【2025年】固定電話回線の新規契約費用はいくら?料金相場と申込手順を徹底解説

オフィスの新設や移転に伴う電話回線の新規契約は、担当者にとって重要な業務です。しかし「どの回線を選べばいいのか?」「初期費用や月額料金はいくらかかるのか?」など、専門的な知識がないと分かりにくい点も多いのではないでしょうか。
本記事では、これから固定電話回線を新規で契約する方に向けて、回線の種類別に費用相場や申し込み手順、そして自社に最適なサービスを選ぶためのポイントを徹底解説します。
電話回線の新規契約にかかる費用の全貌
まず、電話回線を新規で契約する際に発生する費用について、全体像を把握しておきましょう。コストは大きく「初期費用」と「月額料金」の2つに分けられます。
新規契約時の初期費用とは
初期費用とは、電話回線を利用開始するまでに一度だけ発生するコストです。主な内訳は以下の通りです。
- 契約料: 通信事業者との契約時に発生する事務手数料です。
- 施設設置負担金: 従来のアナログ回線やISDN回線で、電話加入権がない場合に必要でした。39,600円(税込)と高額ですが、現在主流の光回線やクラウド電話では不要です。
- 工事費: 電話回線を引き込むための工事費用で、建物の状況や配線の有無によって変動します。
月額料金の相場とその内訳
月額料金とは、毎月継続的に発生するコストです。主に以下の要素で構成されます。
- 基本料金: 回線や選択したプランに応じた固定料金です。
- オプション料金: 発信者番号表示(ナンバー・ディスプレイ)や転送機能など、追加機能の利用料です。
- 通話料: 実際に電話をかけた時間や距離に応じて発生する料金です。
クラウド電話なら初期費用を抑えられる
もし「できるだけ初期費用を抑えたい」と考えるなら、クラウド電話(クラウド型IVRやクラウドPBX)も有力な選択肢になります。
クラウド電話は、インターネット経由で電話機能を利用するサービスのため、物理的な交換機(PBX)や大規模な配線工事が不要です。そのため、施設設置負担金はもちろん、高額な機器購入費や工事費も発生せず、数万円程度の初期設定費用だけで導入できるケースがほとんどです。
電話回線の種類とそれぞれの特徴
電話回線の費用を比較する上で、まずは回線の種類とそれぞれの特徴を理解することが重要です。ここでは代表的な4つの選択肢を解説します。
回線種別 | 特徴 | こんな企業におすすめ |
---|---|---|
アナログ回線 | 銅線を利用した旧来の電話回線。2024年以降、IP網へ移行しサービス縮小中。 | 新規導入は非推奨 |
デジタル回線(ISDN) | 1本で2通話同時に可能だったが、2028年末でサービス完全終了が決定。 | 新規導入は非推奨 |
光回線(ひかり電話) | 光ファイバーを利用した高品質なIP電話。現在の固定電話の主流。 | 安定した通話品質と信頼性を求める企業 |
IP電話・クラウド電話 | インターネット回線を利用する電話。柔軟性と拡張性が高い。 | 初期費用を抑えたい、リモートワークに対応したい企業 |
アナログ回線のメリット・デメリット
アナログ回線は、銅線(メタル線)を使った昔ながらの電話回線です。
しかし、NTTのIP網移行に伴い、従来の仕組みは実質的に終了しています。今から新規でオフィスに導入するメリットはほぼなく、選択肢から外して考えるのが賢明でしょう。
デジタル回線(ISDN)の特徴
ISDN(INSネット)は、1本の回線で2つの通話や通信が同時に行えるデジタル回線です。かつては多くの企業で利用されていましたが、こちらもIP網への移行に伴い、段階的にサービスを終了します。
特にデータ通信に利用される「デジタル通信モード」は2024年1月に終了しており、2028年12月31日にはサービス自体が完全に終了する予定です。将来的なリスクが非常に高いため、今からの導入は推奨できません。
参照: INSネットをご利用の事業者さまへ|固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行, 取得日:2025年7月
光回線(ひかり電話)の利点
光回線(ひかり電話)は、光ファイバーを利用したIP電話サービスで、現在のビジネスフォンの主流となっています。
高品質で安定した通話が魅力で、通話料も全国の固定電話へ一律3分8.8円(税込)など、従来のアナログ回線より安価に設定されている点が特徴です。
法人向けプランは主に2種類あり、必要な機能を追加していくと、大規模向けの「オフィスA(エース)」の方が小規模向けの「オフィスタイプ」より安くなる「価値の逆転現象」が起こるため、プラン選定には注意しましょう。
【第4の選択肢】IP電話・クラウド電話とは
IP電話やクラウド電話は、インターネット回線を通じて音声通話を行うサービスです。中でもクラウド電話(クラウド型IVRやクラウドPBX)は、電話交換機の機能をクラウド上で提供するため、物理的な機器の設置が不要なのが最大の特徴です。
