ビジネスフォンのニーズは今後も続く?ビジネスフォンのメリットとデメリットも解説
近年、Microsoft TeamsやZoomなどのオンライン会議システム、SlackやChatworkといったツールの普及により、ビジネスフォンを使わなくてもコミュニケーションをとれる時代となりました。
一方でビジネスフォンは、市外局番付き電話番号を利用した場合の信頼性や、内線・保留などのビジネスに関する電話機能も充実しています。そのため、社外の顧客との接点として、確固たるニーズがあることも事実です。
本記事では、ビジネスフォンの将来性やメリット・デメリットを整理します。
- 1.ビジネスフォンは今後もニーズがあるのか?
- ビジネスフォンのニーズは根強い
- 今後の市場規模も約3,400億円を維持する見込み
- 2.どのような点が評価されている?ビジネスフォンのメリット・デメリット
- メリット
- 業務の効率化
- 顧客対応品質の向上
- 柔軟な働き方の実現
- デメリット
- 電話対応労力の増加
- 導入・運用コスト
- セキュリティリスクの増加
- 3.ビジネスフォンは端末を使い分けて利用しよう
- 会社:固定電話機(IP電話機)
- 外出先:スマートフォン
- リモートワーク:スマートフォン・タブレット・PC
- カスタマーサポート:PC
- クラウドPBXの導入を検討中なら「IVRy」がおすすめ
1.ビジネスフォンは今後もニーズがあるのか?
まず、ビジネスシーンにおける電話のニーズの変遷やトレンドについて見ていきましょう。ビジネスフォンには広い意味がありますが、本記事では「企業で利用される電話システム全体」と定義して解説します。
ビジネスフォンのニーズは根強い
Microsoft TeamsやZoomなどのオンライン会議システムが普及し、オフィスでの電話システムのニーズが変化しているものの、ビジネスフォンには依然として根強い需要があります。
ビジネスフォンは、社外との外線電話だけでなく、社内の内線や保留・転送・録音など、場所にとらわれずリアルタイムにコミュニケーションできる手段として欠かせないツールです。特に、市外局番付きの固定電話番号(市外局番)は、企業の信頼性につながるため、多くの企業は電話番号の使用を続けている現状があります。
参考:法人は固定電話番号を取得すべきか?取得するメリットと方法を徹底解説
今後の市場規模も約3,400億円を維持する見込み
データでも市場の動向をみてみましょう。2021年のデータですが、一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会のレポートによると、2026年のビジネスフォンの市場規模は約3,400億円になると予測されており、変わらず大きなニーズ・市場が形成される見込みです。
今後もビジネスフォンは、更新需要を中心として、非常に高い水準でニーズが維持されるでしょう。
2.どのような点が評価されている?ビジネスフォンのメリット・デメリット
ここでは、ビジネスフォンのメリットとデメリットを整理します。
昨今は、多機能なクラウドPBXやIVRなどのサービスが主流です。
メリット
業務の効率化
ビジネスフォンの代表的なメリットは、業務の効率化に直結する機能の豊富さです。
例えば、以下のような機能で効率化できます。
- 電話端末を複数用意すれば、1つの電話番号で同時に複数の外線通話に対応できる
- 内線機能により、他部署や他拠点と効率的にコミュニケーションをとれる
- IVR(自動音声対応)機能により、電話を適切な担当者につなげられる
- 保留や転送機能により、担当者へ効率的に電話を引き継げる
- 自動転送機能により、担当者が不在の場合に別の担当者へ自動的に電話を転送できる
- 自動応答や留守番電話機能で、不在時や営業時間外の問い合わせにも対応できる
顧客対応品質の向上
自動応答や留守番電話機能を活用すれば、不在時でも問い合わせの機会損失を防ぎ、顧客満足度を高められます。
昨今は、AIを搭載した対話型の自動応答機能も登場し始めています。
柔軟な働き方の実現
