DX認定制度とは?取得するメリットとDX推進方法のポイントを解説!

執筆者 : IVRy編集部
DX認定制度とは経済産業省が進めている制度で、DXを推進し一定以上の成果を収めた企業を「DX認定事業者」として認定する制度です。この記事では、DX認定制度とは何かを解説するとともに、DX認定を取得するメリットや認定基準を満たすために必要なポイントについてお伝えします。

DX認定制度とは経済産業省が進めている制度で、DXを推進し一定以上の成果を収めた企業を「DX認定事業者」として認定する制度です。

DX認定を取得すると公的支援を受けることができたり、「DX推進企業である」とアピールすることができます。

この記事では、DX認定制度とは何か分かりやすく解説するとともに、DX認定を取得するメリットや認定基準をまとめ、基準を満たすために必要なポイントについてお伝えします。

「DX認定制度」の概要と背景

まずはDX認定制度とはなにか、なぜDX認定制度がもうけられたのか、概要と背景について分かりやすく解説します。

「DX認定」の概要

DX認定制度とは、一定以上のDX推進ができている事業者を認定する制度です。認定に当たっては、経済産業省が作成した指針を元に、独立行政法人・情報処理推進機構(略称「IPA」)が審査・認定などを担当しています。

「一定以上のDX推進」とは、「DXを進めたことでビジネス変革の準備ができている状態」を指します。これはDX技術を取り入れるだけでなく、ある程度社内に根付いている、一定期間の運用を経て成果を感じている、などの様子を意味しています。

創設の背景と目的

DX認定制度が創設された背景には、日本のデジタル競争力の遅れがあります。ITスキルを持つ人材が不足しているためにデジタル技術の進化が進まず、少子高齢化や「レガシーシステム」がこれに拍車をかけています。

「レガシーシステム」とは、コンピュータが導入されたばかりのころに作られたシステムで、ひと昔、ふた昔経った現在では時代遅れとなっているシステムです。

レガシーシステムに少ないIT人材を割くことで、新しいデジタル技術がさらに遅れる事態を生んでいます。

このままでは、日本は2025年以降、毎年12兆円ずつの赤字になるという試算があります。日本が国際的な競争力を再度獲得するためには、積極的にDX技術を取り入れ、遅れを取り戻す必要があるのです。

そのための一環としてDX認定制度が創設されています。

DX認定制度を進めることで、DX導入・ビジネス変革を推進させ、世界を率いるようなビジネスモデルを生み出す目的があります。

「DX認定」を取得する各企業の動機とメリット

DX認定制度は、日本企業にDXを浸透させるために作られた制度ということが分かりました。このDX認定を取得することで、企業にはどんなメリットがあるのでしょうか?

認定事業者一覧として公表される

DX認定を取得すると、IPA(情報処理推進機構)のホームページで企業名が公表されます。

従業員数や業種、所在地などで検索することもできるようになっており、これからDX推進を始める企業のモデルケースとされるでしょう。ここから知名度向上も期待できます。

各企業が取得しようとしている動機

DX認定を受けた企業は、中小企業を中心に特別な金融支援が受けられることになっています。

日本製策金融公庫からは低利率の融資を受けることができるほか、信用保証協会による追加信用保証・保証枠拡大が受けられるという措置です。

実際に、こうした金融支援を目的にDX推進を始めた企業もたくさんあります。

DX認定を受けると「DX認定制度ロゴマーク」を利用することができるため、イメージアップを図るのに認定取得する企業もあります。

認定を取得した企業が感じているメリット

知名度向上、企業のイメージアップ、雇用促進、金融支援など、様々な魅力があるDX認定制度ですが、実際にDX認定を受けた企業が最も感じているメリットは、DX技術そのものの効果です。

DX推進を助け、経営戦略としてDXを進めるためにDX認定制度を利用し、「売り上げが増加した」「業務効率化された」「競争力が高まった」「自社を見直す良い機会になった」などと感じている企業が8割を超えています。

DX認定制度はあくまでもきっかけであり、これを通して企業が得るものは大きいと言えそうです。

「DX認定」の認定基準と申請方法

DX認定を取得すると、様々なメリットを得ることができます。それでは、DX認定を取得するための基準や、申請方法について解説しましょう。

認定基準とは?

