クラウドPBXは災害(BCP対策)に強い?その理由をオンプレミス型との比較で詳しく解説
クラウドPBXは、ビジネスフォンのシステム基盤として多くの企業で利用されています。インターネット環境があれば利用できるクラウドPBXは、災害時の通信手段としても活用でき、BCP対策に有効と言われています。しかし、具体的な理由やBCP対策におけるオンプレミス型との比較情報など、整理された情報が少ない状況です。
そこで本記事では、クラウドPBXが災害に強い理由を、オンプレミス型PBXと比較しながら詳しく解説します。また、BCP対策以外のメリットについてもまとめました。自社に最適な電話環境を構築するための情報として役立ててください。
- 1. クラウドPBXは災害時(BCP対策)に使えるのか
- 2. クラウドPBXが災害に強い理由
- 物理的なインフラへの依存が少ない
- データセンターに冗長性がある
- リモートアクセスが容易
- 自動バックアップとデータ保護が可能
- サポート体制が整っている
- 3. オンプレミス型のPBXが災害に弱い理由
- 停電すると利用できない
- リモートアクセスが難しい
- 復旧には専門知識や時間が必要
- 4.クラウドPBXのメリット
- 初期費用を抑えて利用できる
- 拡張性・柔軟性が高い
- リモートワークや多拠点での利用
- 自動アップデートと最新機能
- クラウドPBXの導入を検討中なら「IVRy」がおすすめ
1. クラウドPBXは災害時(BCP対策)に使えるのか
インターネットを介して利用するクラウドPBXは、物理的な電話機やPBXの設置場所に依存しません。そのため、災害時(BCP対策)にも非常に有用な通信手段です。
災害が発生しても、インターネット接続さえ維持できれば、社員は自宅やほかの安全な場所から、スマートフォンやパソコンを使ってオフィスと同じ内線電話で発着信できます。さらに、クラウドPBXは通常、データセンターで運用されるため、常にバックアップが施されており、災害時にも継続して通話できる可能性が高いでしょう。これにより、災害時にビジネスフォンが使えなくなるリスクを低減させるとともに、ビジネスフォンの迅速な復旧やコミュニケーションの維持が可能です。
2. クラウドPBXが災害に強い理由
クラウドPBXは、災害時(BCP対策)においても企業が通信を維持し、業務を継続するための強力なツールとして機能します。クラウドPBXが災害に強い理由を5つ紹介します。
物理的なインフラへの依存が少ない
クラウドPBXは、従来のオンプレミス型PBXのように、特定の場所にハードウェアを設置する必要がないため、物理的な障害に強い点が特徴です。たとえ災害が発生しても、サーバーが安全なデータセンターに配置されていれば、物理的な損傷のリスクが大幅に低減します。
データセンターに冗長性がある
多くのクラウドPBXサービスは、信頼性を高めるために複数のデータセンターを運用しています。これにより、特定のデータセンターが災害によって影響を受けた場合でも、別のデータセンターからサービスを継続可能です。冗長性のある構成により、システムのダウンタイムを最小限に抑えるよう設計されています。
リモートアクセスが容易
クラウドPBXは、インターネット接続があればどこからでも利用可能です。災害時に出社できない場合でも、自宅やほかの安全な場所からスマートフォンやPCを利用してビジネスフォンを利用できます。特に、リモートワークが普及している現在、クラウドPBXは柔軟な働き方を支援する重要なツールといえます。
自動バックアップとデータ保護が可能
クラウドPBXでは、通話記録や設定データが自動的にバックアップされるのが一般的です。仮にデータが失われた場合でも、迅速に復旧できる体制が整っており、被災後の業務再開をスムーズに進められます。
サポート体制が整っている
多くのクラウドPBXでは、災害によってシステムに障害や問題が発生した場合でも迅速なサポートを受けられるため、業務が停滞するリスクを低減できます。トラブルシューティングやシステム復旧が迅速に行われることで、ビジネスの継続性が確保されるでしょう。
3. オンプレミス型のPBXが災害に弱い理由
一方で、オンプレミス型PBXは、企業内に専用のハードウェアを設置して運用するため、災害時に特有の弱点があります。
オンプレミス型が災害に弱いといわれる主な理由は以下の3つです。
停電すると利用できない
オンプレミス型PBXは、地震や火災、洪水などの物理的な災害に対して脆弱で、これらの影響で主装置(PBXサーバー)や物理回線が損傷するリスクがあります。
冗長構成をとることは可能ですが、その分コストが大きくなるため、クラウドPBXを提供するベンダーのように複数のデータセンターに冗長構成をとることは難しいでしょう。
リモートアクセスが難しい
また、基本的に社内で利用する仕組みのためリモートアクセスが難しく、従業員がオフィスに出社できない場合、通信手段を確保できません。
物理的な設備が必要なことから迅速な復旧が難しいため、ビジネスの継続性が脅かされるおそれがあります。
復旧には専門知識や時間が必要
さらに、被災後の復旧がしづらい点もオンプレミス型PBXのデメリットです。サーバールームに設置してある主装置(PBXサーバー)が破損し、データが失われてしまうと、業務再開までに多くの時間とコストが必要です。また、自社で復旧しなければならないため、専門知識が必要となるでしょう。
4.クラウドPBXのメリット
クラウドPBXには、災害対策以外にも以下のように多くの利点があります。
初期費用を抑えて利用できる
クラウドPBXは、主装置(PBXサーバー)の購入や設置、専用回線の設置工事が不要で、初期投資を抑えられます。オンプレミス型の場合、初期費用として数十万円〜数百万円以上かかるため、初期費用を削減できることは大きなメリットです。
拡張性・柔軟性が高い
月額料金制のサービスが多く、ユーザー数に応じた料金プランを選択できるため、企業の成長に合わせた拡張性も実現可能です。設備の補強なくユーザー数を増やせるため、拠点追加時にもすぐにビジネスフォンを利用できます。
リモートワークや多拠点での利用
インターネット接続があれば、場所や端末を問わずに発着信が可能なことから、リモートワークや多拠点での利用にも最適です。クラウドPBXの導入により、働き方の柔軟性が格段に向上するでしょう。
自動アップデートと最新機能
機能が自動的にアップデートされ、常に最新の技術を利用できる点も大きな魅力です。基本的にはプロバイダーに管理を任せられるため、専門的なIT知識は必要ありません。これらのメリットにより、近年では多くの企業でクラウドPBXの導入が進んでいます。
クラウドPBXは、オンプレミス型PBXと比べてシステム構成や運用体制が充実しており、災害時(BCP対策)に優れた業務の継続性を提供してくれるサービスです。また、BCP対策以外にも、コスト削減や担当者の負担軽減など、さまざまなメリットを享受できます。
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