美容院での電話対応のポイントとは?電話業務を効率化して顧客満足度を上げる方法

顔が見えない電話での対応は、お客様がサロンに抱く第一印象を左右する重要な業務です。本記事では、美容院における電話対応の基本ルールやシーン別の具体的なマニュアル・例文、顧客満足度を高めるコツを解説します。

美容院には、予約や変更の連絡、道案内や営業時間に関する問い合わせなど、日々さまざまな電話がかかってきます。顔が見えない電話での対応は、お客様がサロンに抱く第一印象を左右する重要な業務です。

しかし「スタッフによって対応品質に差がある」「新人教育に十分な時間を割けない」など、多くの美容院が電話対応に関する課題を抱えているのではないでしょうか。

そこで本記事では、美容院における電話対応の基本ルールやシーン別の具体的なマニュアル・例文、顧客満足度を高めるコツを解説します。

美容院にはどんな電話がかかってくる?

予約の電話

美容院にもっとも多いのは、顧客からの予約の電話です。日時と担当者に加えてメニューを聞くこともあります。

予約の時間変更・キャンセル

予約の時間変更やキャンセルに関する電話も、特に多い内容の一つです。

担当美容師の予定

当日に「今日〇〇さん空いてますか?」と、電話がかかってくることもあります。今日が空いていなければ、いつなら空いているか?という流れから、予約になることも多いです。

営業時間や店舗の場所

美容院の営業時間や場所を確認したい、という電話も多いです。場所によっては説明に時間を取られてしまうこともあるでしょう。

美容院が抱える電話課題とは?

忙しいと電話が取れない

来店客が多いときや、スタッフの人数が少ないとき、成人式などのイベント時は、店内が大変混雑し、電話が取れないことも多いのではないでしょうか。電話に出られなかった場合、顧客はほかの美容院を探すことになりますので、ビジネスチャンスを逃してしまっているかもしれません。

電話での印象が悪いと失客につながる

近年は特に若者の固定電話離れが加速しており、電話対応に慣れていないスタッフが増えています。しかし電話での印象は美容院の顔となる重要なもの。電話での印象が悪いと顧客は「ほかの美容院にしよう」と考えるかもしれません。

顧客側が電話をためらうケースが多い

固定電話に慣れていないのはスタッフばかりではなく、顧客側も同様です。できれば電話せずに予約やキャンセルできればよいと考えているでしょう。

美容院での電話対応が重要な理由

美容院にとって、電話はお客様と直接コミュニケーションをとる貴重な機会です。

初めてお問い合わせいただく方にとっては、声のトーンや言葉遣いから伝わる「サロンの雰囲気」が、そのまま第一印象となります。また、既存のお客様にとっても、予約変更や問い合わせ時の対応一つで、サロンへの安心感は大きく左右されるものです。

電話対応は単なる事務的な作業ではなく、お客様の感情やサロンへの評価に直接影響を与える大切なコミュニケーションです。お客様に長く愛され、選ばれ続けるサロンであるためには、質の高い電話対応が不可欠といえるでしょう。

美容院での電話対応の基本ルール

質の高い電話対応を実現するためには、ルールをサロン全体で共有し、実践することが大切です。ここでは、お客様に安心感を与え、スムーズなコミュニケーションを可能にするための基本的なルールを3つご紹介します。

電話は3コール以内にとる

呼び出し音が長く続くと、不安を感じて電話を切ってしまうお客様もいます。予約の機会損失を防ぐためにも、原則として3コール以内に出ることを目指しましょう

常に電話機の近くにスタッフがいる体制を整えたり、着信音量を適切に設定したりする工夫も、迅速な応対につながります。

3コール以内に出られなかった場合は「大変お待たせいたしました」という一言を添えるようにしましょう。

明るく聞き取りやすい話し方を意識する

顔が見えないコミュニケーションだからこそ、電話対応では意識的に口角を上げ普段よりも少し高めの明るい声で話すよう心がけてください。

また、相手が聞き取りやすいスピードで話す配慮も重要です。特に、毎日口にしているサロン名や自分の名前は、無意識に早口になりがちです。サロン名が聞き取りにくいと、お客様は「電話番号を間違えたのでは?」と不安を覚えるかもしれません。

