【2025年】ボイスボットの比較ポイント・料金・おすすめサービス3選を解説

この記事はこんな方におすすめ
- 電話のプッシュ操作が面倒という顧客の不満を解消し、AIとの会話で自己解決率を高めたい
- ボイスボットサービス各社のAI認識の精度やCRM連携の柔軟性を比較したい
- ボイスボットの投資対効果(ROI)をまとめ、上司を納得させる資料をまとめたい
「人手不足で電話対応が追いつかない」。このような悩みを抱えるコールセンターの責任者やDX担当者もいるのではないでしょうか。そんな悩みの解決策として注目されているのが「ボイスボット」です。
AIの導入により、ボイスボットは単なる自動応答システムを超え、企業の電話業務を変えつつあります。
この記事では、ボイスボット強みや弱み、料金体系、導入事例、サポート体制までを網羅的に比較・解説します。
ボイスボットとは

ボイスボットとは、AI(人工知能)を活用し、人間のように音声で対話できるシステムです。顧客が話す言葉の意図を理解し、より自然で柔軟な対話が可能で、コールセンターの一次受付や定型的な問い合わせ対応、予約受付、アウトバウンドコールなど、幅広い用途で活用されています。
国内のボイスボット市場は、深刻な人手不足を背景に急拡大しており、2023年度には前年比85.0%増の37億円規模に達しました。2029年度には191億円に達すると予測されており、企業の電話業務効率化における重要なソリューションとして、その存在感を増しています。
ボイスボット主要5社の比較
ここでは、国内の主要なボイスボットサービス5つを比較します。それぞれに強みや特徴があるため、自社の優先順位と照らし合わせながら検討してみてください。
サービス名 | コア技術・エンジン | 料金体系(月額) | サポート体制 | 特徴・おすすめの企業 |
|---|---|---|---|---|
PKSHA Voicebot | 自社開発エンジン(市場シェアNo.1) | 要問合せ | 専門チームによる伴走型 | 安定性と実績を最重視する大企業。NTTドコモなど大規模導入実績が豊富。 |
AmiVoice ISR Studio | AmiVoice(音声認識市場No.1) | 3万円~(トライアルプラン) | 自己解決型+個別サポート | ROI最大化を目指す企業。最高の認識精度を誇るエンジンで、PoCから始めたい場合に最適。 |
AI Messenger Voicebot | 独自対話エンジン | 30万円~ | 専任担当者による伴走型 | 戦略的パートナーを求める企業。手厚いサポートで導入後の成果にコミット。社内リソースが限られている場合に。 |
MOBI VOICE | 主要エンジン活用 | 要問合せ | 定期的なフォローアップ | 金融など規制業種や、人とボTtoの協調運用をしたい企業。導入の迅速さも魅力。 |
commubo | 独自エンジン(自然対話重視) | 要問合せ | 自己解決型+個別サポート | 対話品質と柔軟性を重視する企業。BtoBのアウトバウンドなどユニークな実績も。 |
ボイスボットサービスの選び方
ボイスボットの導入効果を最大化するためには、自社の課題や目的に合ったサービスを慎重に選ぶ必要があります。ここでは、ボイスボットサービスの選定時に必ずチェックしておきたい5つのポイントを紹介します。
自社の規模や導入目的で選ぶ
まず、「何のためにボイスボットを導入するのか」という目的を明確にすることが重要です。
- 定型業務の自動化によるコスト削減が最優先か
- 複雑な問い合わせに対応し、顧客体験(CX)を向上させたいのか
- ミッションクリティカルな大規模導入で、とにかく安定性を重視するのか
自社の優先順位によって、選ぶべきサービスは大きく異なります。
例えば、コスト削減が目的なら音声認識精度の高いシンプルなものを、顧客体験向上が目的なら柔軟なシナリオ設計や手厚いサポートが受けられるものを選ぶと良いでしょう。
既存システムと連携できるかどうか選ぶ
ボイスボットは、単体で利用するだけでなく、既存の業務システムと連携させることで真価を発揮します。
PBX/CTIやCRM(顧客管理システム)、SFA(営業支援システム)、予約システムなど、現在利用しているシステムとAPI連携が可能かどうかは、必ず確認してください。
例えば、CRMと連携すれば、着 信時に顧客情報をポップアップ表示したり、ボイスボットが受け付けた内容を自動で顧客DBに登録したりできます。既存システムとのスムーズな連携は、業務効率を飛躍的に向上させるでしょう。
導入・運用サポート体制で選ぶ
