ビジネスフォンをコードレスで利用する際のポイントと注意点

ビジネスフォンとは、内線電話・転送・代表番号の対応など、業務に不可欠な通話機能を備えた電話機を指します。近年、配線が不要なコードレスタイプのビジネスフォンに対するニーズが高まっています。
かつては構内通話の手段としてPHSが広く利用されてきましたが、PHSの公衆サービス終了により、代替手段への移行が進んでいます。
こうした背景から、安定した通信を実現できるIP電話や、スマホとクラウドサービスを連携させてビジネスフォンとして運用する構成が注目を集めています。
本記事では、ビジネスフォンをコードレスで利用する際のポイントを解説します。
ビジネスフォンをコードレス化する方法
ビジネスフォンをコードレス化する手段としては、スマートフォンを活用する方式や専用機器を使う方式など、大きく以下の3種類に分類されます
- スマートフォンの活用
- アナログコードレス電話機の使用
- DECT方式のIP電話を採用
それぞれ必要な設備や導入コスト、拡張性が異なるため、自社に合った方式を見極めることが重要です。ここでは種類ごとの特徴を詳しく解説します。
スマートフォンの活用
スマホをクラウドPBX(電話交換機)やクラウド型のIVR(電話自動応答)サービスと連携させることで、業務用の端末として活用する企業が増えています。
代表電話番号での発着信や、通話内容の通知・共有といった機能をスマートフォン上で完結できるため、外出先や在宅勤務でもスムーズに電話対応できます。
アナログコードレス電話機の使用
アナログコードレス電話機とは、アンテナとアナログ信号を利用して通信する電話機です。これをビジネスフォンとして使用することができます。通信距離はアンテナから約300mとされており、小規模なオフィスでの利用に適しています。
アナログコードレス電話機は、受話器と本体間、本体とPBX間で物理的なコードを使わずに、専用の無線技術を用いて通信します。オフィス内を自由に移動しながら通話ができるため、業務の柔軟性向上につながる点がメリットです。
DECT方式のIP電話
DECTとは、欧州電気通信標準化機構(ETSI)が策定した国際標準規格です。日本国内では1.9GHz帯を使用しており、Wi-Fi(2.4GHz帯)やBluetoothなどと周波数が重ならないため、この方式のIP電話は電波干渉が起こりにくいメリットがあります。
通話中のノイズや切断を低減し、通信の安定性を確保することができるため、現在、DECT方式のIP電話はコードレスのビジネスフォンとして広く利用されています。
コードレスタイプのビジネスフォンを導入する際のポイント
コードレスタイプのビジネスフォンを導入する際は、以下のポイントを確認することが重要です。
- 通信範囲がオフィスの構造に依存する点に注意する
- 将来的な人員増加やオフィスのレイアウト変更をも想定する
- 通話の音声品質とセキュリティを確保する
- 拠点間での連携やテレワークへの対応も考慮する
それぞれのポイントについて解説します。
通信範囲がオフィスの構造に依存する点に注意する
コードレス電話機の通信範囲は、オフィス構造や壁の材質、柱の有無などによって変わります。特に、鉄筋コンクリートの建物や地下などでは、電波が届きにくいケースがあるため、注意が必要です。
また、クラウドPBXとスマートフォンを連携し内線電話化した場合、基本的に社内Wi-Fiや4G/5Gを利用するため、ネットワーク環境が通話品質に直結します。Wi-Fiを利用する場合は、PCやプリンターなどほかの機器と帯域を共有するため、電波干渉や通信遅延が発生しやすくなる点が課題です。
一方、DECT方式のIP電話のように専用周波数(1.9GHz)を使用する機器であれば、こうした干渉の影響を受けにくく、通話の安定性を確保できます。
将来的な人員増加やオフィスのレイアウト変更を想定する
ビジネスフォンとしてコードレス電話機を導入した後は、人員の増加や座席レイアウトの変更、フロア拡張などに伴い、機器の追加や設定変更が必要となる可能性があります。
導入する段階から将来的な人員増加やレイアウト変更を想定したうえで製品を選定したり、構成を考えたりすることが重要です。
なお、クラウド型の電話サービスを利用すれば、物理的な配線工事が不要で、設定変更などもリモートで実施できます。
通話の音声品質とセキュリティを確保する
コードレス電話機をビジネスフォンとして使用する場合、通話の音声品質とセキュリティを確保することが重要です。対応が不十分だと、業務効率の低下や情報が漏えいするリスクが高まります。
事前に通話音質の安定性(ノイズや遅延がないか)、暗号化しているか、通話録音やログ取得の機能はあるかなどを確認するとよいでしょう。
特に、個人情報や機密情報を取り扱う部署では、より安全性の高い通信環境を確保することが重要です。
拠点間での連携やテレワークへの対応も考慮する
テレワークの普及により、本社と支店間、オフィスと従業員宅間などでシームレスな電話対応が求められています。こうしたニーズに対応するためには、クラウド型電話サービスと連携できるビジネスフォンの導入が効果的です。
次章では、コードレス電話機を利用したビジネスフォンとクラウド型のIVR(電話自動応答)とを連携するメリットを解説します。
コードレスのビジネスフォンでクラウド型IVRを利用するメリット
クラウド型のIVRとコードレスのビジネスフォンを組み合わせることで、オフィス内外を問わず柔軟で効率的な電話対応が可能になります。
特に、スマートフォンやワイヤレス電話端末などのコードレス機器を活用すれば、居場所に縛られない働き方を実現できるでしょう。
ここでは、コードレスのビジネスフォンを通じてクラウド型のIVRを利用するメリットを紹介します。
配線工事が不要で初期費用を抑えた導入が可能
クラウド型のIVRを利用する場合、オフィスにPBX(電話交換機)のような機器や複雑な配線を設置する必要がありません。そのため、電話設備の構築費用や工事費を大幅に削減できます。
レイアウトの変更やオフィス移転時の再工事なども必要ないため、スムーズに運用できるでしょう。
電話自動応答や録音などの機能が利用できる
クラウド型のIVRは、従来の電話機では実現しにくかった電話機能の拡張にも対応しています。
例えば、着信を部署ごとに振り分けたり、通話録音機能でトラブルに対応したり品質管理を強化したりできます。CRM(顧客管理システム)と連携することも可能です。
スマートフォンで通話内容確認できる
クラウド型のIVRを活用すれば、通話内容の録音・テキスト・要約化を自動で行い、チャットやメールに通知できます。担当者がオフィスにいなくても、スマホやPCから電話応対の内容を把握できます。
電話対応が人に依存しない仕組みが整うため、在宅勤務やシフト勤務といった柔軟な働き方にも適しています。
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電話番号種別 | 取得できる電話番号 |
---|---|
IP電話 | 050番号 |
フリーダイヤル | 0120番号、0800番号 |
市外局番 | 東京03番号、大阪06番号をはじめとした全国の市外局番 |
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※050番号の場合は即日、フリーダイヤル・市外局番は数営業日いただきます
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