CTIシステムとは?機能や仕組みとおすすめサービス10選を徹底比較

電話対応の効率化は、多くの企業にとって重要な課題です。顧客情報や対応履歴の管理、担当者への取り次ぎ、対応品質のばらつき… これらの課題を解決し、業務効率を劇的に向上させるのが「CTI(Computer Telephony Integration)」です。 これまで、コンタクトセンターやコールセンターなど大規模な顧客対応拠点で導入されてきたCTIですが、近年では中小企業でも導入が進んでいます。
本記事では、CTIの概要やメリット、主な機能、導入時のポイントなどを詳しく解説します。
CTIとは
「CTI(Computer Telephony Integration)」とは、コンピュータと電話システムを統合する技術です。電話の発着信の制御、保留や転送などの機能のほか、各種システムと連携することで、顧客情報や通話履歴の記録などを一元管理できます。CTIの導入により、電話対応にかかる負担を軽減しつつ、顧客満足度を高めることが可能です。
CTIの仕組み
CTIは、PBX(電話交換機)や電話機をコンピュータと連携させることで、電話機能をPC上で制御する仕組みです。
着信があると、CTIが発信者の電話番号をPCに通知し、その番号をもとにCRM(顧客管理システム)などのデータベースを検索します。 該当する顧客情報が見つかると、オペレーターのPC画面に自動で情報を表示(ポップアップ)させます。これにより、オペレーターは顧客を待たせることなく、過去の対応履歴などを踏まえたスムーズな応対が 可能になります。
CTIの主な機能
CTIの代表的な機能を7つ紹介します。
自動応答システム(IVR)
電話の着信に対して自動的に音声案内を提供する機能です。顧客は音声や電話のプッシュボタン操作で情報を取得したり、サービスを利用したりできます。
詳しくは関連記事の「IVR(電話自動応答)とは?仕組み・費用・比較ポイントを解説」をご覧ください。
通話の発着信管理
通話の発信・受信を一元管理し、電話対応を行う担当者に自動で割り当てることができます。
通話録音・通話履歴の保存
通話内容を録音・記録し、あとから顧客とのやり取りを確認できます。対応履歴の分析により、電話対応内容の改善につなげることも可能です。
通話のルーティング・キューイング
ルーティング(ACD)機能により、通話を自動的に適切なオペレーターや部署に転送できます。キューイング(待ち呼)は、顧客から多数の受電があった際、応答の順番待ちをしてもらうために音楽やガイダンスを流す機能です。
通話のモニタリング・ウィスパリング
リアルタイ ムで通話をモニタリングし、電話応答内容を確認できます。必要に応じて、上長などが電話の担当者に助言を行うことも可能です。
CRM連携
受電時に電話番号をもとにCRMから顧客情報やこれまでのやり取りの履歴を自動表示できます。
AI連携(AIによる文字起こし・要約)
顧客との会話内容をAIで文章化し、内容を要約する機能です。生成したテキストは、一般的にはCRMなどに自動保存されるため、オペレーターの入力負担の削減につながります。
CTIの種類
CTIには、大きく「オンプレミス型CTI」と「クラウド型CTI」の2種類が存在します。それぞれの特徴は下表のとおりです。表とともに詳しく解説します。
オンプレミス型CTI
オンプレミスCTIは、自社内にサーバーやインフラを設置し、企業がシステムのすべてを管理する仕組みです。データが自社内に保存されるため、セキュリティ管理がしやすいほか、自社のニーズに合わせてシステムを柔軟にカスタマイズできるメリットがあります。
クラウド型CTI
クラウドCTIは、インターネットを通じてCTIの機能が提供されるサービスです。ハードウェアやインフラの購入が不要なため、初期コストやインフラの運用・保守コストを抑えられます。また、必要に応じてインフラのリソースを増減できるスケーラビリティもあります。昨今では、クラウド型CTIの利用が主流です。
比較表
比較項目 | オンプレミス型CTI | クラウド型CTI |
|---|---|---|
初期コスト | 高い(ハードウェアやライセンスの購入が必要) | 低い(インターネット経由で利用できる) |
運用コスト | 比較的高い(サーバーの維持・管理に専門スタッフが必要) | 低い(ベンダーがメンテナンスとアップデートを担当) |
セキュリティ | 高い(自社ポリシーに沿ってセキュリティ対策が可能) | 高い(プロバイダ依存になるが、基本的にはセキュリティが徹底されている) |
カスタマイズ性 | 高い(企業のニーズに合わせて詳細にカスタマイズ可能) | 限定的(ベンダーが提供する範囲内でのみカスタマイズ可能) |
