コールセンターのPBXとは?選び方とメリットを解説

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コールセンターの運営において、効率的な電話対応は顧客満足度を左右する重要な要素です。効率化の手段の一つとして挙げられるのが「PBX」です。しかし、PBXとは具体的に何なのか、ビジネスフォンとの違いや、どのように選べば良いのか疑問に思われる方も多いでしょう。本記事では、コールセンターにおけるPBXの役割や種類、導入するメリットについて詳しく解説します。

コールセンターの運営において、効率的な電話対応は顧客満足度を左右する重要な要素です。

効率化の手段の一つとして挙げられるのが「PBX」です。しかし、PBXとは具体的に何なのか、ビジネスフォンとの違いや、どのように選べば良いのか疑問に思われる方も多いでしょう。

本記事では、コールセンターにおけるPBXの役割や種類、導入するメリットについて詳しく解説します。

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【監修】岩間 悠太

(株式会社IVRy / 事業統括マネージャー)

2002年ベルシステム24入社。 23年間のコンタクトセンター/BPO事業会社での経験を経て、2025年4月より現職。営業、マネジメント、ソリューション開発、海外事業立ち上げまで幅広く経験。労働集約型ビジネスからテクノロジー主導のSaaSビジネスへと転身し、対話型AIの社会実装を推進している。

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コールセンターにおけるPBXとは?

PBX(Private Branch Exchange)とは、企業内の電話通信を統合的に管理・制御するシステムです。日本語では「構内交換機」とも呼ばれ、複数の電話機を内線・外線ともに効率的に接続・制御します。事業所にPBXを設置すると、外部からの着信を一度PBXで受け、適切な電話機に接続したり転送したりすることが可能になります。また、社内の電話機を内線でつなぎ、スムーズな社内連絡や取り次ぎができるのも特徴です。

PBXとビジネスフォンの違い

ビジネスフォンは、企業向けに設計された多機能電話機や小規模な電話システムを指し、基本的な内線通話や転送機能を備えています。主に中小規模の事業所での利用を想定しており、接続可能な電話機の台数や拠点数に制限があります。例えば、一つの拠点内で数十台から多くても数百台程度の電話機を接続するのが一般的で、複数拠点間での内線通話や高度なカスタマイズには対応しにくい場合があります。

一方、PBXは企業全体の通信を統合管理する高度で拡張性のあるシステムです。数百台から数千台規模の電話機を接続することが可能で、複数の拠点を内線でつなぎ、遠隔地とのスムーズな社内連絡を実現します。また、他の通信システムや業務システムとの連携が容易で、企業のニーズに合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。

要するに、ビジネスフォンは基本的な通話機能を提供する小規模システムであるのに対し、PBXは大規模な電話網を構築し、高度な機能やカスタマイズが可能なシステムです。コールセンターのように大量の通話を効率的に処理し、複数拠点にまたがる通信網が必要な場合には、PBXの導入が適しています。

PBXの種類

PBXは、その設置形態や通信方式によっていくつかの種類に分類できます。主な分類として、「オンプレミス型PBX」「クラウドPBX」、そして通信方式による「アナログPBX」「IP-PBX」があります。

オンプレミス型PBX

オンプレミス型PBXは、企業内にPBX機器を設置し、自社で管理・運用する形態です。自社のニーズに合わせて高度にカスタマイズでき、システムの安定性やセキュリティを自社でコントロールできます。ただし、初期導入費用や機器の維持・管理コストが高くなる傾向があります。

オンプレミス型PBXには、従来の電話回線を利用するアナログPBXと、LANやインターネット回線を利用するIP-PBXがあります。

  • アナログPBX:従来のアナログ電話回線を使用し、音声通話を行います。音声品質が安定しており、既存の電話機器をそのまま利用できる利点がありますが、拡張性や他システムとの連携が難しい場合があります。
  • IP-PBX:VoIP(Voice over IP)技術を用いて、音声をデジタルデータとして通信します。スマートフォンやパソコンなど多様なデバイスで利用でき、他のITシステムと連携しやすいのが特徴です。

