【シーン別】コールセンターでの言葉遣い一覧!NG例や魔法の言葉も紹介

公開日:
更新日:
執筆者 : IVRy編集部
コールセンターでの言葉遣いは、顧客の第一印象を左右し、企業の顔としての責任を担う重要な要素です本記事では、コールセンターで求められる言葉遣いの基本から、シーン別の敬語表現、NG例、「魔法の言葉(マジックフレーズ)」まで紹介します。

コールセンターでの言葉遣いは、顧客の第一印象を左右し、企業の顔としての責任を担う重要な要素です。正しい敬語や状況に応じた適切な表現は、顧客満足度の向上に不可欠と言えるでしょう。

本記事では、コールセンターで求められる言葉遣いの基本から、シーン別の敬語表現、NG例、「魔法の言葉(マジックフレーズ)」まで紹介します。

電話自動応答サービス「IVRy」

今すぐ無料で試してみる

IVRyの機能・料金・事例がまるわかり

資料をダウンロードする

まずは押さえたい!コールセンターで使う敬語の基礎知識

敬語には種類があり、それぞれ役割や使用する場面が異なります。混同してしまうと、かえって顧客に失礼な印象を与えかねません。

まずはコールセンターで必須となる敬語の基本的な知識と、それぞれの意味や正しい使い方を解説します。

丁寧語:相手への敬意を表す

丁寧語は、相手に敬意を示し、丁寧な印象を与えるための基本的な敬語です。「〜です」「〜ます」といった語尾のほか、名詞に「お」や「ご」を付けて(例:「お名前」「お電話」)、丁寧さを示すのも丁寧語の一部です。

「資料があります」ではなく「資料がございます」、「案内します」ではなく「ご案内します」のように、丁寧語を意識するだけで顧客に与える印象が大きく変わります。

丁寧語の例

  • 「こちらです」
  • 「ご案内します」
  • 「ありがとうございます」

尊敬語:相手を自分より高く位置付ける

尊敬語は、相手側の人物やその行動・状態などを直接高めて表現することで、相手への敬意を示す敬語です。

例えば、お客様が「言う」のであれば「おっしゃる」、お客様が「来る」のであれば「いらっしゃる」や「お見えになる」といったように、特定の動詞が尊敬語の形に変わります。

「お客様のおっしゃる通りでございます」のように、顧客が主語になる場合に使うのがポイントです。

尊敬語の例

  • 「おっしゃる」
  • 「いらっしゃる」
  • 「お読みになる」

謙譲語:自分の行動や状態をへりくだる

謙譲語は、自分自身や行動・状態などをへりくだって表現することで、間接的に相手を高め、敬意を示す敬語です。主に、オペレーター自身や自社について述べるとき、つまり自分側が主語になる場合に用います。

例えば、自分が「言う」のであれば「申し上げる」、自分が「行く」のであれば「伺う」や「参る」といったように、特定の動詞が謙譲語の形に変化します。また、「弊社」や「小社」のように自分の会社を指す言葉も謙譲表現の一種です。

