銀行業のコスト削減を実 現するには?削減事例やポイントを紹介

日本のメガバンクや地銀を中心に、ATMや店舗を削減する流れが強まっています。通帳を有料化したり、コンビニATMに参入することで、ATMや店舗の運営費を削減する狙いです。
このほか、コスト削減が急ピッチで進められる銀行業界では、他にどんな削減ポイントがあるのでしょうか。この記事では、銀行でのコスト削減手法や、成功事例などについて解説します。
銀行の店舗は削減傾向に?
最近では、どこの銀行にもATMコーナーがあり、窓口と別で分けられています。窓口には銀行員が常駐し、待ち時間・待ち人数を示す掲示板が設けられていますが、混雑する日には誘導の係員がつくことも。
この他に、ATMが数台並んでいるだけで、窓口のない店舗も多数存在します。このよう な業務形態には多額の経費がかかっていますが、一方で超低金利政策が続く日本では、こうした経費が大きな負担となっています。
そのため、今後の数年間をメドに店舗数を半数程度へ減らす計画や、業態を大きく変更する指針が公開されているようです。
銀行のコストの種類
見えるコスト
商品やサービスにかかるコストが見えるコストに当たります。具体的には、人件費、印刷代等の事務諸経費などです。これには電話代や消耗品代、事務所の家賃、水道光熱費などがふくまれています。
見えるコストは削減がしやすく、その効果も見えやすいという特徴がある反面、削減しすぎると自らの首を絞めることになってしまう点に注意が必要です。
見えないコスト
見えないコストとは、業務を行うために必要な時間や労働力を指します。これらは削減するのが難しく、逆に、限られた資源をいかに効率よく回転させるかが重要です。
たとえば、電話対応に多くの時間と労働力を割いている企業も多いですが、銀行にかかってくる電話の大部分は営業時間や店舗への行き方といった「よくある質問」です。
たとえば電話対応をDXシステムに任せたなら、その時間・労働力を別のことに回すことができます。このように見えないコストを見直すことで、結果的に企業を大きく発展させる可能性もあるのです。