従来型のオンプレミスPBXを導入する場合、最低でも機器費用と工事費で数百万円の初期投資が必要になるケースは少なくありません。また、人件費や設備投資を自社で抱える必要がないため、多くの場合で内製よりコストを抑えられます。

ただし、専門性の高い業務や頻繁な仕様変更が想定される場合は、一概にそうとは言えません。自社の状況に合わせて、内製、外注、そして「アイブリー」のような対話型AIのようなツールを最適に組み合わせることが重要です。


クラウドPBX

クラウドPBXは、PBXの機能をクラウド上で提供するサービスです。自社でPBX機器を保有する必要がなく、インターネット経由でサービスを利用します。これにより、初期導入費用や機器の管理コストを大幅に削減できます。

クラウドPBXは基本的にIP-PBXの技術をクラウド上で提供するものであり、以下の特徴があります。

  • 柔軟性と拡張性:ユーザー数や機能を必要に応じて追加・削減でき、事業規模の変化に柔軟に対応できます。
  • 多拠点・リモート対応:場所を問わず利用できるため、在宅勤務や複数拠点での利用に適しています。
  • 低コスト:初期費用が抑えられ、機器の維持・管理コストも不要です。

一方、オンプレミス型に比べてカスタマイズ性に制限がある場合や、インターネット回線に依存するため、回線品質によっては通話品質に影響が出る可能性があります。


オンプレミス型の場合、高額なサーバー機器の購入費や設置工事費といった初期投資に加え、システムの保守運用やアップデートにかかる人件費、数年ごとの機器リプレイス費用などが発生します。

一方、クラウド型システムはこれらの初期費用がかからず、常に最新の機能を利用できます。特に、事業規模の変動に合わせて柔軟にリソースを増減できる点は、オンプレミスにはない大きなメリットです。こうした点を踏まえると、クラウド化がコスト削減に繋がる可能性は高いと言えます。


コールセンターにPBXを導入するメリット

コールセンターにPBXを導入することで、電話網を整理できるほか、顧客とオペレーターのマッチングを効率化できるため、コスト削減や顧客満足度・従業員満足度の向上などに期待できます。

また、コールセンターの座席数の変動に簡単に対応できるだけでなく、オペレーターの応答率や入電状況をリアルタイムに可視化することで、業務フローを最適化しやすいのも、コールセンターにPBXを導入するメリットといえるでしょう。

柔軟なシステム構築がしやすいほか、比較的少ないコストで導入できるのも、PBXの大きな魅力です。

コールセンター向けPBXの選び方

コールセンターにPBXを導入する際は、導入規模や必要な機能、予算などと照らし合わせ、適切なシステムを選ぶ必要があります。

オンプレミス型PBXは、架電業務が事業所内で完結し、今後も事業規模や従業員数が大きく変わらないことが予想される場合に最適です。既にある程度の規模にあるコールセンターにおいて、自社特有の業務形態に最適化しやすいカスタマイズ性の高さが、オンプレミス型のメリットです。

一方、事業規模がこれから拡大あるいは縮小したり、従業員数が増減したりする可能性がある場合は、柔軟な運用でコストを削減しやすいクラウドPBXを選ぶのがよいでしょう。導入費用や維持費用の削減のほか、座席数のライセンスを柔軟に変更できるため、閑散期の固定コストを効率的に削減できるのがクラウドPBXの強みです。


小規模なコールセンターのマネージャーが今、取るべき戦略について、まずはテクノロジーの活用を積極的に検討することです。特に、低コストで始められるクラウド型のサービスは、小規模なセンターにとって有効な手段となります。

例えば、時間外アナウンスの自動化から始めるなど、小さな成功体験を積み重ねることが次のステップに繋がります。


おすすめのPBXシステムを紹介

さまざまな企業がPBXサービスを提供していますが、ここでは、おすすめの3つのクラウドPBXサービス「IVRy(アイブリー)」「BIZTEL(ビズテル)」「@nyplace(エニプレイス)」それぞれの特徴をご紹介します。

