スマートフォンでもIP電話は使えるのか?利用方法を解説

最終更新日:
執筆者 : IVRy編集部
スマートフォンの普及によって、ビジネスにおける電話業務でも携帯電話を活用したいと考える企業が増えています。IP電話は、スマートフォンでも利用可能で、場所にとらわれない働き方を実現できる技術です。 一方で、スマートフォンでの利用は、端末の紛失や盗難時のセキュリティリスクなどがあり、対策が求められます。 また、「110番」などの緊急発信ができない点も注意が必要です。 本記事では、スマートフォンでIP電話を利用するメリットや導入方法、注意点を詳しく解説します。

iPhoneをはじめとするスマートフォンの普及によって、ビジネスにおける電話業務でもスマホを活用したいと考える企業が増えています。IP電話はスマホからでも利用でき、場所にとらわれない働き方を実現することができます。

一方で、IP電話をスマホでの利用する際には、端末の紛失などのセキュリティリスクがあり、対策をとる必要もあります。また、IP電話からは「110番」などの緊急通報ができない可能性もあります。

本記事では、IP電話の基本的な情報や、スマホでIP電話を利用するメリット、サービスの特徴などについて詳しく解説します。

IP電話とは

IP電話とは、公衆交換電話網と呼ばれる従来の電話回線(PSTN)ではなく、インターネット用の通信回線(インターネットプロトコル)を利用する通話サービスです。音声を信号に変換しデジタル化して通信することで、一般的な電話と同じように話すことができます。

スマホでIP電話を使うメリット

iPhoneなどのスマホでIP電話を利用するメリットは、主に以下の4つです。

  • 通信キャリアの通話料を削減できる
  • 固定電話番号がスマホでも利用できる
  • 出張やリモートワークでもオフィス宛ての電話を受けられる
  • 通話録音や自動応答などの業務支援機能を活用できる

特に小規模の法人や個人事業主にとっては、スマホ1台で固定電話番号を利用できる点が大きなメリットになるでしょう。出張やリモートワーク中でも、オフィスと同じ電話番号で対応できるため、「いつでもどこでも働ける」環境を実現できます。

次の章では、IP電話をスマホで利用する具体的な方法について解説します。

スマホでIP電話を使う方法

ここではスマホでIP電話を利用する方法として、「専用アプリ」「クラウドPBX」の2つを紹介します。

IP電話アプリを利用する

iPhoneなどのスマホでIP電話を利用する最も手軽な方法は、専用のIP電話アプリ(050アプリ)を使用することです。IP電話アプリ(050アプリ)をスマホにインストールするだけで、手軽にインターネット回線を経由した電話の発着信ができるようになります。

また、アプリによっては電話番号を新たに取得できるだけでなく、既存の固定番号で発着信することも可能です。

他の方法に比べ導入する手間やコストが少ないため、個人事業主や小規模の法人に向いています。

クラウドPBXを導入する

クラウドPBXとは、インターネット上に構築された電話交換システムをいいます。

IP電話と同様、スマホに専用アプリをインストールすることで電話の発着信が可能となり、オフィスの固定電話番号をiPhoneなどのスマホでも使用できます。

個人のスマホでオフィスの固定電話番号を利用できるため、テレワークや外出時の電話対応がスムーズになります。

IP電話アプリと似ていますが、クラウドPBXでは内線通話が可能なため、業務上の利便性が高まります。複数台のスマホでひとつの代表電話番号での発着信をしたい場合は、クラウドPBXの導入を検討しましょう。

スマホで利用できるIP電話番号の種類

ここでは、IP電話をスマホで利用する際、利用者が選べる電話番号の種類について解説します。

0AB-J型(市外局番)

「0AB-J番号」とは、03や06など、市外局番から始まる固定電話番号を指します。

0AB-J型番号を利用する最大のメリットは、会社や店舗の信頼性が向上する点でしょう。

そのため、

  • 法人や店舗の信頼性をアピールしたい
  • 会社の代表番号として市外局番に紐づく電話番号を使いたい


という場合は、0AB-J番号に対応したIP電話アプリの利用がおすすめです。

050電話番号型

050から始まる「050番号」は、インターネット回線を使用したIP電話で利用される電話番号です。

050番号型を利用する最大のメリットは、個人・法人問わず手軽に導入でき、コストも安いことです。また、0AB-J型(市外局番)とは異なり、店舗や会社の場所に制約されることなく番号を取得でき、全国どこからでも利用可能です。