導入の容易さ | 難しい(SEなどの人材が必要) | 容易(インターネットのみで利用できる) |
スケーラビリティ | 限定的(物理的なサーバー容量に依存) | 高い(リソースの追加や削減が容易にできる) |
データの保存場所 | 自社サーバー | ベンダーのDC |
詳しくは「クラウドCTIとは?メリット・料金・PBXとの違いも比較」をご覧ください。
CTIとCRMの違い

CTIとCRMは、どちらも顧客満足度の向上を目的とするツールですが、その役割とアプローチが異なります。
- CTI: 電話業務そのものを効率化し、通話プロセスの改善を目指すシステムです。ポップアップ機能やIVR(自動音声応答)などが主な機能です。
- CRM: 顧客情報を一元管理し、そのデータを分析・活用して顧客との良好な関係を築くことを目指すシステムです。顧客情報管理や案件管理などが主な機能です。
CTIが「電話対応の効率化」に特化しているのに対し、CRMは「顧客情報の管理と活用」に特化しています。 両者を連携させることで、電話応対時に即座に顧客情報を参照できるようになり、きめ細やかで質の高い顧客対応が実現します。
比較項目 | CTI | CRM |
|---|---|---|
目的・役割 | 電話業務の効率化・通話プロセスの改善 | 顧客情報の収集・分析・活用による関係構築 |
主な機能 | 自動音声応答、スクリーンポップアップ、通話録音など | 顧客情報管理、案件管理、顧客データ分析など |
導入の効果 | 顧客対応スピードの向上、オペレーター業務の効率化 | 顧客情報の一元管理、顧客に合わせたアプローチの実現 |
詳しくは関連記事の「CTIとCRMの違いとは?連携方法やメリット、選定ポイントを解説」をご覧ください。
CTIを導入するメリット
CTIを活用すれば、業務効率化や顧客満足度の向上、売上向上などの効果が期待できます。CTIを導入する主なメリットは以下のとおりです。
顧客対応の効率化
IVR(電話自動音声応答システム)により、顧客からの問い合わせを迅速に処理できます。電話対応の負担を軽減し、応答時間を短縮可能です。
顧客満足度の向上
CRMと連携すれば、顧客情報の一元管理が可能です。電話応答時に過去の問い合わせ履歴や購入履歴を即座に参照できます。その結果、パーソナライズされた対応が可能となり、顧客満足度の向上が期待できます。
コスト削減
電話対応業務が効率化されることで、電話対応時間の短縮や通信費の削減が期待できるため、コスト削減につながるでしょう。
データ分析の実現
通話データや顧客情報を収集・分析し、業務改善のヒントを得ることができます。電話応答にかかわるレポート作成なども可能です。オペレーター別やチーム別に応答時間や対応件数などを可視化で きます。
コールセンターでの活用事例
CTIシステムは、コールセンター業務を飛躍的に効率化し、顧客満足度を向上させるために様々な形で活用されています。
- ポップアップ機能による応対時間の短縮: 着信と同時に顧客情報がPC画面に表示されるため、オペレーターは顧客の名前や過去の問い合わせ内容を確認しながら対応を開始できます。これにより、顧客に同じ説明を繰り返させる手間を省き、スムーズな会話を実現します。
- IVRによる適切な担当者への自動振り分け: 「製品に関するお問い合わせは1番、修理のご相談は2番」といった自動音声案内(IVR)により、問い合わせ内容に応じて適切なスキルを持つオペレーターや部署に自動で電話を振り分けます。これにより、担当者間の「たらい回し」を防ぎ、初回解決率(FCR)の向上に貢献します。
- 通話録音機能による応対品質の向上: オペレーターと顧客の会話を録音・分析することで、応対品質を客観的に評価できます。スーパーバイザーは録音内容をもとに具体的なフィードバックを行い、オペレーターのスキルアップや研修に役立てることが可能です。
これらの活用により、コールセンター全体の生産性を高め、より戦略的な顧客対応を実現します。
おすすめCTIサービス比較
市場には多くのCTIシステムが存在し、それぞれ機能や料金体系が異なります。自社の課題や規模、連携したい既存システムなどを考慮し、最適なサービ スを選定することが重要です。
ここでは、代表的なCTIサービスを比較して紹介します。
おすすめCTIサービス比較表
サービス名 | 提供会社 | 初期費用 | 月額費用 | 導入形態 | タイプ | 主な機能 |
|---|---|---|---|---|---|---|
BIZTELコールセンター | 株式会社リンク | 50,000円/席~ | 15,000円/席~ | クラウド | インバウンド | ソフトフォン、ポップアップ、クリックトゥコール、IVR、ACD、通話録音、発信フィルタリング、CRM・SFA・MA連携 |
