クラウド型コンタクトセンターとは?機能・メリット・人気サービスを比較
近年、多くの企業がコンタクトセンター運営において、高額な初期投資やシステムの拡張性不足、運用コストの増加といった課題に直面しています。これらの課題を解決する手段として、初期費用を抑えながら必要な機能を柔軟に選択でき、リモートワークにも対応可能なクラウド型コンタクトセンターが普及しています。
本記事では、クラウド型コンタクトセンターの基本概念や主要機能をはじめ、導入メリット、そしてサービスの比較まで詳しく解説します。
- コンタクトセンターとは?
- クラウド型コンタクトセンターとは?
- クラウド型コンタクトセンターの特徴と導入メリット
- 初期費用と運用コストを削減
- 柔軟なシステム拡張性
- リモートワークへの対応力
- 常に最新のシステムを利用可能
- クラウド型コンタクトセンターの機能
- CTI (Computer Telephony Integration)
- PBX (Private Branch Exchange)
- IVR (Interactive Voice Response)
- AIチャットボット
- 通話録音
- クラウド型コンタクトセンター3選
- ServiceCloud
- 楽天コネクトSmaCom
- BIZTEL
- クラウドPBXの導入を検討中なら「IVRy」がおすすめ
コンタクトセンターとは?
コンタクトセンターは、顧客とのコミュニケーションをさまざまなチャネルを通じて一元管理・対応する組織や部署を指します。かつては電話対応に特化した「コールセンター」が主流でしたが、スマートフォンの普及やデジタル技術の進化により、顧客の連絡手段は多様化しています。
そのため、現在は電話だけでなく、メール、チャット、SNS、Webフォーム、ビデオ通話など、複数のチャネルを統合し、顧客が希望する手段で円滑に対応できる体制が求められています。このような背景から、柔軟な拡張性やリモート対応を実現できる「クラウド型コンタクトセンター」が注目されています。
クラウド型コンタクトセンターとは?
クラウド型コンタクトセンターは、クラウド環境で提供されるコンタクトセンターシステムのことです。従来のオンプレミス型(自社サーバー設置型)と異なり、インターネット経由で利用可能なため、初期投資を大幅に削減でき、必要な機能を柔軟に追加・削除できます。
具体的には、以下のような特徴とメリットがあります。
クラウド型コンタクトセンターの特徴と導入メリット
初期費用と運用コストを削減
クラウド型コンタクトセンターは、自社でサーバーや専用機器を設置する必要がないため、初期費用や保守コストを抑えられます。多くの場合、利用量に応じた従量課金制を採用しており、繁忙期や閑散期に応じてコストを調整できるため、予算管理がしやすく、コスト効率の高い運用が可能です。
柔軟なシステム拡張性
クラウド型は、オペレーター数や機能を手軽に増減できる柔軟性が特徴です。利用プランやユーザー数を調整するだけで、必要な規模や機能を迅速に拡張でき、最短数日での導入も可能です。問い合わせ件数の増加といった変動需要にスムーズに対応でき、リソースを効率的に配分することができます。
リモートワークへの対応力
クラウド型コンタクトセンターは、インターネット経由で利用可能です。在宅勤務やリモートワークにも柔軟に対応でき、働き方改革の推進にもつながります。また、災害時にも事業を継続できる環境を整えられるため、事業継続計画(BCP)の強化にも貢献します。
常に最新のシステムを利用可能
クラウド型では、システムの更新作業をプロバイダーが担当するため、ユーザーは煩雑な作業をすることなく、常に最新の技術や機能を利用可能です。多くのプロバイダーがAIを活用したテクノロジーを積極的に採用しており、ユーザーはこれらの最新機能を迅速に導入できます。
クラウド型コンタクトセンターの機能
CTI (Computer Telephony Integration)
CTIは電話システムとコンピューターを連携させる技術です。顧客から着信があった際に、即座に顧客情報を画面に表示できます。これにより、オペレーターは顧客の過去の問い合わせ履歴や購買情報などを確認しながら、スムーズな対応が可能です。
PBX (Private Branch Exchange)
PBXは、社内の電話回線を効率的に管理する仕組みです。PBXによって瞬時に適切なオペレーターへ転送できるようになり、顧客の待ち時間が短縮されます。また、通話状況をリアルタイムで把握できるため、混雑時にはスタッフを増員するなど、柔軟な対応が可能です。
IVR (Interactive Voice Response)
IVRは自動音声応答システムです。顧客の電話に対して、音声ガイダンスによる初期対応を自動化します。例えば、「ご利用状況の確認は1番を押してください」といった案内をし、顧客の要望に応じて適切な部署やオペレーターにつなげます。
AIチャットボット
AIを活用したチャットボットは、24時間365日稼働可能な自動応答システムです。簡単な質問や問い合わせに対して、人工知能が自動で回答を提供します。これにより、オペレーターの負担を軽減し、迅速な顧客対応が可能になります。
通話録音
コールセンターの通話内容を録音して保存する機能です。後から通話内容を正確にチェックでき、品質管理や教育目的で活用できます。また、顧客とのトラブルが発生した際の証拠としても利用可能なため、企業のリスク管理にも貢献します。
クラウド型コンタクトセンター3選
ServiceCloud
「Service Cloud」は、Salesforce社が提供するサービスで、CRM機能との連携を強みとします。AIを活用した業務振り分けや、マルチチャネル対応による顧客体験の向上が特徴として挙げられます。定期的な無償アップデートにより、常に最新のテクノロジーを利用できる点も魅力です。
楽天コネクトSmaCom
「楽天コネクトSmaCom」は、楽天コミュニケーションズが提供するサービスです。24時間365日の監視体制と充実したサポート体制が特徴で、基本機能から高度なコールセンター機能まで、ニーズに合わせて4種類のライセンスから選択できます。
BIZTEL
「BIZTEL」は、株式会社リンクとブライシス株式会社の共同事業として提供されているサービスです。金融機関向けのFISCやクレジットカード業界のPCI DSSに対応した高度なセキュリティが強みで、顧客データや録音データの暗号化など、セキュリティ面で優れています。また、申し込みから最短5営業日で利用開始できる点も特徴です。
クラウドPBXの導入を検討中なら「IVRy」がおすすめ
「IVRy(アイブリー)」は、IVRを活用したクラウド型の電話自動応答サービスです。電話の着信時に自動音声ガイダンスが応答し、用件に応じて音声案内や転送を自動的に行います。日本語、英語、中国語、韓国語に対応しているため、海外拠点での利用にもおすすめです。
「IVRy」の導入により、簡単な問い合わせは自動回答できるため、電話対応件数を大幅に削減できます。さらに、迷惑電話対策や顧客管理機能、AIによる文字起こしなど、電話業務を便利にする機能が豊富にあり、月額2,980円~という低コストで利用可能。
クラウドPBXよりも手軽に導入できるため、海外に拠点を持つ企業におすすめの選択肢です。