そのため

  • 新規事業や副業で電話番号が新たに必要な方
  • 個人のスマホ(iPhoneなど)をビジネス用途でも利用したい方
  • コストをできる限り抑えてIP電話を導入したい法人


などの場合は、050番号を利用できるIP電話アプリがおすすめです。

電話番号不要型

電話番号不要型とは、LINEやFacebook Messengerなど、電話番号を取得せずにアプリ間で通話できるものを指します。

電話番号不要型の最大のメリットは、データ通信料を除けば無料で通話できる点です。
ただし、電話番号が付与されないため、一般的な電話番号宛の発着信はできず、基本的には同じアプリ間でしか通話できません。

そのため、プライベートのやりとりや社内の連絡用など、限定的な用途で利用する場合におすすめです。

IP電話アプリの選ぶときのポイント

ここでは、価格・機能性・使いやすさの3つの観点から、法人でも利用できるIP電話アプリの選び方について解説します。

コスト(初期費用・月額料金)をチェックする

IP電話アプリを選ぶ際は、初期費用や月額料金を含めた総合的なコストを確認しましょう。

IP電話アプリにかかるコストには、主に以下のものがあります。

  • 導入費用(番号取得費用・設定費用など)
  • 月額基本料金
  • 通話料金(従量課金)


基本料金が安くても、別途必要となる通話料が割高なサービスもあります。「基本料金」と「想定される通話料金」を合わせて比較・検討しましょう。

IVRyのIP電話アプリの見積もりはこちら

機能性(電話以外の機能)は充分か

IP電話アプリには、通話機能だけでなく、電話にまつわる課題を解決する機能を備えているものもあります。ビジネスでIP電話を利用する場合、自社の業務効率化につながる付加機能が充実しているか確認しておくことが重要です。

例えば、以下のような機能があるか、その料金はいくらかを比較しましょう。

  • 電話自動音声応答(IVR)機能
  • 通話録音や文字起こし機能
  • 保留転送機能
  • CRM連携(顧客情報の管理や分析)機能


IVRyの提供する機能一覧はこちら

お試しで利用できるか

IP電話アプリを選ぶ際に重要なのが、無料でお試しができるサービスを選ぶようにしましょう。

法人でIP電話を利用する場合、アプリのインストールや初期設定が複雑だと、従業員にストレスがかかる可能性があります。

また、IP電話アプリの使いやすさは実際に試してみなければ分かりません。「無料トライアル」やデモを活用し、操作性を実際に確認しましょう。導入前の比較・検討がよりしやすくなります。

複数のサービスを試してみて、ご自身や従業員が使いやすいと感じるものを選びましょう。

スマホでも使える!ビジネス向けIP電話サービス3選

ここでは、ビジネス用途や法人で利用できるおすすめのIP電話サービスをご紹介します。

ご自身の働き方や会社・店舗におけるIP電話の活用法をイメージしておくと、サービスを選びやすくなるでしょう。

IVRy

電話自動応答サービス「IVRy(アイブリー)」では、050番号をはじめ、0AB-J番号、フリーダイヤルなど、さまざまなIP電話番号の発行が可能です。050番号は最短5分で取得可能、即日から利用開始できます。また、音声ガイダンスによる電話自動応答やAI電話代行により、電話業務の効率化する多彩な機能を提供しています。

03plus

03Plus」は、「東京03」などの市外局番で始まる固定電話番号(0AB-J番号)が使えるIP電話アプリです。インターネット回線の影響を受けても、一定の通話品質を維持できる点が特徴です。

MiiTel

MiiTel(ミーテル)」は、初期費用無料、月額5,980円というシンプルな料金体系のIP電話アプリです。IP電話の基本的な機能に加えて、通話の自動録音や文字起こし、スマホアプリ、トーク解析など、高機能なサービスが搭載されています。

ビジネス向けIP電話サービスの比較は「【2025年版】ビジネス向け IP電話アプリ(050アプリ)料金や機能を徹底比較!」にて解説しているので、ぜひご参照ください。