謙譲語の例

  • 「かしこまりました」
  • 「拝見します」
  • 「申し伝えます」

ここまで、丁寧語・尊敬語・謙譲語それぞれの役割と使い方を見てきました。日常的によく使う動詞が、それぞれどのように変化するのかを一覧で確認しておきましょう。

基本形

丁寧語

尊敬語

謙譲語

言う

言います

おっしゃる

申す / 申し上げる

見る

見ます

ご覧になる

拝見する

聞く

聞きます

お聞きになる

うかがう / 拝聴する

思う

思います

お思いになる

存じる

わかる

わかります

おわかりになる

かしこまる / 承知する

伝える

伝えます

お伝えになる

申し伝える

【シーン別】コールセンターでよく使う言葉遣い一覧・例文集

コールセンターでの対応をよりスムーズに、そしてより丁寧に行うためには、場面に応じた適切な言葉遣いが欠かせません。

この章では、具体的なシーンごとによく使われる言葉遣いを一覧表でご紹介します。

呼称と基本表現

顧客や社内外の人物を指す際の適切な「呼称」と、挨拶や感謝・謝罪といった日々使う「基本表現」をまとめました。対応の基礎となるため、しっかり押さえておきましょう。

場面・状況

言葉遣い・例文

相手を呼ぶ

「〇〇様」

相手の会社を指す

「御社」、「〇〇様」

自社を指す

「弊社」、「わたくしども」

謝罪する

「申し訳ございません」「大変申し訳ございません」

了承・承知を示す

「かしこまりました」「承知いたしました」

何かを依頼する

「恐れ入りますが、〜していただけますか」

質問する

「差し支えなければ、~についてお伺いしてもよろしいでしょうか」

電話を受けるとき(受電)

顧客からの電話は、企業の第一印象を左右する大切な接点です。

第一声から名乗り、用件の伺い方、そしてスムーズな終話まで、顧客に安心感を与える受電時の言葉遣いを流れに沿ってみていきましょう。

場面・状況

言葉遣い・例文

電話の第一声

「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇の△△(名前)が承ります」

相手の名前が聞き取れないとき

「恐れ入ります、少々お電話が遠いようでございます。もう一度お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」

用件を伺うとき

「本日はどのようなご用件でござ いらっしゃいますでしょうか」

保留にするとき

「確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」

保留から戻るとき

「大変お待たせいたしました」

電話を切るとき

「お電話ありがとうございました。担当△△が承りました。失礼いたします」
(相手が受話器を置く音を確認してから、静かに切る)

電話をかけるとき(架電)

顧客に連絡する際は、相手への配慮が一層求められます。

時間をもらうことに対して感謝の気持ちを忘れず、終話まで丁寧な言葉遣いを意識しましょう。

場面・状況

言葉遣い・例文

相手が電話に出たとき

「お忙しいところ恐れ入ります。わたくし、株式会社〇〇の△△と申します」

本人様かどうかの確認

「〇〇様でいらっしゃいますでしょうか」

用件を簡潔に伝えるとき

「本日は、先日お申し込みいただきました〇〇の件で、確認のためご連絡いたしました」

相手の都合を伺うとき

「〇分ほどお時間をいただきたいのですが、ご都合はいかがでしょうか」

「ただいま、〇分ほどお時間よろしいでしょうか」

日時を変更して再度連絡したいとき

「承知いたしました。それでは、明日の午前〇時頃に改めてご連絡を差し上げてもよろしいでしょうか」

電話を切るとき

「本日はお忙しい中、お時間をいただき、誠にありがとうございました。わたくし△△がご案内いたしました。失礼いたします」
(相手が受話器を置く音を確認してから、静かに切る)