クラウドPBXなどのサービスの多くは、IP電話機(固定電話機)だけでなく、スマートフォンやタブレット、PCなどでも利用できます。
リモートワークや外出先からでも社内番号を利用して通話できるため、場所に縛られずに業務を進められます。昨今の多様な働き方に対応したビジネスフォンを構築できる点もメリットでしょう。
デメリット
一方で、デメリットも少なからずあります。
電話対応労力の増加
社外に電話窓口を公開することで、問い合わせ対応などに労力やコストを割かれてしまう恐れがあります。また、営業電話や迷惑電話などの対応にも工数をとられてしまいます。企業によっては電話対応専任のスタッフを配置していることも多く、人件費の増加に直結します。
前述したような機能を活用して、業務負担を減らしましょう。
導入・運用コスト
ビジネスフォンの導入・運用コストも考慮する必要があります。
昨今主流のクラウド型であれば初期費用は0円〜数千円程度/台で導入できますが、台数が増えていくと運用コスト(月額費用)もかさんでいきます。
必要な台数を見極めながらコストを最適化していく必要があるでしょう。
セキュリティリスクの増加
近年のビジネスフォンはPCやスマートフォンでも利用できるタイプが増えています。
そのため、端末を紛失することで不正に利用されたり、顧客情報などの流出につながったりするリスクがあります。
端末にセキュリティソフトを入れるだけでなく、遠隔でロックや初期化が可能な端末管理ソフトを導入すると良いでしょう。
3.ビジネスフォンは端末を使い分けて利用しよう
固定電話機一択だったこれまでと違い、クラウドPBXではスマートフォンやタブレット、パソコンなど多様な端末でビジネスフォンを利用できます。用途や場所に応じてビジネスフォンの端末を使い分けることで、業務効率化を図れます。各シーンに適した端末は以下のとおりです。
会社:固定電話機(IP電話機)
会社では、以下の理由から固定電話機が適しています。
- シンプルな操作性で扱いやすい
- 簡単なボタン操作で外線・内線・保留・転送・録音などの機能を利用できる
外出先:スマートフォン
外出先では、以下の理由からスマートフォンが適しています。
- 既存顧客からの電話を社外で受電したり、内線で社内と通話したりと、社外でも社内と同じビジネスフォン環境を実現できる
- スマートフォンから会社の固定電話番号を発信元として、外線電話をかけることも可能
リモートワーク:スマートフォン・タブレット・PC
リモートワークでは、以下の理由からスマートフォンやタブレット、PCが適しています。
- 社内と同等のビジネスフォン環境をリモートワークでも実現できる
- 社内で利用していたPCでビジネスフォンを利用できるため、リモートワーク用の電話端末を用意する必要がない
- 個人のスマートフォンやタブレットでも、アプリをインストールすることでビジネスフォンを利用できる
カスタマーサポート:PC
カスタマーサポートは、顧客情報や対応履歴を参照しながら電話対応するために、PCでの利用が適しています。
この記事では、ビジネスフォンの今後のニーズに対する考察やメリット・デメリットなどを解説しました。
ビジネスフォンに対するニーズは多様化しているものの、今後も根強いニーズと市場規模が維持される見込みです。ビジネスフォンは企業に対する社会的信用の証であり、顧客接点として活用することで、顧客満足度の向上やビジネスの拡大に貢献します。
クラウドPBXの導入を検討中なら「IVRy」がおすすめ
「IVRy(アイブリー)」は、IVRを活用したクラウド型の電話自動応答サービスです。電話の着信時に自動音声ガイダンスが応答し、用件に応じて音声案内や転送を自動的に行います。日本語、英語、中国語、韓国語に対応しているため、海外拠点での利用にもおすすめです。
「IVRy」の導入により、簡単な問い合わせは自動回答できるため、電話対応件数を大幅に削減できます。さらに、迷惑電話対策や顧客管理機能、AIによる文字起こしなど、電話業務を便利にする機能が豊富にあり、月額2,980円~という低コストで利用可能。
クラウドPBXよりも手軽に導入できるため、海外に拠点を持つ企業におすすめの選択肢です。