相手が確実に聞き取れるよう、丁寧な発声を心がける姿勢がお客様の安心感や信頼につながります。

メモをとり復唱する

聞き間違いや認識の違いを防ぐために、メモを取る習慣と復唱による確認も大切です。通話中は以下の項目を必ずメモしましょう。

  • お客様のお名前
  • 予約日時(曜日も確認すると確実)
  • 希望のメニュー
  • 希望の担当者
  • 連絡先


いつでもメモが取れるよう、電話機の近くに紙のメモ帳とペン、あるいはPCやタブレットのメモ機能を準備しておきましょう。

予約内容が決まったら、必ず復唱して最終確認を行います。「〇月〇日〇時に、担当△△で〇〇様のカットとカラーのご予約を承りました」と伺った内容を読み上げます。

このひと手間が聞き間違いによる予約トラブルを未然に防ぎ、お客様に「しっかり伝わっている」「きちんと予約できた」という安心感を提供します。

【シーン別】美容院の電話対応マニュアル・例文集

予約受付やキャンセルなど、よくある問い合わせについての対応手順と具体的な例文をあらかじめ用意しておけば、どのスタッフが対応しても一定の品質を保つことができます。

ここでは、お客様をスムーズにご案内するための対応の流れと例文を紹介します。

1.予約の電話を受けるとき

初めてのお客様にとっては、予約の電話がサロンの第一印象を左右します。丁寧かつスムーズな対応で、お客様に良い印象を与え、安心してご来店いただけるようにしましょう。

予約の電話を受けるときの流れと例文を表にまとめましたので、以下を参考にしてください。

対応内容

例文

1.3コール以内に電話を取り、サロン名とスタッフ名を名乗る

「お電話ありがとうございます。美容室〇〇(サロン名)、△△(スタッフ名)が承ります」

2.相手の名前を確認する

「ご予約ですね。ありがとうございます。お客様のお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

3.ご希望の日時を確認する

「□□様、ありがとうございます。ご希望の日時はございますでしょうか?」

4.ご希望のメニュー、担当者を確認する

「〇月〇日の〇時ですね。ご希望のメニューや担当者はございますでしょうか?」

5,復唱し、予約状況を確認する

「カットとカラー、担当は△△ですね。確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」

【予約可能な場合】予約内容を復唱する

「お待たせいたしました。□□様、ご希望の日時でご予約をお取りできます」


「〇月〇日〇時、カットとカラー、担当△△で承りました。それでは当日お待ちしております。お電話ありがとうございました」

【予約が取れない場合】ほかの日時を提案する

「お待たせいたしました。大変申し訳ございません。ご希望の日時はあいにく予約が埋まっております。もしよろしければ、同日の〇時、もしくは翌日〇日の〇時でしたらご案内が可能ですが、いかがでしょうか?」

