【比較表付き】ビジネスフォンの種類を徹底比較
オフィスでの電話業務に必要な機能を備えたビジネスフォンには、レガシーPBXやクラウドPBX、IP-PBXなどいくつかの種類があります。どのような違いがあるのかわからず、自社に最適なビジネスフォンの選び方に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ビジネスフォンの種類と選び方のポイントについて詳しく解説します。それぞれのメリット・デメリットを比較し、自社のニーズに合った電話環境を構築しましょう。
なお、ビジネスフォンは曖昧な言葉で、電話機自体を指すケースもありますが、この記事では「オフィスの電話システム」という前提で解説します。
- 1.ビジネスフォンの種類 | 電話機と電話システム
- レガシータイプ
- クラウドPBX
- IP-PBX
- 2.ビジネスフォンの種類の選び方 | メリット・デメリットで比較
- ビジネスフォン(オフィスの電話システム)の種類を比較
- 3.それぞれのビジネスフォンが向いているケース
- レガシータイプ
- IP-PBX
- クラウドPBX
- 3.ビジネスフォンを導入するならクラウドPBXがおすすめ
- クラウドPBXの導入を検討中なら「IVRy」がおすすめ
1.ビジネスフォンの種類 | 電話機と電話システム
代表的なビジネスフォンの種類には、以下の3つがあります。
レガシータイプ
レガシータイプは、企業内に主装置と呼ばれる機器を設置し、有線で各席の電話機とつないで使用する従来型のビジネスフォンです。
導入するには、主装置や電話線の配線などの設置工事が必要です。電話専用の回線を使って通信するため、音質と安定性に優れています。
クラウドPBX
クラウドPBXは、インターネット経由で利用するビジネスフォンです。物理的なPBX装置の設置が不要で、電話機とインターネット回線があればすぐにビジネスフォンを利用できます。
クラウド型のため拡張性に優れており、従業員数や拠点数の増減などに柔軟に対応できる点も大きな強みです。電話システムの運用保守業務の負担が、大幅に軽減されるでしょう。
IP-PBX
企業内にIP-PBXと呼ばれる装置を設置して、電話システムを構築するタイプです。IP-PBXでは、従来の電話専用回線ではなく、インターネット(IPネットワーク)と社内LANを利用して音声通信を行います。
インターネット接続とIPネットワークを共用できるため、電話回線を利用するよりも通話料金を抑えられる点がメリットです。また、社内の電話端末を増設する際に工事が不要な点が、レガシータイプよりも優れています。
2.ビジネスフォンの種類の選び方 | メリット・デメリットで比較
ビジネスフォンの種類を選ぶときのポイントを、比較表をもとに解説します。
ビジネスフォン(オフィスの電話システム)の種類を比較
レガシータイプ | IP-PBX(IP電話) | クラウドPBX | |
---|---|---|---|
外線の発着信 | 〇 | 〇 | 〇 |
内線電話 | 〇 | 〇 | 〇 |
パーク保留/転送 | 〇 | 〇 | 〇 |
録音/留守電 | 〇 | 〇 | 〇 |
110番などの特殊番号への発信 | 〇 | × | × |
スマートフォンの利用 | × | 〇 | 〇 |
CTIなど、各種システムとの連携 | △ インターフェース開発をすれば連携可能 | 〇 | 〇 |
複数拠点での利用 | △ 可能だが設備の設置が必要 | △ 可能だが設備の設置が必要 | 〇 インターネット回線と電話機のみ用意すれば、複数拠点で即座に利用できる |
通話品質 | 〇 高品質で安定性がある | 〇 近年のネットワーク環境では高品質(ただし、ネットワーク環境に左右されるリスクあり) | 〇 近年のネットワーク環境では高品質(ただし、ネットワーク環境に左右されるリスクあり) |
セキュリティ | ○ 専用線のため堅牢性が高い | ○ ネットワーク経由で攻撃を受ける危険性があるが、適切な対策によりセキュリティリスクを低減できる | ○ ベンダー側にて必要十分なセキュリティ対策が実施されている |