これにより、初期費用を大幅に抑えられるだけでなく、スマートフォンを内線化して、場所を選ばずに会社の番号で発着信できるなど、現代の多様な働き方に柔軟に対応できます。
電話回線の新規申し込み手続きの流れ
自社に合った回線の種類が見えてきたら、次は申し込み手続きの具体的な流れを確認しましょう。ここでは一般的な光回線の導入を例に解説します。
申し込み前の準備と確認事項
申し込みをスムーズに進めるために、事前に以下の点を準備・確認しておきましょう。
- 必要書類の準備: 法人の場合、登記簿謄本(履歴事項全部証明書)の写しや、担当者の本人確認書類(運転免許証など)が必要です。
- 利用場所の確認: サービスが提供可能なエリアかどうかを、通信事業者のウェブサイトなどで確認します。
- プランの決定: 利用するチャネル数(同時通話数)や、必要なオプションサービスをあらかじめ決めておきます。
契約手続きから開通までのステップ
- 申し込み: 通信事業者のウェブサイトや電話、販売代理店などを通じて申し込みます。
- 内容確認・工事日の調整: 申し込み内容の確認連絡があり、その後、開通工事の日程を調整します。
- 開通工事の実施: 専門の業者がオフィスに訪問し、光ファイバー回線の引き込みや機器の設置・設定作業を行います。工事は通常1〜2時間程度で完了します。
- 利用開始: 工事が完了すれば、その日から電話回線が利用可能になります。
電話回線の工事費用とその内容
次に、電話回線の導入で気になる工事費用について見ていきましょう。工事費は、導入する回線の種類やオフィスの環境によって大きく変わります。
工事費用の相場とその内訳
光回線を新規で導入する場合、工事費の相場は20,000円〜40,000円程度です。この費用には、電柱からの回線引き込み、室内への配線、終端装置(ONU)の設置などが含まれます。
ただし、これはあくまで標準的な工事の場合です。建物の構造や既存の配管が利用できない場合など、追加の作業が発生すると費用はさらに高くなる可能性があります。
工事の種類と必要な手続き
主な工事には、電柱から建物まで回線を引き込む「屋外工事」と、建物内の配線盤から電話機を設置する場所まで配線する「屋内工事」があります。
工事には原則として立ち会いが必要ですが、手続き自体は申し込み時に通信事業者が手配してくれるため、利用者が個別に業者を探す必要はありません。
工事不要で導入できる電話回線は?
クラウド電話は物理的な配線工事が不要です。
すでにオフィスにインターネット環境があれば、PCやスマートフォンにアプリをインストールしたり、IP電話機をLANケーブルに接続したりするだけで利用を開始できます。工事日程の調整や立ち会いの手間が省け、導入コストを大幅に削減できます。
電話回線を安く利用するためのポイント
電話回線は継続的に利用するものだからこそ、少しでもコストを抑えたいものです。ここでは、電話回線を安く利用するための3つのポイントをご紹介します。
プロバイダー選びの重要性
同じ回線サービスでも、提供するプロバイダーによって料金プランやキャンペーンが異なります。
特にクラウド電話は、サービス提供会社が数多く存在し、価格競争も激化しています。月額数百円から利用できるサービスもあれば、高機能な分、高価なサービスもあります。複数の会社から見積もりを取り、機能と価格のバランスを慎重に比較検討することが重要です。
キャンペーンや割引サービスの活用
多くの通信事業者やプロバイダーが、新規契約者向けのキャンペーンを実施しています。
「初期工事費実質無料」「月額料金が数ヶ月割引」といった特典を活用することで、導入時の負担を大きく軽減できます。契約を検討する際は、公式サイトなどで最新のキャンペーン情報を必ずチェックしましょう。
長期的なランニングコストで比較する
初期費用が安くても、長期的に見ると割高になるケースがあるため、総所有コスト(TCO)の視点を持つことが重要です。
例えば、オンプレミス型のPBXは高額な初期投資が必要ですが、月々のランニングコストは回線料のみです。一方、クラウドPBXは初期費用が安いですが、毎月の利用料が発生します。
しかし、オンプレミス型には機器のメンテナンス費用や数年後の陳腐化による再投資リスクがあります。
5年間のトータルコストで比較すると、クラウド電話の方が経済的になるという試算もありますので、自社の状況を鑑みて、どちらにするかを選びましょう。
自社に最適な電話環境を構築しよう
電話は、顧客や取引先とつながるための重要なビジネスインフラです。解説した内容を参考に、ぜひ自社の事業戦略に合った最適な電話環境を構築してください。
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