IVRy

BIZTEL

@nyplace

3つの特徴

・IVRやAIで電話の取り次ぎを自動化。業務の効率化を実現

・050番号は即日発行。市外局番やフリーダイヤルも取得可能

・営業時間外の電話応答を全て自動化

・現場から在宅まで幅広くサポートするハイブリッドタイプのクラウド型IPビジネスフォン

・拡張性の高いさまざまなサービスをラインナップ

・PCI DSSに準拠したコールセンターシステムを提供

・計画から運用まで約1~2か月の短期間で導入可能

・世界のコールセンターで使用されているAVAYA社の交換機を採用

・機能のカスタマイズやテレワーク化が可能

基本料金

初期費用:無料

月額基本料:2,980円~

初期費用:50,000円~

月額基本料:15,000円~

初期費用:要問い合わせ

月額基本料:20,000円~

主な機能

IVR

分岐設定

営業時間の設定

AI音声案内

録音音声案内

電話転送

SMS送信

通話録音

受電通知

着信通知

受電履歴

電話分析

ホワイトリスト

顧客管理

問い合わせフォーム

AI電話(ボイスボット)等

全通話録音

IVR

コールキューイング

ACD

モニタリング

エージェント向けガイダンス

折り返し呼管理

音声認識・テキスト化

ボイスボット連携

通話分析

AI連携

シートビュー

着信ルーティング

API連携

チャットボット連携等

エージェントマップ

CMS

設定変更ツール

one-X

IVR

ACD

ウィスパリング

通話録音

通話モニタリング

CTI等

IVRyは、架電業務におけるあらゆる課題に、月額2,980円という少額から取り組めるのがメリットです。電話応答を全て音声ガイダンスやAIで自動化でき、日本語だけでなく英語、中国語、韓国語など多言語に対応できるのが特徴です。

BIZTELは小規模から大規模のPBX導入まで幅広く対応しており、導入実績は実に2,000社以上。顧客満足度も高く、120件以上ものレビューで高く評価されています。

@nyplaceは750拠点以上が導入し、およそ5,000万円ものトータルコストを削減。内製コールセンターの応答率を97%以上の高い水準で維持するなど、数多くの実績があります。

PBXの導入を検討する際は各サービスの特徴を把握し、自社のニーズに合うサービスを適切に選ぶことが大切です。

PBXシステムの選び方

PBXは、コールセンターの電話網を整理し、業務効率化を図るのに効果的なシステムおよびサービスです。

PBXの導入によりオペレーションを最適化し、コスト削減、顧客満足度や従業員満足度の向上を図れるのが大きなポイントでしょう。

特にこれからPBXの導入を検討している企業や、既存のレガシーシステムの刷新を検討している企業には、費用対効果が高く拡張性のあるクラウドPBXがおすすめです。

サービスによって機能や料金が異なるので、導入規模や必要な機能、予算などと照らし、自社のニーズに即したシステムを選びましょう。

初めての電話対応ツールはアイブリーがおすすめ

コールセンターシステムの導入を検討しているものの、「オペレーターが3人しかいない…」「大規模コールセンターを作りたいわけじゃない…」とお悩みの方には、AI電話自動応答サービスのアイブリーをおすすめします!

アイブリーなら月額3,480円〜利用でき、スタッフが増えても料金は変わりません。コールセンターシステムだと高機能すぎる、という方におすすめです。

AI自動応答機能でスタッフの負担を削減

アイブリーの電話自動応答機能は、よくある質問には自動で回答できるほか、かかってきた電話にSMSを自動送信したり、重要な電話は担当者へ直接つなぐことも可能です。

音声ガイダンスは、テキストを入力するだけでAIが自動で読み上げてくれるので、どんな企業にもピッタリのガイダンスを手軽に用意することができます。

便利な顧客管理機能(CRM)付き

アイブリーの顧客管理機能(CRM)は、顧客の電話番号と氏名・住所・性別などの個人情報を管理できるほか、電話による問い合わせ履歴なども紐づけて管理できます。

通話しながらメモを残すこともできるので、ひとりひとりの顧客に寄り添ったきめ細かい対応が実現できます。

顧客対応の通話履歴を分析できる

アイブリーならAIを使った通話履歴分析ができるため、どの時間帯にどんな電話が多いのか、などの分析だけでなく、顧客が何を求めているのか、ニーズを把握でき、より顧客が求める商品・サービスの開発に役立てることができます。

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