クッション言葉一覧

クッション言葉は、依頼や反論、お断りなど、直接的に伝えると顧客に不快感を与えかねない内容を、より柔らかく丁寧な印象にするためのテクニックです。

以下を参考に、状況に応じて効果的に使い分けましょう。

目的・状況

クッション言葉の例

活用例文

お願いするとき

「恐れ入りますが」「お手数をおかけしますが」

「恐れ入りますが、もう一度お名前をお聞かせいただけますでしょうか」

確認するとき

「確認のためお伺いしますが」

「確認のためお伺いしますが、ご契約者様ご本人様でいらっしゃいますか」

お断りするとき

「申し訳ございませんが」「あいにくではございますが」

「申し訳ございませんが、ご希望には沿いかねます」

提案するとき

「よろしければ」「差し支えなければ」

「よろしければ、別のプランもご案内いたしましょうか」

相手に手間をかけることを詫びるとき

「お手数をおかけしますが」 

「お手数をおかけしますが、再度お手続きをお願いいたします」

共感と円滑な対話を促す相槌一覧

適切な相槌は、顧客に安心感を与え、会話をスムーズに進める潤滑油の役割を果たします。ここでは、目的やニュアンスに応じた相槌のフレーズをご紹介します。

「はい」以外の表現もマスターし、相槌の幅を広げましょう。

主な目的・ニュアンス

相槌のフレーズ例

話を聞いていることを伝え、受け止める

「はい」「ええ」
「さようでございますか」

相手の意見や状況に同意・共感する

「おっしゃる通りでございます」

「ごもっともでございます」

「それはご心配ですね」

「お気持ちお察しいたします」

理解した内容を確認する

「〇〇ということでございますね」(相手の言葉を復唱)
例:「契約番号12345でございますね」

話の続きを促す・より詳しい情報を尋ねる

「と、おっしゃいますと?」

「具体的にはどのような状況でございますでしょうか」

要注意!コールセンターで避けたいNGな言葉遣い・言い換え表現一覧

日常的に使用される言葉や丁寧だと認識されている表現であっても、コールセンターの対応基準に照らすと適切でない場合があります。特に敬語の誤用は、顧客に不快感を与えてしまうケースも少なくありません。

ここでは、コールセンターで避けたいNGな言葉遣いをピックアップし、それぞれどのように言い換えれば良いのかをご紹介します。

NGな言葉遣い

なぜNGか・与える印象

正しい表現

「もしもし」

ビジネスマナーとして失礼にあたる

「お電話ありがとうございます」

「~になります」
「~でよろしかったでしょうか」

「バイト敬語」の代表例であり、誤った敬語の使い方である

「~でございます」
「~でよろしいでしょうか」

「了解しました」

敬意が不足していると受け取られる可能性がある

「かしこまりました」
「承知いたしました」

「できません」
「分かりません」

要望を拒絶しているように聞こえる

「ご要望に沿いかねます」
「確認いたしますので少々お待ちください」

「~してください」

命令形であり、顧客に対して使うのは失礼にあたる

「~していただけますでしょうか」
「~お願いいたします」

「おっしゃられる」
「ご覧になられる」

二重敬語になっている

「おっしゃる」
「ご覧になる」

「なるほどですね」
「たしかに」

カジュアルすぎる表現で、敬意が不足している

「さようでございますか」
「おっしゃる通りでございます」

「すみません」 

謝罪の気持ちが軽く聞こえる、顧客に対して使うのは適切でない

「申し訳ございません」
「大変失礼いたしました」

顧客満足度が変わる!魔法の言葉(マジックフレーズ)一覧

「魔法の言葉(マジックフレーズ)」は、共感や感謝の気持ちをより深く伝えることで、ポジティブな印象を残すための表現を指します。効果的に使いこなせば、対応品質がより向上するでしょう。

ここでは、さまざまなシーンで活用できる魔法の言葉をカテゴリー別に紹介します。

ただし、多用すると不自然に聞こえることもあるため、自然な会話の流れの中で活用しましょう。

感謝を伝える言葉

相手の行動や協力に対し、より深い感謝の気持ちを表現します。意見が価値あるものとして受け止められていることを示し、企業やサービスへの好感度を高めます。

フレーズ例

  • 「お客様のおかげさまで、私どもも大変勉強になりました」  
  • 「貴重なご意見として承ります。今後のサービス改善に活かしてまいります」  
  • 「ご多忙の中、ご協力いただき誠にありがとうございます」

謝罪の言葉

不快な思いをさせてしまった際は、真摯な反省の意を伝えます。責任を認め、改善へのコミットメントを伝えることで、信頼を回復する機会を生み出します。

フレーズ例

  • 「この度は、私どもの確認不足により、ご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます」
  • 「この度は、私どもの不手際により〇〇様にご不快な思いをさせてしまいましたこと、深くお詫び申し上げます」
  • 「ご指摘いただき、ありがとうございます。ご期待に沿えず、大変申し訳ございませんでした。真摯に受け止め、再発防止に努めてまいります」

共感を示す言葉

相手の感情に寄り添い、理解していることを伝えます。「自分のことを分かってくれている」という安心感を提供し、協力的で円滑な問題解決へと導きます。

フレーズ例

  • 「確かに、そのようなお気持ちになられるのもごもっともでございます」  
  • 「さようでございましたか。それはご不便をおかけし、申し訳ございません」
  • 「私どもも、同様のケースでは改善が必要だと感じております」  

称賛の言葉への対応

称賛の言葉をもらったときは、謙虚かつ感謝の意を込めて応答しましょう。「お客様のおかげです」といったニュアンスを込めることで、顧客自身も「良いフィードバックができた」と感じ、満足感を高める効果も期待できます。

フレーズ例

  • 「もったいないお言葉、誠にありがとうございます。大変光栄でございます」  
  • 「そのように仰っていただけますと、私どもにとっても大きな励みとなります」  
  • 「今後もより一層お客様にご満足いただけるよう努めてまいります」

【理解度テスト】あなたの言葉遣いのレベルは?