ボイスボットは「導入して終わり」のツールではありません。導入後に対話ログを分析し、シナリオを改善していく継続的なチューニングが不可欠です。
このチューニングを自社のリソースで行うのか、ベンダーのサポートを期待するのかによって、選ぶべきサービスは変わってきます。
- ツール提供型: 自社にDX推進チームなどがあり、主体的に運用できる場合は、ライセンス費用を抑えられるこのタイプが適しています。
- ソリューションパートナー型: 社内に専門リソースがない場合、導入後の分析から改善提案までを一貫して行ってくれる、手厚い伴走サポートを提供するベンダーが安心です。
サポート体制の違いは、TCO(総所有コスト)とプロジェクトの成否に直結するため、自社の体制を考慮して慎重に判断しましょう。
投資対効果(ROI)で選ぶ
ボイスボットの料金体系は、初期費用と月額費用で構成されます。月額費用は、大きく「固定型」と「従量課金型」に分かれます。
- 月額固定型: 毎月のコストが一定で、予算管理がしやすいのが特徴です。問い合わせ件数が多く、安定している企業に向いています。
- 月額従量課金型: 利用量に応じて費用が変動します。問い合わせ件数が少ない、または季節変動が大きい企業に適しています。
価格だけでなく、「オペレーターの人件費削減額」「機会損失の削減額」などを定量的に試算し、投資対効果(ROI)を評価することが重要です。無料トライアルなどを活用し、小規模なPoC(概念実証)で費用対効果を検証してから本格導入を決定するのも有効な手段といえるでしょう。
セキュリティ要件で選ぶ
ボイスボットは顧客の個人情報などを取り扱うため、セキュリティ対策は極めて重要です。特に、金融や医療、自治体など、厳格なセキュリティが求められる業界では、ベンダーの対策レベルを厳しくチェックする必要があります。
- ISMS認証(情報セキュリティマネジメントシステム)やPマーク(プライバシーマーク)を取得しているか
- データの暗号化、アクセス制御などの対策は十分か
- 金融業界など、自社と同じ規制業種での導入実績があるか
信頼できるベンダーは、これらのセキュリティ対策を適切に実施しています。公式サイトや資料で確認し、必要であれば直接問い合わせましょう。
ボイスボットサービスの比較ポイント
ボイスボットを比較検討する際には、料金や機能といった基本的な項目に加えて、導入実績や契約条件など、多角的な視点から評価することが成功の鍵を握ります。
初期費用や月額料金などの料金体系
料金体系はベンダーによって大きく異なり、多くは価格を非公開として個別見積もりの形式をとっています。しかし、一部では料金プランを公開している企業もあります。
- 初期費用: 0円から数十万円までと幅広く、トライアルプランでは無料の場合もあります。
- 月額費用: 3万円程度の低価格なプランから、100万円を超える高機能・高サポートのプランまで様々です。
- 課金モデル: 月額固定型、従量課金型、あるいはそのハイブリッド型などがあります。
価格が非公開のベンダーに対しては、料金プランを公開している競合サービスの価格を基準に、機能やサポート内容との妥当性を確認することが、交渉のポイントになります。
どのような機能が備わっているか
ボイスボットのコアとなるのが、音声認識エンジンと対話性能です。
- 音声認識精度: 自社開発の高精度エンジンを搭載しているか、市場で評価の高いエンジン(例:AmiVoice)を利用しているかを確認しましょう。業界特有の専門用語や固有名詞に対応できるかも重要なポイントです。
- 対話性能: 自然な会話のテンポや、柔軟なシナリオ分岐が可能かを確認します。生成AIとの連携によって、顧客の発話意図を汲み取った高度な対話ができるかも比較のポイントになります。
- 連携機能: CRMやPBX/CTIとのAPI連携、SMS送信などのオムニチャネル対応が可能 かどうかも、業務効率に大きく影響します。
同じ業界での導入実績はあるか
自社と同じ業界や、同程度の企業規模での導入実績があるかは、非常に重要な判断材料です。
公式サイトの導入事例などを確認し、自社が抱える課題と近いケースで、どのような定量的成果(例:コスト◯%削減、応答率◯%改善)を上げているかを確認しましょう。特に、金融や不動産といった専門知識や特定の業務プロセスが求められる業界では、その業種での実績がソリューションの信頼性を担保してくれるでしょう。
最低利用期間など契約内容はどうなっているか
契約前に細かい条件もしっかりと確認しておくことが、トラブル防止につながります。
