することが肝心です。電話が鳴ったら3コール以内に応答し、まず病院名や所属をはっきりと名乗りましょう。

どうしても3コール以内に出られなかった場合は、「お待たせいたしました」と一言添えることで、相手に対して配慮のある印象を与えられます。

電話対応マニュアルSTEP2:相手の用件を聞き整理する

電話を受けたら、相手の話をしっかりと聞き、要点を整理します。必要に応じて復唱することで、誤解や聞き間違いを防ぐことができます。また、重要な情報はメモに残しておくと、後から確認できるので安心です。

医師や担当者への確認が必要な場合は、重要度や緊急度に応じて優先順位を設定してから対応しましょう。

電話対応マニュアルSTEP3:担当者に取り次ぐ

担当者に電話を取り次ぐ際や転送する際は、相手を長く待たせないよう留意しましょう。適切な電話の保留時間は、一般的に30秒程度とされています。保留時間が長くなりそうな場合は、相手にその旨を伝え、折り返し連絡を提案することが望ましい対応です。

また、電話で個人情報を伝えるときには、他の患者や業者など、外部の人に聞こえないように配慮しましょう。

電話対応マニュアルSTEP4:電話を静かに切る

電話は基本的にかけた人が先に切ることが推奨されています。相手が切らない場合は、「どうぞお切りください」や「こちらから失礼いたします」と伝えてから終話します。受話器を置く音は耳に響くため、フックを押して静かに置くようにしましょう。

電話を切った後は、口頭での申し送りに加えて、伝言メモなどを活用して情報を共有するとミスの防止につながります。

【関連記事】
失敗しない電話伝言メモの正しい書き方とは?

看護師の電話対応をスムーズに進めるコツ

・声のトーンとスピードに注意する

医療機関や福祉施設での電話対応では、声のトーンや話すスピードを相手に合わせて調整しましょう。基本的には明るくハキハキと話すことで、相手に安心感を与え、信頼できる印象を持ってもらえます。

また、相手の反応や理解度に合わせて、話す速度を遅くしたり、言葉を区切って話したりするなどの工夫も大切です。

・相手の状況を確認してから話す

仕事の電話対応では、相手が取り込んでいる場合や他の業務に対応中の場合もあるため、まず初めに相手の状況を確認することで、効率的に会話を進めることができます。

例えば、電話をかけるときや転送するときには、「今、お時間よろしいですか?」と聞くことで、相手が話す準備ができているかどうかを確認できます。

・複数の用件があるときは件数を伝える

電話の相手に対して複数の用件がある場合は、最初に用件の数を伝えてから話を始めましょう。例えば、「3点ご報告があります。まず一つ目ですが…」のように伝えることで、相手が話の全体像を把握しやすくなります。

用件数を伝えることにより話の流れがスムーズになり、効率的なコミュニケーションが可能になります。

・結論を先に伝える

電話では、話の結論を最初に伝えることで、相手が要点を理解しやすくなります。結論を知っていると、話の背景や詳細を把握しやすくなり、全体像をイメージしやすくなるためです。

特に話が長くなると重要な結論が埋もれがちなため、最初に結論を述べることで、情報の伝達漏れや混乱を防ぐことができます。

・医療用語はわかりやすく伝える

患者やその家族に医療用語や専門知識を伝える際は、相手が理解しやすい言葉を選ぶことが大切です。専門用語をそのまま使うのではなく、一般的な言葉で説明し、必要に応じて具体的な例を交えて伝えると効果的です。

特に電話では、聞きなれない言葉を理解しづらいため、相手の立場や知識に合わせた言葉を使うよう心がけましょう。

看護師の電話対応の課題を解決する方法

医療現場は常に多忙であり、看護師はさまざまな業務を同時にこなす必要があります。急患対応中や緊急の処置中に電話がかかってくることもあり、即座に対応しなければならない場面も多々あります。

多くの医療現場では人手不足や夜間・休日対応の負担などの課題を抱えており、電話対応が日常業務を圧迫している場合もあるでしょう。このような状況の中で、質の高い電話対応を行うための解決策を以下に紹介します。

・ISBARを活用する

ISBAR(Identification, Situation, Background, Assessment, Recommendation)は、医療現場での効果的なコミュニケーションを実現するためのフレームワークで、特に情報伝達が重要な電話対応において有用です。