MiiTel Phone | 株式会社RevComm | 0円 | 5,980円/ID | クラウド | 両対応 | 通話機能、コールセンター機能、CRM連携、音声解析AI(会話速度、ラリー回数、被せ率スコアリング)、AIキーワード自動検出、自動録音、自動文字起こし、自動要約 |
CT-e1/SaaS | 株式会社コムデザイン | 300,000円 | 15,000円/ID(外線・シート・管理ライセンス含む) | クラウド | 両対応 | ACD、IVR、待ち呼、CRM連携、SMS連携、IP電話対応、既設PBX対応、スマホ連携 |
Zendesk | 株式会社Zendesk | 要問い合わせ | Suite Team:約8,000円/ID($55) | クラウド/SaaS | インバウンド | 電話対応、メール、テキストメッセージ、ダイレクトメッセージ、ACD、IVR、録音、Q&A登録、1,500以上のアプリインストール |
ソクコム | Foonz株式会社 | 50,000円~ | ユーザー料金:1,480円/ID、チャネル料金:2,000円/チャネル、電話番号料金:500円/番号 | クラウド/SaaS/ASP | 両対応 | PBX、Eメール、SMS、IVR、FAX、着信ポップアップ、Webhook連携、対応履歴検索、着信呼分析 |
MediaCalls | メディアリンク株式会社 | 要問い合わせ | フルクラウド型:3,500円/ID(シート1,500円+エージェント2,000円)+基本使用料55,000円 | オンプレミス/ハーフクラウド/フルクラウド | インバウンド | 着信ポップアップ、クリックコール、API連携、ACD、レポート、通話録音、キューイング(待ち呼) |
OSORA | 株式会社Scene Live | 100,000円~ | 1,000円/ID+基本使用料10,000円 | クラウド | インバウンド | ポップアップ、通話録音、モニタリング、ささやき、自動ガイダンス、拠点間内線、IVR、コールバック予約、顧客管理システム連携 |
Comdesk Lead | 株式会社Widsley | 0円 | 6,000円/ID | クラウド/SaaS | アウトバウンド | 携帯回線連動、再コール設定、オートコール、モバイル用アプリ、レポート機能、AI文字起こし、自動要約 |
InfiniTalk | ジェイエムエス・ユナイテッド株式会社 | 0円 | 24,000円~/席(クラウドスタンダードプラン) | クラウド/オンプレミス | インバウンド | クラウドPBX、IVR、SMS送信、オートコール、テキストマイニング、ACD着信、CRM連携(Salesforce/楽テル等) |
CallConnect | 株式会社fonfun | 0円 | Starter:2,400円~/ライセンス | クラウド | 両対応 | 外線発信、保留、内線、ブラウザ電話システム、自動音声応答、通話録音、CRM/SFA/Slack/Microsoft Teams連携 |
Sakuraコールセンターシステム | 株式会社アースリンク | 50,000円 | 2,500円/ID | クラウド | 両対応 | テレアポリスト一元管理、お問い合わせ管理、IVR、Salesforce連携、録音再生、着信ポップアップ |
AmeyoJ | 株式会社アイピーシズム | 300,000円~(プレミアムプラン) | 要問い合わせ | クラウド | 両対応 | 自動発信、ACD、音声録音、IVR、CRM機能、応対履歴検索・確認、着信呼分析、既存フリーダイヤル番号継続利用 |
Mostable | 株式会社シナジー | 要問い合わせ | 要問い合わせ | クラウド | アウトバウンド | クリックトゥコール、グループ架電、オートコール、ささやき機能、再架電予定時刻お知らせ機能、時間帯ごとの不在件数把握 |
BizBaseテレマーケティング | 株式会社BizBase | 要問い合わせ | 要問い合わせ | クラウド | 両対応 | プレディクティブコール、架電先管理、IVR、ACD、レポーティング機能、スマホアプリ、SMS連携、オートコール |
COLLABOS PHONE | 株式会社コラボス | 200,000円 | 4,800円/ch | クラウド | 両対応 | IVR、ACD、通話録音、着信ポップアップ、COLLABOS CRM連携、PBX |
TramOneCloudCXi | トラムシステム株式会社 | 要問い合わせ | 6,000円~/ID | クラウド | 両対応 | IVR、ACD、音声認識テキスト化、SFA・CRM連携、オペレーターパフォーマンスリアルタイム可視化、スキル評価に基づく問い合わせ振り分け |