- 最低利用期間: 多くのサービスで、6ヶ月や1年といった最低利用期間が設定されています。
- SLA(サービス品質保証制度): サービスの稼働率や障害発生時の対応について、どのような保証がされているかを確認しましょう。ミッションクリティカルな業務で利用する場合は特に重要です。
- 解約条件: 解約時の手続きやデータの取り扱いについても、事前に確認しておくと安心です。
ボイスボットを導入する際の流れ
実際にボイスボットを導入する際には、一般的に以下のステップで進めます。自社の状況に合わせて、計画的に進めていきましょう。
- 1. 課題の洗い出しと 要件定義
- 2. 情報収集とサービス選定
- 3. トライアル・PoCの実施
- 4. 導入とシナリオ構築
- 5. 実際の運用と改善
1. 課題の洗い出しと要件定義
まず、電話業務における現状の課題を具体的に洗い出します。「応答率が低い」「特定の問い合わせが多い」「後処理に時間がかかっている」など、定量的なデータに基づいて課題を明確にします。
その上で、「コストを20%削減する」「応答率を90%以上に改善する」といった、ボイスボット導入によって達成したい目標(KGI/KPI)と、必要な機能(要件)を定義します。
2. 情報収集とサービス選定
定義した要件をもとに、複数のボイスボットサービスの情報を収集し、比較検討します。本記事のような比較サイトや、ベンダー各社の公式サイト、資料などを活用すると良いでしょう。
いくつかの候補に絞り込んだら、各社に問い合わせて、より詳細な機能説明や見積もり、導入事例などをヒアリングします。
3. トライアル・PoCの実施
本格導入の前に、無料トライアルや、費用を抑えたPoC(概念実証)の実施をおすすめします。
実際の業務に近いシナリオでテスト運用することで、音声認識の精度や対話性能、管理画面の使いやすさなどを具体的に評価できます。また、この段階で費用対効果を試算することで、導入の意思決定をより確実なものにできるでしょう。
4. 導入とシナリオ構築
導入するサービスが決定したら、契約手続きを進めます。その後、要件定義に基づいて具体的な対話シナリオを構築するステップに入ります。
このシナリオ構築は、ベンダーが主導で行う場合と、自社が主体となって行う場合があります。どちらの場合でも、実際の顧客との対話を想定し、分かりやすくスムーズな導線を設計することが重要です。
5. 実際の運用と改善
ボイスボットは、導入して終わりではありません。本番稼働後にこそ、本当の運用が始まります。
定期的に対話ログやレポートを分析し、「どこで顧客がつまずいているか」「認識できなかった単語は何か」を把握して、シナリオや辞書のチューニングを継続的に行います。このPDCAサイクルを回し続けることが、ボイスボットの効果を最大化する鍵です。
ボイスボット導入時の注意点
ボイスボットの導入を成功させるためには、いくつか押さえておくべき注意点があります。これらを意識することで、導入の失敗リスクを大幅に減らせるでしょう。
導入目的を明確にする
最も重要なのは、「なぜボイスボットを導入するのか」という目的を社内で明確に共有することです。「流行っているから」といった曖昧な理由ではなく、「人件費を◯%削減するため」「機会損失 をなくし売上を◯円向上させるため」といった具体的な目標を設定してください。
目的が明確であれば、必要な機能や選ぶべきサービスが自ずと見えてきますし、導入後の効果測定も容易になるはずです。
スモールスタートを心がける
最初からすべての電話業務を自動化しようとすると、シナリオが複雑になりすぎたり、現場の混乱を招いたりする可能性があります。
まずは、「資料請求の受付」「定型的なFAQ対応」など、業務内容が限定的で自動化しやすい範囲から始める「スモールスタート」が成功の秘訣です。小さな成功体験を積み重ねながら、徐々に対象範囲を拡大していくことで、リスクを抑えつつ着実に成果を出せます。
継続的なチューニングを怠らない
ボイスボットは、一度設定すれば完璧に機能し続ける魔法のツールではありません。顧客の話し方や問い合わせ内容は多様で、新たな質問も日々生まれます。
導入後は、定期的に対話ログを分析し、認識率が低い単語を辞書登録したり、シナリオの分岐を見直したりするといった、地道なチューニング作業が不可欠です。この継続的な改善活動を怠ると、ボイスボットの応答精度は徐々に低下し、宝の持ち腐れになりかねません。ベンダーのサポートも活用しながら、根気強く育てていく姿勢が求められます。
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