ISBARを活用することで情報をわかりやすく整理し、正確に伝達することができます。誤情報の伝達や確認漏れも防げるので、電話対応のミスを減らす効果が期待できます。

要素

目的

具体的な使い方

I: Identification(身元確認)

自分と患者の身元を明確にし、誰が関与しているかを確認する

・自分の所属と名前を伝える
・患者の情報(氏名、生年月日、診察券番号など)を確認し、情報を正確に把握する

S: Situation(状況)

現在の状況や問題点を簡潔に説明する

・患者の主な症状を伝える
例:「○○さんは現在、38度の発熱と咳があります」

B: Background(背景)

状況に至った背景や関連情報を提供する

・患者の医療歴や現在の治療状況を説明する
例:「喘息の既往歴があり、現在気管支拡張薬を服用中です」

A: Assessment(評価)

現在の評価や見解を共有する

・症状の評価を伝える
例:「性呼吸器感染症の可能性が高いと思われます」

R: Recommendation(提案)

必要な対応と次のステップを提案する

・具体的な対応策を提案する
例:「早急に医師の診察を受けることをおすすめします」

・フローチャートを活用する

フローチャートを使用することで、電話対応の手順が標準化され、一貫性のある対応が可能になります。どのスタッフも同じ基準で対応できるため、医療サービスの向上にもつながるでしょう。特に緊急時や複雑な状況下において、冷静に必要な情報を収集するのに役立ちます。

また、フローチャートで複雑な業務手順も可視化できるため、役割分担や対応範囲が明確になるというメリットもあります。

【関連記事】
電話対応をフローチャートで効率化!作成のコツとメリットを解説

・電話自動応答サービス(IVR)を活用する

医療機関は電話対応が多い職場であり、その内容も多岐にわたります。忙しい職場では、電話対応に多くの時間を費やしてしまい、他の業務に手が回らないこともあるでしょう。

近年、病院やクリニックでは、電話対応の効率化と対応品質の向上を目的に、電話自動応答サービス(IVR)を導入するケースが増えています。電話自動応答サービスを利用することで、看護師の電話対応の負担を軽減し、他の業務に専念できる環境を整えることができます。

【導入事例】
電話による問い合わせ対応を7割減!【医療法人南谷継風会南谷クリニック】

電話自動応答サービスなら「IVRy」がおすすめ

看護師をはじめとする医療事務スタッフの電話対応業務の負担を軽減しながら、質の高い電話対応を目指すなら、電話自動応答サービス「IVRy(アイブリー)」がおすすめです。

簡易な電話対応は自動化し、必要な電話のみをスタッフが対応

「IVRy」は電話自動音声応答システム(IVR)を利用し、音声ガイダンスによって電話の一次受付をすべて自動化できます。

電話の振り分けルールは自由に設定できるため、必要な電話のみをスタッフが受け、その他の電話は「IVRy」が自動対応することも可能。この仕組みにより、医療スタッフの負担が軽減され、患者の利便性も向上します。

診療時間内外で異なる自動音声設定が可能

「IVRy」は、診察日や診察時間に応じた設定も可能です。例えば、診療日や休診日、診療時間内と診療時間外で異なる自動音声ガイダンスを流すことができます

さらに、受電履歴を利用して通話の内容を確認できるため、診療時間外に電話があった場合も、内容をチェックして、翌日以降に折り返し対応することが可能です。

AIオペレーターが用件をヒアリングして質問に自動で回答

「IVRy」では、AIオペレーター(ボイスボット)が電話の受付窓口となり、用件をヒアリングして一次受付ができます。また、会話の内容は自動的に文字起こし・録音されるほか、通話内容をメールやLINE、チャットツールに自動通知することも可能です。

これまでスタッフが対応していた診察の予約やキャンセルの受付・ヒアリングもAIオペレーターが代行できるため、業務効率が大幅に向上します。

月額2,980円~最短当日に導入できる

「IVRy」には上記の他にも迷惑電話対策や英語をはじめとする多言語対応など、医療機関の電話業務を便利にする機能が豊富にあり、月額2,980円~という低コストで導入可能です。申し込み後は最短当日から使い始めることができるので、すぐに利用したいケースにも対応できます。

看護師や医療スタッフの負担軽減と電話業務の効率化をお考えなら、ぜひ「IVRy」をご検討ください。