DX認定を受けるための基準は、大きく分けて6つあります。

DX技術をどのように活用し、経営していくか、ビジョンとビジネスモデルの方向性を公表していること。

DX活用において、具体的な組織・体制の構築や、人材育成・確保の戦略を示していること。DX技術を活用する環境整備の具体的な方法を示していること。

DX戦略の達成度を測る指標を公表していること。

経営陣が対外的にDX戦略の発信をしていること。

経営陣がDX推進のリーダーシップを取り、最新技術の動向を把握したり、自社の課題を把握していること。

サイバーセキュリティ対策を行っていること。

以上の6点について申請書類を作成し、IPAへ申請することでDX認定を受ける流れになります。

申請方法とは?

DX認定の申請には、まず「DX推進ポータル」で「gBizID」を取得する必要があります。gBizIDでログインすると、申請書類をダウンロードできるようになります。

書類を作るときは「申請のガイダンス」を見ながら進めると良いでしょう。

申請の際は、再度DX推進ポータルにログインし、「DX認定制度メニュー」から申請を進めます。

IPA・経産省での認定手続きが完了次第、メールにて通知され、認定事業者一覧へ掲載されます。

DXを推し進めるためのポイントとは

DX認定を取得するには、当然ながら社内全体にDX推進をしていくことになります。

DX化を円滑に進めるには、どんなポイントがあるのでしょうか?

ここでは、DX推進のための手順や、始めやすいDXについて解説します。

DXを推進するには?手順とフローを解説

まずはDXを進めやすくする手順を解説します。

一度、流れができると、その後は自然とDXが浸透しやすくなるので、初めは手順に気を付けながら取り組んでみてくださいね。

①目的をハッキリさせる

DXを推進するには、まず目的をはっきりとさせることが大切です。

目的がないままDXを導入してしまうと、「DXを導入すること」自体がゴールになってしまい、最終的な目的であるビジネスモデル変革ができません。

何のためにDXを進めたいのか、解決したい問題を明らかにしましょう。

②意志共有

続いて、DXを推進するという意志共有をします。

経営陣が主体となり、全スタッフへ意志表示をすることで、DX推進の必要性を理解してもらうことが重要です。

③組織構築

ここまでは下準備の段階で、この後は実際にDXツールやシステムを導入する段階です。

DX技術の運用に当たっては、専門の担当者やチームを構築するなど、組織体制を整えることも大切です。

チーム内で必要となるDX技術について話しあい、現場の視察をしながらDX推進の計画を立て、DX技術を選定していきましょう。

④運用開始

DX技術の導入後は、すぐに全社的に取り組むのではなく、一部の部署のみ、一部業務のみなど、影響が少ないところから試験的に運用を開始します。

そこで出てきた課題を共有しながら、DX技術運用のガイドラインを作ると良いでしょう。

その後は徐々に運用範囲を広げ、段階的に全社運用へつなげていきましょう。

⑤評価測定

ある程度の期間、DX技術の運用を行ったら、定期的に効果を測定するなどの評価も重要です。計画通りに進んでいない場合はその原因を探り、必要に応じてDXツールやシステムのメーカーに相談するのも良いですね。

始めやすい・推進しやすいDXとは?

DX技術には様々なものがありますが、まずは始めやすく、効果が見えやすいものから取り掛かるのがおすすめです。

初期費用が安く、自社と相性が良くないと感じればすぐに中止できるようなものを選ぶと良いでしょう。担当者が1人で済むような小さな分野のものからとりかかるのも良いですね。

中でもオススメなのは電話業務のDX推進です。

電話に対応する時は、ひとつの電話に対して必ずひとりが対応しなければならず、その間はほとんどほかの業務を進めることができません。電話はいつかかってくるか分からないので、優先順位をコントロールしにくく、それまでやっていた業務を中断しなければなりません。

電話業務をDXできれば、スタッフは電話対応をする負担が削減され、通常業務が効率的に進行するようになるでしょう。DXを推進するための手順やポイントについて、詳しくはこちらの記事にもまとめています。ぜひ合わせて参考にしてくださいね。

DX推進をするためには?手順やポイントを解説!

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IVRy編集部

(株式会社IVRy / IVRy編集部)

IVRy編集部です。電話に関する様々な情報をわかりやすく解説します。 【IVRyとは?】 IVRy(アイブリー)は1日100円から利用できる電話自動応答サービス(IVRシステム)です。自由な分岐設定と自動応答・SMS返信・電話の転送(リダイレクト)・録音機能を活用し、営業電話・顧客からの問い合わせ・注文・予約等の様々なシーンを自動化します。また、営業時間内と営業時間外でルールを変えることや、電話履歴の確認や顧客登録機能等、多数の便利な機能が存在しています。

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