拡張性(端末数や拠点の追加) | △ 可能だが機器追加などに手間がかかる | △ 可能だが機器追加などに手間がかかる | ◎ 申し込みすれば即拡張できる |
初期費用 | × 機器購入費用や工事費用などが高額 | × 機器購入費用や工事費用などが高額 | 〇 物理的な機器の購入や工事が不要で、安価に利用を開始できる |
月額費用 | 〇 回線費用、通話料電気代のみ | 〇 回線費用、通話料電気代のみ | 〇 1台あたり数千円から利用できる |
運用保守労力 | × 主装置や回線の運用保守が必要 | × IP-PBXサーバーや回線の運用保守が必要 | 〇 ベンダー側ですべて実施 |
3.それぞれのビジネスフォンが向いているケース
各ビジネスフォンが、どのような会社に向いているのかを解説します。
レガシータイプ
初期費用が発生しても、小規模なオフィスで高音質かつシンプルな電話機能のみを利用したいケースに、レガシータイプは適しています。
ただし、レガシータイプを利用することは、以前は主流でしたが、昨今はほとんど採用されなくなっています。
IP-PBX
スマートフォンやPC、IP電話機などさまざまな端末を使用したいケースや、通話料金を抑えてビジネスフォンを利用したいケース、台数の増設など、ある程度の拡張性を担保したいケースなどに適しています。シンプルな機能のみに絞られている製品が多いため、費用を抑えつつ絞られた機能のみ利用したいといったニーズに向いています。
クラウドPBX
初期費用を抑えてビジネスフォンを設置したいケースや台数や拠点の増設を予定しており、柔軟性と拡張性を担保したいといったケースに適しています。
また、随時新機能のリリースや機能アップデートが行われるため、最新のビジネスフォン機能を使ってビジネスを変革していきたい企業にも向いているでしょう。
3.ビジネスフォンを導入するならクラウドPBXがおすすめ
近年では、クラウドPBXを導入する企業が増加しています。クラウドPBXの主なメリットは以下のとおりです。
- オフィスに設置する電話機(狭い意味でのビジネスフォン)はもちろん、スマートフォンやタブレット、パソコンからも電話機能を利用できる
- インターネット環境があれば、外出先や自宅などからも外線や内線機能を利用でき、社員の働き方の幅が大きく広がる
- 通話録音や顧客管理、自動音声ガイダンスなど、電話業務を効率化するための多様な機能を利用できる
- AI連携のように、最新技術を活用した機能が随時提供されるため、電話業務を時代に応じてアップデートできる
- 電話端末とインターネット回線があれば利用可能なため、台数や拠点の増設に素早く対応できる
クラウドPBXは無料トライアルを実施しているサービスも多いため、まずはお試しで利便性や機能を体験することをおすすめします。
この記事では、ビジネスフォンの種類を比較表とともに解説しました。
かつて主流だったレガシータイプに代わり、インターネットとIPネットワークを活用するIP-PBXが登場して利便性や拡張性が向上しました。
さらに、近年はネットワーク環境の向上やクラウド技術の進歩により、さらに便利なクラウドPBXが主流になりつつあります。ビジネスフォンの導入やリプレイスを検討する際は、ぜひ本記事をご活用ください。
クラウドPBXの導入を検討中なら「IVRy」がおすすめ
「IVRy(アイブリー)」は、IVRを活用したクラウド型の電話自動応答サービスです。電話の着信時に自動音声ガイダンスが応答し、用件に応じて音声案内や転送を自動的に行います。日本語、英語、中国語、韓国語に対応しているため、海外拠点での利用にもおすすめです。
「IVRy」の導入により、簡単な問い合わせは自動回答できるため、電話対応件数を大幅に削減できます。さらに、迷惑電話対策や顧客管理機能、AIによる文字起こしなど、電話業務を便利にする機能が豊富にあり、月額2,980円~という低コストで利用可能。
クラウドPBXよりも手軽に導入できるため、海外に拠点を持つ企業におすすめの選択肢です。