スマホでIP電話を利用する際の注意点と対策

スマホでIP電話を使う際には、注意すべき点もいくつかあります。

サービスを選ぶ際には、それらに対策できるかどうかも検討しておきましょう。

発信できない番号がある

0120などから始まるフリーダイヤルや、110番・119番などの緊急通報用の番号には、IP電話からかけられない可能性があります。

<対策>

  • アプリやサービス事業者を選ぶ際、上記のような電話番号に発信できるかを確認する
  • 110番などへの緊急通報は、iPhoneなど個人のスマホから発信する(110番などの通報は通話料が無料)
  • 固定電話機も設置して併用できるようにしておく
  • 社内や店舗で緊急通報時の運用ルールを定めておく

通話品質がインターネット環境に依存する

IP電話は、通話品質がインターネットの接続環境の影響を受けやすく、接続が不安定になると、雑音が入る、ブツブツと音声が途切れる、音声が遅れて届くといった事象が発生するおそれがあります。

<対策>

  • 無料トライアルなどを活用して、実際の利用環境(社内、社員の在宅勤務環境など)での通話品質をチェックする
  • 社内のWi-Fiルーターを増設したりインターネット回線を拡張したりする
  • IP電話専用の回線を用意して、ネットワーク品質を担保する

セキュリティリスクがある

スマホの紛失や盗難による情報漏洩、不正利用・不正接続などのセキュリティリスクにも注意しなければなりません。

<対策>

  • IP電話アプリの多要素認証など、ログイン管理を厳格化する
  • 社員教育によるITリテラシー・意識の向上、紛失防止ストラップの着用
  • リモートロックなどの端末管理ソフトを導入する
  • エンドポイントセキュリティソフトを導入する


また、ビジネスにおけるIP電話の利用では、会社が支給するスマホを使うのか、従業員が個人で所有しているスマホを使うのかによって、運用ルールや必要なセキュリティ対策、費用補填などが異なります。

クラウドPBXの導入事例などを参考に、利用シーンや従業員からの想定Q&Aを踏まえた導入計画を立てることが重要です。すでに導入された実績が豊富なサービス事業者であれば、導入計画のサポートや支援も期待できるでしょう。

この記事では、スマホでのIP電話の種類や利用方法、注意点と対策などについて解説しました。

スマホでIP電話を利用することで、コストを抑えて手軽に通話ができ、コミュニケーションの向上が期待できます。サービス事業者によっては、固定電話番号を利用できるため、ビジネスにおける信頼性も損ないません。

クラウドPBXでIP電話を利用すると、電話業務の効率化につながる多様な機能も利用できるでしょう。

クラウドPBXの導入を検討中なら「IVRy」がおすすめ

IVRy(アイブリー)」は、IVRを活用したクラウド型の電話自動応答サービスです。電話の着信時に自動音声ガイダンスが応答し、用件に応じて音声案内や転送を自動的に行います。日本語、英語、中国語、韓国語に対応しているため、海外からの問い合わせにも対応可能です。

「IVRy」の導入により、簡単な問い合わせは自動回答できるため、電話対応件数を大幅に削減できます。さらに、迷惑電話対策や顧客管理機能、AIによる文字起こしなど、電話業務を便利にする機能が豊富にあり、月額2,980円~という低コストで利用可能。

低価格で手軽にIVRを導入したい、すぐに電話対応を効率化したいという方は、ぜひ「IVRy」の無料トライアルをお試しください。

IVRy編集部のプロフィール画像

IVRy編集部

(株式会社IVRy / IVRy編集部)

IVRy編集部です。電話に関する様々な情報をわかりやすく解説します。 【IVRyとは?】 IVRy(アイブリー)は1日100円から利用できる電話自動応答サービス(IVRシステム)です。自由な分岐設定と自動応答・SMS返信・電話の転送(リダイレクト)・録音機能を活用し、営業電話・顧客からの問い合わせ・注文・予約等の様々なシーンを自動化します。また、営業時間内と営業時間外でルールを変えることや、電話履歴の確認や顧客登録機能等、多数の便利な機能が存在しています。

XFacebooknoteSNSリンク