最後に、間違いやすい言葉遣いに関する問題を用意しました。ぜひ理解度のチェックにお役立てください。解答と解説は記事の最後に掲載しています。

【問題1】次のうち、適切な表現はどれでしょうか。

(ア) お客様が召し上がられたケーキ
(イ) 部長がおっしゃられたご指示
(ウ) 私が拝見した資料


【問題2】お客様との会話の中で、関連資料をお見せする場面になりました。次のうち、もっとも適切な言葉遣いはどれでしょうか。

(ア) 資料をご覧になりますか?
(イ) 資料を拝見されますか?
(ウ) 資料を見ますか?


【問題3】お客様からの依頼に対して、承諾の意を伝えたいと思います。次のうち、避けるべき言葉はどれでしょうか。

(ア) かしこまりました。
(イ) 承知いたしました。
(ウ) 了解いたしました。


解答と解説

【問題1】

正解:(ウ) 私が拝見した資料
解説:(ア) お客様が召し上がられたケーキと(イ) 部長がおっしゃられたご指示は、尊敬語を重ねているため二重敬語です。

【問題2】
正解:(ア)資料をご覧になりますか?
解説:お客様の「見る」行為には尊敬語「ご覧になる」を使います。(イ)拝見するは謙譲語です。

【問題3】
正解:(ウ) 了解いたしました。
解説:「了解」は、同等以下の相手に使う言葉であり、お客様や目上の方に使うのは失礼にあたる可能性があります。

IVRyなら高品質な電話対応を実現できる

正しい言葉遣いは、顧客に安心感と信頼感を与え、企業の印象を左右します。しかし、全てのオペレーターが高いレベルの言葉遣いを常に維持するには、継続的な研修やトレーニング、そしてそれを支える体制が欠かせません。

もし電話対応の品質向上と効率化を両立させたいとお考えなら、電話自動応答サービス「IVRy(アイブリー)」がおすすめです。

IVRyは、電話の着信に対して自動音声ガイダンスが応答し、顧客のボタンプッシュ操作や音声認識をもとに適切な内容を返答するクラウド型の電話自動応答システムです。

IVRy

「IVRy」が選ばれる理由

  • 一次受付の自動化:自動音声ガイダンスによって24時間安定した初期対応を実現。応答メッセージは自由に作成でき、オペレーターは専門性の高い対応に集中できます。
  • 全通話録音で品質の向上をサポート:全ての通話を自動で録音・保存。「言った・言わない」のトラブル防止や、聞き漏らしによるミス削減にも貢献します。
  • 低コストかつ手軽に導入可能:初期費用不要、月額2,980円〜。わかりやすい設定でスムーズに運用を開始できます。

「IVRy」は、オペレーターの負担を軽減し、より顧客に寄り添ったコミュニケーションが取れる環境づくりに貢献します。システムによる品質の標準化をご検討でしたら、ぜひ「IVRy」のサービス詳細をご覧ください。

IVRy編集部のプロフィール画像

IVRy編集部

(株式会社IVRy / IVRy編集部)

IVRy編集部です。電話に関する様々な情報をわかりやすく解説します。 【IVRyとは?】 IVRy(アイブリー)は1日100円から利用できる電話自動応答サービス(IVRシステム)です。自由な分岐設定と自動応答・SMS返信・電話の転送(リダイレクト)・録音機能を活用し、営業電話・顧客からの問い合わせ・注文・予約等の様々なシーンを自動化します。また、営業時間内と営業時間外でルールを変えることや、電話履歴の確認や顧客登録機能等、多数の便利な機能が存在しています。

XFacebooknoteSNSリンク