固定電話 の転送サービス設定方法!無料のやり方やスマホ転送も

会社の固定電話・代表電話へ電話が来たとき、外出中だったらどうしますか?社内にいる電話番が受け、外出先のスマートフォンへ電話があったことを知らせたり、伝言したり、というのが従来の方法です。最近では固定電話へ電話がきたら、外出先のスマホへ直接転送できるようになりました。以前からこうした技術はありましたが、クラウドPBXの発展で低コスト化が進んでいます。会社の固定電話からスマホに転送する方法について、解説します。
会社の固定電話からスマホに電話を転送する方法
会社の固定電話に来た電話を、外出先のスマホで受けたいと思ったら、電話転送サービスを利用するのがオススメです。電話転送サービスには、NTT各社が提供する電話転送サービス「ボイスワープ」や、電話転送機を使用する方法、クラウドPBXを使用する方法があります。
NTTのボイスワープを利用するには、NTTに申込し、初期開通工事が必要です。月額使用料は550円(税込)~、工事費用が2,200円(税込)となっています。電話転送機は、電話交換機、PBXとも呼ばれる機械です。コールセンターなど比較的大規模な施設に導入されており、月額使用料や電話転送機本体の購入費用、メンテナンス費用など、月に数十万~数百万円の費用がかかります。クラウドPBXとはインターネット回線を利用した電話サービスを応用したもので、月数百~数千円の費用で使うことができます。
そもそも電話転送サービスとは?
電話転送サービスとは、ある電話番号にかかってきた着信を別の電話番号に転送するサービスです。転送元の電話番号にかかってきた電話は、指定された転送先の電話番号に自動的に接続されます。
このサービスにより、受信者は自身の電話番号を変更することなく、他の電話で着信を受けることができます。例えば、会社の固定電話番号にかかってきた電話を、自宅の電話や携帯電話に転送することができます。
固定電話の転送は無料でできる?
固定電話の転送サービスは基本的に有料ですが、スマートフォンに標準搭載されている転送機能や、一部の電話機本体の機能を使えば無料で転送できる場合があります。
例 えば、iPhoneであれば「設定」から「電話」へ進み、「自動電話転送」をオンにして転送先の番号を入力するだけで設定が完了します。
ただし、これらの方法は機能が限定的であったり、お使いの機種や契約状況によっては利用できないケースもあるため、本格的なビジネス利用には有料サービスの検討がおすすめです。
電話転送サービスの使い方
電話転送サービスを利用すると、登録した電話番号のみ転送したり、登録した電話番号以外を転送する、などの設定が可能です。呼び出し音が何度か鳴るようにしたり、その間に誰も出なければ転送したり、話し中だったら転送したり、といった使い方もできます。電話転送サービスを応用して、テレワークやリモートワークなど在宅勤務に導入される例も増えています。
電話転送サービスでは、契約した電話番号(会社の代表電話番号など)から、転送先(外出先のスマホなど)までの通話料は、電話転送サービスの契約者が負担することになります。電話をかける人は、代表電話番号までの通話料を負担することになります。
詳しくは関連記事の「転送電話の通話料金は誰が払う?サービスの仕組みからコスト削減方法も解説」をご覧ください。
会社の固定電話からスマホに電話を転送するメリットとは
即時対応ができる
スマホへの転送により、固定電話の着信を逃すことなく、リアルタイムで対応することができます。大切なクライアントや顧客からの電話に迅速に対応し、良好な顧客サービスを提供できます。
リモートワークなどにも対応しやすい
スマートフォンを使用して固定電話の着信を受けることで、外出先や移動中でも重要な電話を受けることができます。事務所にいる必要がなくなり、柔軟な働き方が可能となります。
電話を一元管理できる
スマホへの転送により、固定電話とスマートフォンの通話を一元管理できます。通話履歴やボイスメールなど、重要な情報を一つのデバイスで確認できます。これにより、情報の漏れや見落としを防ぐことができます。
受信を柔軟に設定できる
スマホへの転送は、転送先や条件を自由に設定できます。たとえば、時間帯や場所によって転送の有効/無効を切り替えることができます。これにより、休暇中や会議中など、特定の状況下でのみ着信を受けることができます。
電話転送サービスにはどんなものがある?
