転送電話サービスを設定する番号は?サービスごとの設定方法から料金まで徹底解説

事務所の固定電話にかかってくる着信を、外出先や自宅の携帯電話で受けられたら…。そう考える方は多いのではないでしょうか。大切な顧客からの電話を逃すことは、ビジネスチャンスの損失に直結しかねません。
この記事では、そうした課題を解決する「転送電話サービス」について、具体的な設定方法からコストを抑える賢い使い方まで、解説します。
転送電話サービスとは
転送電話サービスとは、かかってきた電話を、あらかじめ設定しておいた別の電話番号へ自動で転送するサービスのことです。
例えば、事務所の固定電話にかかってきた着信を、お使いの携帯電話に転送することで、外出中でも顧客対応が可能になります。これにより電話の取りこぼしを防ぎ、ビジネスの機会損失を最小限に抑えられます。
ただし注意点として、転送にかかる通話料は、サービス契約者が負担するのが一般的です。顧客が事務所の電話にかけるまでの通話料は顧客負担ですが、事務所の固定電話からご自身の携帯電話へ転送する区間の通話料は、ご自身の負担となります。
転送電話の種類と特徴
転送電話サービスは、どのような条件で転送を開始するかに応じて、いくつかの種類に分けられます。代表的なものは以下の3つです。
- 無条件転送: 全ての着信を呼び出し音を鳴らさずに、即座に指定の番号へ転送します。事務所に誰もいないことが確定している場合に便利です。
- 無応答時転送: 一定時間電話に応答しない場合に、自動で転送します。事務所にいるときは直接電話をとり、不在の時だけ転送するという、コスト効率の良い運用が可能です。
- 話中時転送: 通話中に別の着信があった場合に、その着信を転送します。電話が話し中でつながらない事態を避けられます。
転送サービスに必要な番号の種類
転送電話サービスの設定や利用には、いくつかの「番号」が登場します。混乱しないよう、あらかじめ種類を把握しておくとスムーズです。
- 操作・設定用の番号: 転送の開始・停止など、機能の操作に使うダイヤル番号です。多くのキャリアで「142」が使われます。
- 転送先の電話番号: 実際に着信を転送したい、ご自身の携帯電話などの番号です。
- 暗証番号: 外出先から設定を変更する「リモートコントロール」機能を利用する際に、必要となる4桁の番号です。
- リモートコントロール用アクセス番号: 外出先から設定変更する際にダイヤルする、専用の電話番号です。
転送電話サービスの利用方法
ここでは、実際に転送電話サービスを利用するための具体的な設定方法について解説します。ご自身の契約内容に合った方法を、ご確認ください。
転送電話の設定手順
転送電話の設定方法は、契約している通信事業者や回線の種類(アナログ回線、ひかり電話など)で異なります。最も重要なのは、設定を始める前に、毎月の「請求書」などでご自身の契約内容を正確に確認することです。
キャリア | サービス/回線 | 転送開始 | 転送停止 | 転送先の登録 |
---|---|---|---|---|
NTT | 加入電話(アナログ) | 142 → 1 | 142 → 0 | 142 → 2 → [電話番号] |
INSネット(ISDN) | 14211(無条件) | 1420 | 1422 → [電話番号] | |
ひかり電話 | 142 → 1 → [条件※] | 142 → 0 | 142 → 2 → [電話番号]# → 1 | |
au | auひかり電話 | 142 → 1 | 142 → 0 | 142→4→0→[1-4]→[電話番号]# |
SoftBank | 光電話/おとくライン | 142 → 1 | 142 → 0 | 142 → 2 → [電話番号]# |
※ひかり電話の転送条件: 1=無条件, 2=無応答時, 3=話中時, 4=無応答時+話中時
転送先の選び方
転送先は、最も対応しやすい個人の携帯電話を指定するのが一般的です。サービスによっては、複数の転送先を登録し、状況に応じて切り替えることもできます。
ただし、転送先が携帯電話だと、後述するように通話料が固定電話宛より高くなる傾向があるため、注意しましょう。
転送設定の確認・変更・停止方法
転送を停止したい場合や、現在の設定状況を確認したい場合も、基本的には設定時と同じ番号を使います。
NTTの「ボイスワープ」の場合、142にダイヤル後、ガイダンスに従って8を押すと現在の設定状況を確認できます。停止は0です。
また、多くのサービスでは、外出先の電話から設定を変更できる「リモートコントロール」機能が提供されています。利用には事前の申し込みや暗証番号の設定が必要ですが、急な外出時などに設定を忘れてしまった際に非常に役立ちます。
転送電話サービスの料金体系
転送電話サービスは便利な反面、コスト意識も重要です。ここでは、サービスの利用にかかる料金の内訳と、コストを抑えるためのポイントを解説します。
基本料金と追加料金
転送電話サービスの料金は、主に「月額利用料」と「転送通話料」の2つで構成されます。
- 月額利用料: サービスの基本料金です。NTTの「ボイスワープ」の場合、回線の種類によって異なり、事務用契約で月額550円〜880円程度が目安となります。
- 転送通話料: これが最も注意すべきコストです。事務所の固定電話から転送先の携帯電話へ転送する区間の通話料は、全額サービス契約者の負担となります。料金は距離や時間帯によって変動しますが、携帯電話への転送は、1分あたり約17.6円が目安です。
コストを抑えるためのポイント
月々の費用を抑えるには、運用方法の工夫が有効です。
最も効果的なのは、普段は「無応答時転送」に設定しておくことです。事務所にいる間は直接電話に出ることで、不要な転送通話料の発生を防げます。そして、終日外出するなど、確実に不在となる時だけ「無条件転送」に切り替えるのが、コストと利便性のバランスが取れた賢い使い方と言えるでしょう。
無料で使える転送電話サービスはある?
NTTやau、ソフトバンクといった主要キャリアが提供する固定電話向けの転送サービスは、基本的に有料です。
近年登場した「クラウドPBX」や「IP電話」サービスの中には、転送機能が基本料金に含まれているものもあります。しかし、その場合でも転送先への通話料は別途発生することがほとんどです。ビジネスで安定して利用する場合、「無料で使える」という選択肢は限定的です。
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