複数のメニューや特定のスタイリストの希望がある場合、所要時間や担当者の空き状況によって案内可能な日時が変わるため、ヒアリングの順番は柔軟に対応しましょう。

お客様のご希望に沿えない場合でも、ほかの日時をいくつか提案し、予約につなげる姿勢が大切です。

2.予約キャンセルの電話を受けるとき

キャンセルの連絡をいただいた際も、お客様への感謝の気持ちを伝え、次回の来店につながるような丁寧なコミュニケーションを意識しましょう。

流れや例文は、以下の表を参考にしてください。

対応内容

例文

1.3コール以内に電話を取り、サロン名とスタッフ名を名乗る

「お電話ありがとうございます。美容室〇〇(サロン名)、△△(スタッフ名)が承ります」

2.お客様のお名前と元の予約日時を確認し、キャンセル希望であることを把握する

「□□様、ご連絡ありがとうございます。〇月〇日〇時のご予約キャンセルのご連絡ですね」

3.キャンセルを承諾する。必要に応じてキャンセルポリシーを説明する

「キャンセルの件、承知いたしました。(必要に応じて)当サロンでは前日キャンセルにつきましては〇〇(規定)となっております」

4.次回の予約を提案し、再来店を促す

「よろしければ、別の日時でご予約をお取りしますがいかがでしょうか?」

5.再予約不要の場合、感謝の言葉を伝え、丁寧な挨拶で電話を終える

「承知いたしました。本日はご連絡いただき、ありがとうございました。またの機会にお待ちしております」

サロンによってはキャンセルポリシーを設けている場合もあるため、規定に基づき、必要であればキャンセル料について説明します。

ただし、キャンセル料に関わる内容はトラブルに発展しやすいため、店長やマネージャーなど責任者が対応するルールを明確にしておくことをおすすめします。

3.予約時間に遅れているお客様に電話をかけるとき

予約時間を過ぎてもお客様が来店されない場合、状況確認のためにサロンから連絡を入れる必要があります。無断キャンセルを防ぐとともに、そのほかのお客様への影響を最小限に抑えるためにも、適切なタイミングでの連絡が重要です。

ただし、連絡する際はお客様を責めるような印象を与えないよう注意が必要です。あくまでお客様の状況を気遣い、確認するという姿勢で丁寧な言葉遣いで連絡するようにしましょう。

対応内容

例文

1.予約時間を10~15分過ぎても来店がない場合に、サロンから電話をかける

「お世話になっております。〇〇(サロン名)の△△(スタッフ名)です。□□様のお電話で間違いないでしょうか?」

2.心配している口調で状況を確認する

「〇時からのご予約の件でご連絡いたしました。お時間少し過ぎておりますが、何か変更などございましたでしょうか」

3.到着予定時刻を確認できたら復唱する

「あと〇分ほどでご到着とのこと、承知いたしました」

4.予約状況によっては、施術時間の短縮やメニュー変更、日時変更の必要があることを伝えて、相談する

「□□様、大変恐縮なのですが、本日は予約が混み合っておりまして、15分以上遅れてしまいますと、ご希望のメニューを全て行うのが難しくなってしまいます。カットのみでしたら可能ですが、いかがなさいますか?もしよろしければ、別の日時へのご変更も承ります」

5.お客様と合意した対応(メニュー変更、日時変更など)を復唱し、電話を切る

「承知いたしました。それでは、カットのみで進めさせていただきます。お気をつけてお越しくださいませ。失礼いたします」

大幅な遅刻が見込まれる場合は、予約状況によっては施術時間の短縮やメニューの変更、あるいは別の日時への変更をお願いする必要があるかもしれません。

サロンのルールに基づき、お客様に状況を正直に伝え、代替案を提案しましょう。

お客様にもスタッフにも喜ばれる!美容院での電話対応のコツ

続いては、少しの工夫でお客様にもスタッフにもメリットが生まれる、効果的な電話対応のコツをご紹介します。2つのコツをおさえて、サロンのサービス品質を一層向上させましょう。

お客様の言葉をおうむ返しする

お客様の発言を繰り返す「おうむ返し」は、聞き間違いを防ぎ、お客様に安心感を与える有効な手法です。例えば「〇月〇日のご予約ですね。ありがとうございます」「メニュー変更ですね。承知いたしました」と電話の内容を復唱します。

お客様は「話がしっかり伝わっている」と安心でき、聞き間違いのリスクも減らせます。

加えて、復唱する声はほかのスタッフへの簡易的な情報共有にもなり、スタッフ間の連携をスムーズにする効果もあります。

受け身ではなくこちらから日程を提案する

お客様の希望日時がすでに埋まっている場合でも、こちらから代替案を提示する姿勢が重要です。「あいにく、ご希望の日時は予約で埋まっております」と伝えるだけでは、予約の機会を失いかねません。

サロン側から積極的に「〇日の〇時はいかがでしょうか?」や「翌週の同じ曜日でしたら空きがございます」など、具体的な空き日時を提案しましょう。

リピーターのお客様には、過去の来店データを参考にして日時を提案するのも有効です。また、近隣に系列店がある場合は「〇〇店でしたらご予約可能です」と案内するのもよいでしょう。

美容院の電話課題を解決する方法とは?