ビジネスフォン
ビジネスフォンとは、企業が利用するために転送・内線・保留などの機能が使える電話のことです。以前はこうした機能を利用するために、社内に専用機を設置する必要がありましたが、近年では自宅にいながら会社にかかってきた電話を取れるようになっています。
クラウドフォン・クラウドPBX
クラウドフォンはビジネスフォン機能がクラウド化し、スマホやPCにアプリを入れるだけで電話転送などが使えるようになったものです。
クラウドPBXは、クラウドフォンの利用に必要な装置であり、クラウドフォン自体を指してクラウドPBXとも呼ぶことがあります。
電話転送サービスの比較|NTTボイスワープとクラウドPBX
会社の固定電話から転送する代表的なサービスとして、NTTの「ボイスワープ」と「クラウドPBX」があります。どちらも便利なサービスですが、料金体系や機能、得意なことが異なります。自社に合ったサービスを選ぶために、それぞれの特徴を比較してみましょう。
料金の比較
サービス名 | 初期費用 | 月額料金 | 特徴 |
|---|---|---|---|
NTTボイスワープ | 2,200円(税込) | 550円(税込)~ | 既存の固定電話番号をそのまま利用でき、シンプルな機能で十分な場合にコストを抑えられます。 |
クラウドPBX | サービスによる | 数百円~数千円 | 多機能性と拡張性が魅力。内線通話が無料になるなど、使い方によっては全体の通信コストを削減できます。 |
機能の比較
NTTボイスワープは、かかってきた電話を指定した番号に転送するシンプルな機能に特化しています。一方、クラウドPBXは転送機能に加えて、自動音声応答(IVR)や通話録音、時間帯によって転送先を自動で変更する機能など、ビジネスに役立つ多彩な機能を搭載しています。
メリット・デメリットの比較
NTTボイスワープのメリットは、なんといっても設定の手軽さとNTTブランドの信頼性です。一方で、機能がシンプルなため、細かい設定や将来的な拡張には不向きな側面もあります。
クラウドPBXのメリットは、場所を選ばずに電話対応ができ、リモートワークにも柔軟に対応できる点です。デメリットとしては、インターネット環境に通信品質が左右される点が挙げられます。
詳しくは関連記事の「【2025年】クラウドPBXおすすめ10選を比較!料金・機能・選び方も」をご覧ください。
後悔しない!自社に合った電話転送サービスの選び方
自社に最適な電話転送サービスを選ぶためには、まず「なぜ転送サービスが必要なのか」という目的を明確にすることが大切です。
例えば、「外出中の担当者へスムーズに電話を取り次ぎたい」という目的であれば、シンプルな機能を持つNTTボイスワープが適しているかもしれません。一方で、「リモートワークを推進し、場所を問わない電話体制を構築したい」「顧客からの問い合わせに自動音声で一次対応したい」といったニーズがあれば、多機能なクラウドPBXが有力な選択肢となるでしょう。
コスト、必要な機能、通信品質、サポート体制などを総合的に比較し、自社の目的や規模に合ったサービスを選びましょう。
電話転送サービスの設定・変更・解除方法
NTTボイスワープ(「142」の使い方)
NTTボイスワープの設定や解除は、契約している固定電話から「142」をダイヤルし、音声ガイダンスに従って操作するだけで簡単に行えます。
転送を開始する場合は「1」、停止する場合は「0」を押すなど、ガイダンスに沿って番号を選択します。転送先の電話番号を登録・変更することも可能です。
詳しくは関連記事の「NTTの固定電話転送サービスとは?設定方法や料金を解説」をご覧ください。
クラウドPBX
クラウドPBXの場合、多くはWebブラウザ上の管理画面や専用のスマートフォンアプリから設定を変更します。サービス提供会社によって操作方法は異なりますが、直感的なインターフェースで簡単に設定できる場合がほとんどです。時間帯別の設 定や、曜日ごとの細かいルール設定も柔軟に行えます。
電話転送サービスを利用する際の注意
NTTの電話転送サービス「ボイスワープ」を利用したい場合、NTTのサービスなのでNTTの固定電話を利用中であることが申し込みの条件となります。新規にNTTの固定電話を利用する・導入する場合、契約費用や工事費がかかります。ボイスワープには、ひかり電話ボイスワープ、ボイスワープ、INSボイスワープの3種類がありますが、ボイスワープとINSボイスワープは旧回線向けのサービスです。これらは2022年以降に順次サービス終了が予定されているので、今から導入するのであればひかり電話ボイスワープを検討するのが良いでしょう。
電話転送サービスに関するよくある質問
転送時の通話料は誰が負担する?
電話転送サービスを利用した場合、転送元(契約者)から転送先までの通話料は、転送サービスを契約している側が負担することになります。電話をかけた発信者は、あくまで会社の代表電話など、元の番号までの通話料を負担します。
内線番号への転送は可能?
NTTのボイスワープは、あらかじめ指定した1つの電話番号へ転送するサービスのため、内線番号への直接転送はできません。
一方、クラウドPBXの場合は、スマートフォンを内線端末として利用できるサービスが多く、オフィス内外を問わず内線番号で の転送が可能です。
詳しくは関連記事の「内線アプリとは?基本的な理解を深める」をご覧ください。
※2025年11月1日、料金プランの月額料金およびサービス内容を改定させていただきました。今後もお客さまに安心してご利用いただけるサービスを提供してまいります。
料金プランの改定内容については、下記のURLからご確認ください。