pickupon | 株式会社リンク | 要問い合わせ | 6,000円/ID+電話料金 | クラウド | 両対応 | 通話内容の自動テキスト化、AIによる重要箇所抽出、CRM/SFA連携(Mazrica Sales、Salesforce、Hubspot、Slack等)、録音データと通話内容テキストのURL自動入力 |
CTIシステムの料金相場
CTIシステムの料金は、提供形態によって大きく異なります。
- クラウド型: 初期費用は0円〜20万円程度、月額費用は1ライセンスあたり5,000円〜15,000円が相場です。 近年では、低コストかつ短期間で導入できるクラウド型が主流となっています。
- オンプレミス型: サーバー機器の購入や設置工事が必要なため、初期費用は50万円以上、大規模なシステムでは数百万円に及ぶこともあります。 月額の利用料はかかりませんが、保守・メンテナンス費用が別途必要です。
CTI製品の選び方
CTIを導入する際は、以下のポイントを押さえて自社に合った製品を選定しましょう。
導入目的の明確化
まず、業務効率化や顧客満足度向上など、CTIを導入する目的を明確化しましょう。目的によって、CTIに求められる機能は異なります。たとえば、顧客満足度の向上を目的とする場合、IVRやCRM連携など、高品質な顧客対応の実現を支援する機能が不可欠です。
無料トライアルによる操作性の確認
電話対応業務において頻繁に利用するCTIは、操作性(ユーザビリティ)によって満足度が大きく変わってきます。導入前にデモやトライアルを通して、実際の使い勝手を確かめてみることをおすすめします。
無料トライアルが用意されているCTI製品であれば、操作性や機能を気軽 に確認できるでしょう。
関連システムとの互換性
CTIは単体でも業務効率化を実現できますが、関連システムと連携させることで、導入効果がさらに高まります。
前述しましたが、CRMと連携すれば顧客管理と電話応答の一元化・効率化が可能です。また、Slackのようなコミュニケーションツールと連携し、受電があった際に通知を飛ばすような使い方もできます。
また、近年では、通話データをもとにWeb広告の効果測定を行うケースも増えています。例えば、Web広告別に電話問い合わせの有無や件数を追跡・数値化して効果測定に活用するといったことが行われています。
このように、CTIの導入目的を踏まえつつ、既存システムと連携できるCTI製品を選定することが重要です。
機能拡張性
近年では、AIをはじめとした技術革新が凄まじいスピードで進んでおり、CTI製品にもさまざまな付加機能が用意されるようになりました。
定期的に機能のアップデートや新規機能のリリースが行われているか、AIなどのさまざまなソリューションと連携可能かは押さえておくべきポイントといえるでしょう。
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資料をダウンロードするCTIシステムに関するよくある質問
Q. セキュリティは大丈夫ですか?
A. クラウド型の場合、ベンダーが提供するセキュリティレベルに依存します。データの暗号化、アクセス制限、第三者認証(ISO27001など)の取得状況などを確認しましょう。オンプレミス型の場合は、自社で強固なセキュリティポリシーを構築・運用する必要があります。
Q. 導入までどのくらい時間がかかりますか?
A. クラウド型の場合は、申し込みから数日〜1週間程度で利用開始できるサービスが多いです。オンプレミス型の場合は、要件定義から機器の設置、テストまで数週間〜数ヶ月かかるのが一般的です。
Q. 今使っているCRMと連携できますか?
A. 多くのCTIシステムが、Salesforceやkintoneといった主要なCRMとの連携機能を標準で提供しています。利用中のCRMとの連携実績があるか、API連携などで柔軟な対応が可能か、事前に確認することが重要です。
この記事では、CTIの概要やメリット、主な機能、導入時のポイントについて紹介しました。CTIに関する技術の進歩は早いため、最新の機能を備えた製品を選択することが重要です。
なお、CTI導入にかかるコストや運用開始までの時間に懸念を抱いている方には、低コストでスピーディに導入できるIVRの利用もおすすめです。まずは、IVRによる業務効率化や顧客対応の改善効果を体感してから、CTI導入を検討してみるのも一つの手段です。
※2025年11月1日、料金プランの月額料金およびサービス内容を改定させていただきました。今後もお客さまに安心してご利用いただけるサービスを提供してまいります。
料金プランの改定内容について詳しくは、下記のURLからご確認ください。