電話自動応答を使う

電話自動応答(IVR)システムとは、あらかじめ設定した音声ガイダンスにより、お客様からの電話に一次応答し、用件に応じて担当者へ振り分ける仕組みのことです。

電話自動応答システムを導入すると、営業時間やお店への行き方など、よくある質問には自動で回答してくれるので、忙しい時間帯に電話対応をする必要がなくなります。

美容院のこうした電話業務の効率化に役立つIVRシステムの一つとして、月額2,980円から始められる「IVRy(アイブリー)」があります。詳しい機能や料金、導入事例については、ぜひ以下のページからご確認ください。

電話業務を効率化する「IVRy」について詳しく見る

電話対応の振り返りや研修を行う

スタッフを対象に電話対応の研修を行うことで、電話対応の質が向上します。定期的にフォローアップするのが理想ですが、シフトがバラバラになっているところや、常に忙しい、人手が足りていない、といった美容院では難しいかもしれません。

ネット予約も活用する

近年ではネットで予約できる美容院も増えました。顧客の利便性も向上しますが、店側でネット予約の状況をリアルタイムに把握できるシステムでないと、急な予約やキャンセル時に対応できなくなってしまいます。予約ができるだけでなく、予約状況を管理しやすいシステムを採用するのがよいでしょう。

IVRyなら美容院の電話業務を解決できます!

美容室の運営で、こんな電話対応の課題に日々悩まされていませんか?

  • 人手が足りず予約や変更の電話に対応しきれない
  • 求職者を装ったしつこい営業電話に、貴重な時間を奪われる
  • お客様からの道案内の電話で、施術中の手が止まってしまう

電話自動応答サービスIVRy(アイブリー)なら、まとめて解決に導きます!

自動応答で忙しい時間でも一次対応可能!営業電話もしっかりブロック

IVRyを導入すれば、営業時間外や施術中で手が離せないときでも、予約受付・変更やよくある質問に24時間365日、自動で一次対応が可能です。もう「電話に出られなかった」と予約の取りこぼしを心配する必要はありません。

さらに、「ご予約の方は1番、その他のお問い合わせは2番」といった音声ガイダンスを設定することで、営業電話を事前に振り分け、シャットアウト。スタッフは本来集中すべきお客様への施術や、重要な用件の電話に時間を使えるようになります。

SMS送信を活用して予約誘導も道案内もスムーズに!

IVRyは、かかってきた電話番号へSMSを送信する機能も搭載しています。

例えば「オンライン予約をご希望の方は〇番」と音声ガイダンスで案内し、サイトのURLをSMSで案内すれば、 スタッフの予約対応の手間も省け、業務効率が格段にアップします。電話が苦手なお客様にとっても、好きなタイミングで気軽に予約できるため、顧客満足度向上にもつながります。

また「お店の場所が分からない」という電話には、あらかじめ設定した店舗地図のURLを自動でSMSに送信できます。 電話口での道案内にかかる時間と手間を大幅に削減し、ほかのお客様をお待たせすることもありません。

全通話録音で応対品質向上へ

IVRyでは全ての通話を録音して保存しています。そのため変更や予約の電話をいつでも聞き返すことができ、顧客の要望に合わせたきめ細かい対応ができるでしょう。また、スタッフの電話応対の振り返りにも活用できます。さらに顧客管理機能を活用すれば、リピーターを育てることも可能です。

美容室の電話業務を効率化し、スタッフの負担を軽減、さらにお客様満足度も向上させるなら、ぜひIVRyをご検討ください。

まずは詳しい資料で、あなたのサロンでどのように活用できるかチェックしてみませんか?